モバイル保険が”やばい”といわれているのはなぜ?

モバイル保険が”やばい”といわれているのはなぜ?
ライター:関野 良和

”モバイル保険はヤバイのでやめたほうがいい”と口コミや評判で言われている原因について掘り下げて解説します

本当にモバイル保険は”やばい”のか、デメリットとメリットの両面から真相に迫る

モバイル保険についてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末が日常生活に欠かせない現代において、「月額700円で3台まで補償」という魅力的なサービスとして注目されているモバイル保険。しかし、一部では「やばい」「やめたほうがいい」という噂も聞かれます。本当にそうなのでしょうか?それとも誤解から生じた評判なのでしょうか?実際の利用者の声や補償内容を詳しく調査し、モバイル保険の実態に迫ります。

モバイル保険の基本情報

モバイル保険は、さくら少額短期保険株式会社が提供している保険サービスです。月額700円の保険料で、iPhoneやiPadなどの端末が破損したり水没したりした場合に、年間最大10万円まで補償してくれます。

主な特徴としては以下のようなものがあります。

  • 月額料金は700円(1台あたり約233円)
  • 主端末1台と副端末2台の合計3台まで対応可能
  • 年間最大10万円まで補償(主端末は10万円、副端末は合計3万円)
  • 自己負担金(免責金額)なし
  • スマホ以外にもタブレット、ノートPC、ゲーム機なども対象に含められる
  • 盗難も補償対象
  • キャッシュレスリペアで現金を支払わずに修理可能(提携店の場合)

補償対象となる損害は、破損、水濡れ、故障、盗難などとなっています。また、購入から1年以内の端末であれば加入でき、国内で販売された持ち運び可能な通信機器が対象となるようです。

モバイル保険が”やばい”と言われる理由とデメリット

インターネット上では、モバイル保険に関して「やばい」「やめたほうがいい」という声も見られます。その理由として考えられるデメリットをいくつか挙げてみます。

1. 補償対象が国内での損害に限定されている

モバイル保険の最も大きなデメリットの一つとして、「補償対象が国内での損害」に限定されている点が挙げられます。海外旅行中にスマホやタブレットが破損してしまった場合、修理費用などは全て自己負担になってしまうようです。海外に頻繁に行く方にとっては、これは大きな欠点となる可能性があります。

2. 置き忘れや紛失は補償対象外

モバイル保険では、盗難に関しては補償を受けられますが、飲食店などに置き忘れてしまった場合や紛失した場合は補償の対象外となっています。スマホをよく無くしてしまう方は注意が必要と言えるでしょう。

3. 経年劣化や消耗によるバッテリー交換が補償対象外

バッテリーの劣化や外装の擦り傷など、経年劣化や自然消耗による修理は補償の対象外です。長く使っているとバッテリーの劣化は避けられないため、バッテリー交換が必要な場合は自己負担となります。

4. 修理費用は自分で一度支払う必要がある

モバイル保険は「修理費用保険金」として、実際に修理にかかった費用を請求し、後から支払われる形式となっています。つまり、正規修理店(Appleストアなど)を利用する場合、修理費用は一旦自分で全額支払う必要があるようです。後から返ってくるとはいえ、一時的に高額な修理費用を負担しなければならない点は注意が必要です。

SNS上でも「モバイル保険入ってるけど1回払わないといけないし金ねぇよ…」という声が見られました。

5. 修理不能・盗難時の補償額が限定的

修理不能や盗難の場合の補償金額は、主端末が最大2.5万円、副端末が最大7,500円と限定的です。特に高額なiPhoneなどの場合、本体交換が必要な状況では10万円でも足りない可能性があるとの指摘もあります。

6. サポート対応や審査に関する不満

一部のユーザーからは、サポートの対応が悪い、審査が厳しく保険金が支払われないことがあるという声も見られます。例えばTwitterでは「モバイル保険安いから移行したのに、いざ保険申請したら難癖つけて保険金払わないからマジくそ」という投稿があったようです。

7. 手続きに関する複雑さ

機種変更時の手続きがややこしいという声も見られます。「モバイル保険入ってたけど、機種変更で登録メインの変えようと思ったら、サブのシリアル番号入れろとか言われて登録できず」といった投稿もありました。

モバイル保険の良い評判とメリット

一方で、モバイル保険にはポジティブな評判も多く見られます。実際のメリットを見ていきましょう。

1. コストパフォーマンスの良さ

月額700円で3台まで補償される点は、多くのユーザーから高く評価されているようです。1台あたり約233円という計算になり、他の保険サービスと比較しても非常にコスパが良いと言えるでしょう。

