チューリッヒ自動車保険が”やばい”といわれているのはなぜ?

チューリッヒ自動車保険が”やばい”といわれているのはなぜ?
ライター:関野 良和

”チューリッヒ自動車保険がやばい”と口コミや評判で言われている原因と真相について解説

チューリッヒ自動車保険が「やばい」と言われることについてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。海外発の保険会社として日本市場で存在感を示すチューリッヒですが、その評判は賛否両論あるようです。本記事では、チューリッヒ自動車保険の悪評とその原因、そして実際の良い評判も含めて多角的に検証していきます。これから自動車保険に加入を検討している方、現在チューリッヒを利用中の方にとって有益な情報となれば幸いです。

チューリッヒ自動車保険の概要

チューリッヒ保険は、1986年に日本支社が開設されたスイス生まれの保険会社で、世界各地にネットワークを持つグローバルな保険グループに属しています。自動車保険には「スーパー自動車保険」と「ネット専用自動車保険」の2種類があり、それぞれ特徴が異なるようです。

ネット型の自動車保険として認知されているチューリッヒは、CMでも「ハロー♪チューリッヒ!」というフレーズでおなじみとなっています。「代理店型」ではなく「ダイレクト型(通販型)」の自動車保険を提供している会社の一つであり、自動車保険市場において一定のシェアを持っていると言われています。

チューリッヒ自動車保険が「やばい」と噂される理由

チューリッヒ自動車保険が「やばい」と言われる理由にはいくつかの要因があるようです。具体的に見ていきましょう。

1. 顧客満足度の評価

一部の評価サイトによると、チューリッヒ保険「スーパー自動車保険」は「人気はあるが、加入者の満足度は最低レベル」と評価されているケースがあります。このような評価が広まることで、「やばい」という噂が生まれた可能性があるようです。

ただし、この満足度の低さが具体的にどのような調査や基準に基づくものなのかは明確ではありません。また、「人気がある」という点と「満足度が低い」という点には矛盾があるようにも感じられます。

2. 事故対応に関する不満

自動車保険で最も重要な要素の一つは事故対応ですが、チューリッヒには事故対応に関する不満の声も見られます。

例えば、ある40代男性の口コミには「窓口の事故対応が最悪。保険金不払い」という厳しい評価(5段階評価で最低の1)が寄せられています。このような否定的な口コミが拡散されることで、チューリッヒの事故対応に不安を感じる人が増えている可能性があるようです。

3. 保険料に関する誤解

チューリッヒの自動車保険は「保険料が安い」という評判がある一方で、「複数年で見ると割高」という評価もあります。この矛盾する評価には、いくつかの要因が考えられます。

まず、初年度は確かに割安であっても、継続契約の際に値上がりする可能性があるということです。また、「スーパー自動車保険」と「ネット専用自動車保険」という2種類の商品があり、それぞれ保険料の設定が異なるため、どの商品を基準に評価しているかによって印象が変わってくるのかもしれません。

4. 誤った案内や説明に関するトラブル

チューリッヒ自動車保険に関する不満の中には、誤った案内や説明によるトラブルも含まれているようです。

例えば、事故を起こして2等級になった契約者が、事故オペレーターから車両保険を含む今後五年間の保険料について案内を受けたものの、実際には2等級では車両保険をつけられないことが後から判明したというケースがあります。

このような誤解を招く案内は、契約者の信頼を損なう原因となり得るものです。また、保険内容の複雑さゆえに、契約者と保険会社の間で認識のずれが生じやすい側面もあるようです。

5. 外資系保険会社に対する不安

日本の保険市場において、外資系の保険会社に対して不安を感じる消費者も少なくないようです。

ある40代男性の口コミには「安くなったが、外資は補償など対応が心配」という声が見られます。このような不安感は、必ずしも実態に基づくものではなく、「外資系=不安」という先入観から生じている可能性もあるようです。

チューリッヒ自動車保険の良い評判

ここまでネガティブな評判を見てきましたが、チューリッヒ自動車保険には多くの良い評判も存在します。「やばい」という噂が必ずしも実態を反映しているわけではないようです。

1. 保険料の安さに対する高評価

チューリッヒ自動車保険の口コミとして最も多く見られるのが「保険料が安い」というものです。下請け会社などを挟まないため中間コストがかからず、大幅に保険料を引き下げることが可能になっているようです。また、お得な割引が揃っていることも、リーズナブルな金額で契約できる一因と言えるでしょう。

