少額短期保険が”やばい”といわれているのはなぜ?


”少額短期保険がやばい”と口コミや評判で言われている原因と真相について解説
少額短期保険が「やばい」と言われている原因と真相についてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。保険業界の中でもミニ保険とも呼ばれるこの保険形態は、様々な問題点が指摘されているようです。
少額短期保険とは何か
少額短期保険とは、保険金額が少額かつ保険期間が短期の保険で、「ミニ保険」とも呼ばれています。生命保険や医療保険の場合は保険期間が1年以内、損害保険は2年以内と定められており、保険金額にも上限が設けられています。通常の保険会社とは異なり、少額短期保険業者は最低資本金が1,000万円で参入可能であり、生命保険と損害保険の兼営も認められているという特徴があるようです。
少額短期保険が「やばい」と言われる原因
経営基盤の脆弱性による支払い危機
少額短期保険業者は大手生命保険・損害保険のような強固な財務基盤を持たないため、保険金・給付金請求が急増すると経営が圧迫される可能性があるようです。2022年には、新型コロナウイルス感染症に関連する保険金や給付金の請求増加により、複数の少額短期保険業者が「これ以上の給付金の支払いには耐えられない」と業界団体に窮状を訴えていたことが報じられています。
大手保険会社でも収入保険料が50億円規模であり、大手企業が株主にいない場合、財務基盤が特に脆弱になる可能性があるとされています。
相次ぐ行政処分
少額短期保険業界では行政処分が増加傾向にあるようです。2022年に入ってからは3社に対して行政処分が発出されており、業界全体に暗い影を落としているとの指摘があります。
具体的な事例として、ペッツベスト少額短期保険には2022年9月1日、翌日から全ての業務を停止することと「保険管理人による業務及び財産の管理を命ずる処分」が出されたとのことで、これは実質的な経営破綻とも言えるようです。また、ユアサイド少額短期保険に対しては2022年9月15日に約6カ月間の業務停止命令が出されており、登録完了から1年も経たずに業務停止処分が発出されたことで業界内に衝撃が走ったと伝えられています。
契約者保護の仕組みの不足
少額短期保険は、契約者を保護するセーフティーネットが十分に設計されていないと指摘されています。一般の保険会社が加入している生命保険契約者保護機構の対象外であるため、経営破綻した場合に損失を被るのは契約者自身となる可能性が高いようです。
万が一、葬儀保険などの少額短期保険に加入している期間に保険会社が倒産した場合は、引き続き保障を受けるのが難しくなるリスクがあると言われています。
その他の少額短期保険のデメリット
生命保険料控除の対象外
少額短期保険は生命保険料控除の対象にならないことが多いようです。このため、税制上のメリットを享受できないという点でデメリットと言えるかもしれません。
保険金額や保険期間の制限
少額短期保険には保険金額の上限があり、死亡保険であれば300万円以下、医療保険は80万円以下といった制限があります。そのため、必要な保障が十分に得られない可能性があると指摘されています。
掛け捨て型の保険に限定
少額短期保険はすべて掛け捨て型の商品であるため、途中で解約しても支払った保険料は戻ってこないというデメリットがあるようです。
支払保険料が保険金額を上回るリスク
葬儀保険などの少額短期保険は、長期間加入し続けると支払った保険料の総額が受け取れる保険金額を超えてしまう可能性があると指摘されています。
少額短期保険のメリット
一方で、少額短期保険には以下のようなメリットもあるようです。
保険料の安さ
少額短期保険は一般的な保険商品と比べて保険料が割安な傾向があり、毎月の保険料が数千円程度の商品が多いと言われています。
独自性の高い商品ラインナップ
少額短期保険は、ペット保険や葬儀保険、スマホ保険など、ニッチなリスクに備えられる独自性の高い商品を多く提供していると評価されています。
加入のしやすさ
健康に不安がある人や高齢者でも加入しやすい商品が多く、告知不要の保険も提供されているようです。また、SBI日本少額短期保険などでは、契約や変更の手続きをインターネット上で完結できるという利便性も評価されています。
手続きの簡便さ
リトルファミリー少額短期保険の口コミなどでは、「請求が簡単だった」「スマホのカメラで領収書を写真送付するだけでオンラインで処理できた」などの声があり、手続きの簡便さが評価されているようです。
まとめ
少額短期保険が「やばい」と言われる主な原因としては、経営基盤の脆弱性、行政処分の増加、契約者保護の仕組みの不足が挙げられるようです。しかし、保険料の安さや独自性の高い商品ラインナップ、加入のしやすさなど、メリットもある保険形態と言えるでしょう。
少額短期保険に加入を検討する際には、これらのメリットとデメリットを十分に理解した上で、自分のニーズに合った保険を選ぶことが重要であるようです。また、複数の少額短期保険や一般的な保険商品と比較検討することも大切だと言われています。