2. 自己負担金(免責金額)がない

補償金額の範囲内であれば、修理費が全くかからない点も魅力的です。他の保険サービスでは自己負担金が設定されている場合が多いため、この点はメリットと言えるでしょう。

3. 幅広い端末が対象

スマホだけでなく、タブレット、ノートPC、ゲーム機、スマートウォッチ、ワイヤレスイヤホンなど、Wi-FiやBluetoothにつながるモバイル通信端末を3台まで補償対象にできる点も大きなメリットです。

4. 機種変更時も簡単に継続可能

機種変更時も、古い端末から新しい端末へ登録を切り替えるだけで引き続き補償を受けられる点も便利です。モバイル保険を解約して新たに申し込む必要がないため、継続的な保護が可能です。

5. 実際の修理事例と満足の声

SNSなどでは、実際にモバイル保険を利用して修理費用を補償してもらったユーザーの声も見られます。「iPhoneXSは修理不能とのことでまるまる交換になりました。約66,000円(涙)新しいスマホ買えちゃうぜ、、、モバイル保険入ってて良かった」「iPhoneXが潰れた!有機ELパネルの変更ということで、25000円かかるらしい。モバイル保険に払ってもらおう^_^」といった投稿があるようです。

また、「モバイル保険入っておいて良かった」「モバイル保険、端末変更忘れてたのに保証してくれた」といった感謝の声も見られます。

誤解から生じている可能性のある批判

モバイル保険に対する一部の批判は、誤解や情報不足から生じている可能性があります。

1. 「審査落ちた」について

「モバイル保険 審査 落ちた」で検索しても、「不当な理由で審査落ちた」といった書き込みは見つからなかったとの報告があります。このキーワードは、モバイル保険そのものの悪評というよりも、スマホ保険全般の審査についての疑問や、モバイル保険の審査基準に関する情報を探している可能性があるようです。

2. 「最悪」について

同様に「モバイル保険 最悪」で検索しても、具体的な「最悪」の要素は見つからなかったとの報告があります。デメリットとして「プランがひとつだけしかない」や「紛失などは対象ではない」などが挙げられていましたが、「最悪」と評価されるほどのものではないようです。

3. キャッシュレスリペアの存在

一度修理費を支払わなければならないというデメリットについては、提携修理店(非正規修理)であれば「キャッシュレスリペア」という制度を使うことで、現金を支払うことなく修理が可能という選択肢もあるようです。この情報を知らないユーザーが、一時的な支払いの負担について不満を持っている可能性があります。

モバイル保険が向いている人・向いていない人

これまでの情報を総合すると、モバイル保険が特に向いている人と向いていない人が見えてきます。

モバイル保険が向いている人

  • 複数のモバイル端末を所有している人
  • キャリアの保険よりも安い保険料を希望する人
  • iPhoneなど修理費が高額になりやすい端末のユーザー
  • 国内での使用が中心の人
  • スマホ以外の端末(タブレット、ゲーム機など)も保護したい人
  • 自己負担金なしの保険を希望する人

モバイル保険が向いていない人

  • 海外での使用が多い人
  • スマホを紛失しやすい人
  • 修理費用を一時的にでも負担することが難しい人(キャッシュレスリペアを利用できない場合)
  • バッテリー交換が主な心配事の人
  • 交換機をすぐに届けてほしい人(キャリア保険の場合、交換機を速攻で届けるサービスがある)

他の保険サービスとの比較

モバイル保険の特徴をより明確にするため、他のスマホ保険サービスと比較してみましょう。

モバイル保険 vs AppleCare+

AppleCare+は、Apple製品専用の保証サービスです。両者の大きな違いは以下の通りです。

  • 料金: AppleCare+は端末によって料金が異なり、複数の端末を保護する場合はそれぞれに加入する必要があります。モバイル保険は月額700円で3台まで保護可能です。
  • 補償内容: AppleCare+は紛失や盗難(盗難・紛失プランの場合)、バッテリー劣化(80%以下になった場合)も補償されます。また、自己負担金はありますが、交換対応もしてくれます。
  • 手続き: AppleCare+は、Apple Storeで直接修理や交換ができ、手続きが簡単です。モバイル保険は正規修理の場合、一度費用を支払い、後から保険金を請求する形になります。