具体的な口コミとしては、「同程度の補償内容で保険料が安く、うれしい」(50代男性)、「保険料が一番安かった事と、不要なサービスを外せる柔軟さが良かった」(47歳女性)などが挙げられます。

2. 充実したロードサービス

チューリッヒの自動車保険は「業界屈指のロードサービスで評判が高い」とされています。実際の利用者からも「事故対応とロードサービス、どちらも良かった」(50代男性)、「事故以外のロードサービス・バッテリージャンピング迅速対応!」(30代男性)といった高評価の口コミが寄せられています。

バッテリー上がりやパンクなど、事故以外のトラブルに対しても迅速に対応してくれるサービスは、利用者から高く評価されているようです。

3. 丁寧な事故対応と電話サポート

先述した否定的な口コミがある一方で、チューリッヒの事故対応を高く評価する声も多数見られます。

「事故対応・オペレーターの的確な判断で安心感を得た」(20代女性)、「迅速な事故対応・オペレーターの親切丁寧な説明に満足」(30代女性)、「相手方との直接交渉を電話でサポートしてくれて大満足!」(20代女性)といった口コミからは、事故発生時の対応の質の高さがうかがえます。

また、「事故対応がかなりよかった。私が停車中に後方から玉突きで追突された際に、一応電話したら相手方の保険での対応になると丁寧に説明され落ち着くことが出来ました」(30代女性)という具体的な体験談も寄せられています。

4. 世界的な保険グループの安心感

チューリッヒは世界有数の保険グループの一員であり、その規模と歴史から来る安心感を評価する声もあります。グローバルなネットワークを持つ保険会社であることは、財務の安定性や保険金支払い能力の面で信頼につながる要素と言えるでしょう。

「世界有数の保険グループの安心感」は、特に万が一の大きな事故の際に重要となる要素かもしれません。

5. 補償内容のバランスの良さ

チューリッヒの自動車保険を選んだ理由として、「補償内容と保険料のバランス」を挙げる声も少なくありません。

「価格と補償のバランスが他社に比べ、優れていたから」(43歳男性)、「補償内容と保険料のバランス。総合的な信頼性を加味して選んだ」(46歳男性)といった口コミが見られます。

また、「保険料が一括だと安いのと、車両保険を含めて見積もりしたので、保険料と補償が見合う適当なプランを提示してもらえたから」(44歳男性)という声からは、自分のニーズに合った補償内容を適切な価格で提供していることがうかがえます。

自動車保険選びのポイント

チューリッヒ自動車保険の評判について見てきましたが、ここで自動車保険選びの一般的なポイントについても触れておきましょう。

1. 代理店型とダイレクト型の違い

自動車保険には、「代理店型」と「ダイレクト型(通販型)」の2種類があります。チューリッヒはダイレクト型に分類されますが、それぞれにメリット・デメリットがあるようです。

ダイレクト型を選んだ理由として最も多いのは「代理店に比べて保険料が割安だから」(81.5%)とされています。一方、代理店型を選んだ理由としては「長年の付き合いがあるから」(48.2%)、「対面で説明を受けたいから」(34.7%)、「手続きを代行してくれるため、手間がかからないから」(32.2%)といった声が挙げられています。

保険料の安さを重視するならダイレクト型、対面でのサポートを重視するなら代理店型が適している可能性が高いようです。

2. 自動車保険で重視すべきポイント

自動車保険選びで重視すべきポイントについて、ある調査では「保険料の安さ」(53.7%)、「事故対応」(48.3%)、「補償内容の選択の自由度」(28.7%)の順に重視されているという結果が出ています。

確かに保険料は重要な要素ですが、自動車保険の本来の目的は万が一の事故の際の補償です。そのため、「保険料の安さ」だけでなく「事故対応」の質も重要な検討ポイントとなるでしょう。

ある解説では、「本当は、『事故対応』こそが任意保険加入の際に1番によく検討するべき項目であり最優先に考慮するべき選択条件なのです」と指摘されています。

3. 自動車保険の見分け方

自動車保険を見分ける方法として、以下の5つのポイントが挙げられています。

  1. 事故対応満足度
  2. 支払い実績・スピード
  3. 苦情・悪評の割合
  4. 保険料の金額
  5. 信用格付け評判・潰れそうな会社の基準

これらの観点からバランスよく評価することで、自分に合った自動車保険を選ぶことができるでしょう。

4. 一括見積もりの活用

自動車保険の選択において、複数の保険会社の見積もりを比較することは非常に重要です。しかし、個別に見積もりを取得するのは手間と時間がかかります。

「複数の自動車保険の見積もりを、条件をそろえて作成するのには、想像以上に手間と時間がかかります。それどころか、誤解や思い込みで、まちがった見積もりをする危険もあります」との指摘もある通り、一括見積もりサービスを活用することで効率的に比較検討することができるでしょう。