モバイル保険 vs キャリア保険

大手キャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)も独自の保険サービスを提供しています。

  • 料金: キャリア保険は月額990円程度と、モバイル保険よりも高額です。
  • 補償内容: キャリアの保険は交換機をすぐに届けてくれるサービスがあり、故障時にすぐにスマホを使えるようになるというメリットがあります。
  • 対象端末数: キャリア保険は基本的に1契約につき1台のみ対象となります。モバイル保険は3台まで対象にできます。

モバイル保険 vs スマホケ(ワランティ少額短期保険)

スマホケは、ワランティ少額短期保険が提供するスマホ保険です。

  • 料金: スマホケは基本料金が月額100円(故障のみ)で、破損や水濡れ、盗難はオプションとして各100円で追加できます。全部加入しても月額400円とモバイル保険よりも安価です。
  • 自己負担金: スマホケは故障以外のオプションについては、自己負担金が5,000円あります。モバイル保険は自己負担金がありません。
  • 対象端末数: スマホケは1台ずつ加入する必要があります。モバイル保険は1契約で3台まで対象にできます。

モバイル保険 vs ニッセイプラスのスマホ保険

ニッセイプラス少額短期保険も「スマホ保険」というサービスを提供しています。

  • 料金: 「安心プラン」が月額400円、「シンプルプラン」が月額200円とモバイル保険より安価です。
  • 補償金額: 「安心プラン」が10万円、「シンプルプラン」が5万円です。
  • 対象端末数: 比較情報が検索結果にないため、詳細は不明ですが、おそらく1契約1台だと推測されます。

モバイル保険 vs Mysuranceのスマホ保険

Mysuranceは損保ジャパンが100%出資している会社が提供するスマホ保険です。

  • 料金: 月額470円とモバイル保険より安価です。
  • 補償内容: データ復旧や紛失にも対応している点が特徴です。
  • 対象ユーザー: 格安SIMユーザー専用であり、大手キャリアで契約しているスマホは加入できません。

総合評価と考察

検索結果の情報を総合すると、モバイル保険は「やばい」「やめたほうがいい」と一概に言えるものではなく、むしろコストパフォーマンスの良さや補償範囲の広さから、多くのユーザーに支持されているサービスであることがわかります。

特に、複数の端末を持っている方や、iPhoneなど修理費が高額になりやすい端末のユーザー、キャリアの保険よりも安い保険料を希望する方にとっては、メリットの大きいサービスと言えるでしょう。

しかし、海外での使用が多い方や、スマホを紛失しやすい方、修理費用を一時的にでも負担することが難しい方(キャッシュレスリペアを利用できない場合)にとっては、デメリットもあるため、他の保険サービスを検討する余地があるようです。

モバイル保険に関する評判は、実際のところ良い評判の方が多く見られ、「やばい」「やめたほうがいい」といった強い否定的な声は限定的であると言えます。一部の批判的な声も、キャッシュレスリペアの存在を知らなかったり、機種変更時の手続きに戸惑ったりした結果である可能性が高いようです。

まとめ

モバイル保険は、月額700円で3台まで補償される、コストパフォーマンスの良いスマホ保険サービスです。「やばい」「やめたほうがいい」と噂される原因としては、海外での損害が対象外であることや、紛失が補償されないこと、修理費用を一旦自己負担する必要がある場合があることなどが挙げられますが、これらの欠点は多くのユーザーにとって決定的なものではないようです。

実際の評判を見ると、高額な修理費用を補償してもらえたことへの感謝や、3台まで補償されるコスパの良さを評価する声が多く見られます。「最悪」「審査落ちた」などのキーワードについても、具体的な悪評は見つからなかったという報告があります。

モバイル保険が自分に合っているかどうかは、利用状況や持っている端末、優先するポイントによって変わってきます。自分のニーズに合った保険を選ぶために、この記事で紹介したメリット・デメリットを参考にしていただければ幸いです。

最終的な判断は個人の状況や優先順位によって異なりますが、月額700円で3台まで補償され、自己負担金もないモバイル保険は、多くのユーザーにとって検討する価値のあるサービスと言えるでしょう。

いずれにせよ、大切なモバイル端末を安心して使うためにも、何らかの保険やサポートサービスに加入することは、現代のデジタルライフには欠かせない選択肢と言えそうです。

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としており、グローバルマクロの視点から幅広いアセットクラスをカバーしているが、特に日本株投資に注力をしており、独自の切り口でレポートを行う。 趣味のグルメ旅行と情報収集を兼ねた企業訪問により全国を移動しながらグルメ情報にも精通している。
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