チューリッヒ自動車保険の選び方と注意点

チューリッヒ自動車保険について検討する際、いくつかの注意点があります。

1. 「スーパー自動車保険」と「ネット専用自動車保険」の違い

チューリッヒには「スーパー自動車保険」と「ネット専用自動車保険」の2種類があります。ある評価では、「スーパー自動車保険」よりも「ネット専用自動車保険」の方が保険料の安さで優れているとされています。

「スーパー自動車保険ではなく、業界トップクラスの安さが自慢のネット専用自動車保険の方をお勧めします」という指摘もあることから、どちらの商品がご自身のニーズに合っているか、慎重に検討することが重要でしょう。

2. 評判と口コミの見方

チューリッヒ自動車保険の評判や口コミを見る際は、一つの意見に偏らず、できるだけ多くの情報を集めることが大切です。

例えば、「窓口の事故対応が最悪」という厳しい評価がある一方で、「事故対応がかなりよかった」という高評価もあります。このような評価の違いは、対応したスタッフや事故の状況、そして利用者自身の期待値によっても変わってくるものでしょう。

3. 保険料と補償内容のバランス

チューリッヒの保険料が「安い」という評価と「複数年で見ると割高」という評価の両方が存在します。この点については、ご自身の状況(年齢、運転歴、車種など)に基づいた見積もりを取得し、他社と比較することが重要です。

また、保険料だけでなく補償内容とのバランスも重要なポイントです。「補償内容と保険料のバランス」を評価する声も多く、単純な保険料の高低だけでなく、必要な補償がカバーされているかを確認することが大切でしょう。

4. 契約内容の確認

チューリッヒ自動車保険に限らず、保険契約時には契約内容をしっかりと確認することが重要です。

先述した「2等級では車両保険をつけられない」というケースのように、契約者と保険会社の間で認識の違いが生じることもあります。説明を受けた内容に不明点があれば、その場で確認することをお勧めします。

総合評価:チューリッヒ自動車保険は本当に「やばい」のか

これまでの情報を総合すると、チューリッヒ自動車保険が「やばい」という噂は一面的な見方に過ぎないと言えそうです。

良い評判としては、保険料の安さ、充実したロードサービス、丁寧な事故対応と電話サポート、世界的な保険グループの安心感、補償内容のバランスの良さなどが挙げられます。

一方で、否定的な評判としては、一部での顧客満足度の低さ、事故対応に関する不満、保険料に関する誤解、誤った案内や説明によるトラブル、外資系保険会社に対する不安などがあります。

ただし、これらの評価はあくまで個人の経験に基づくものであり、すべての契約者に当てはまるわけではありません。また、「やばい」と噂される要因の中には、誤解や先入観に基づくものも少なくないようです。

チューリッヒ自動車保険が自分に合っているかどうかは、ご自身のニーズや優先事項(保険料の安さ、事故対応の質、補償内容など)に照らし合わせて判断することが重要でしょう。一括見積もりなどのサービスを活用して、複数の保険会社を比較検討することもお勧めします。

まとめ

チューリッヒ自動車保険が「やばい」と噂される理由はいくつか存在しますが、多くの場合、それは一部の不満や誤解に基づくものである可能性が高いと言えます。

実際には、保険料の安さやロードサービスの充実、丁寧な事故対応など、多くの良い評判も存在します。自動車保険の選択においては、単一の評価や噂に惑わされず、ご自身のニーズに合った保険を選ぶことが大切です。

最終的には、保険料と補償内容のバランス、事故対応の質、ロードサービスの充実度などを総合的に判断し、自分にとって最適な自動車保険を選びましょう。チューリッヒ自動車保険については、「スーパー自動車保険」と「ネット専用自動車保険」の違いも含めて、詳細を確認することをお勧めします。

自動車保険は毎年更新される固定費であり、また万が一の事故の際には大きな支えとなるものです。噂や評判に惑わされず、自分自身で情報を集め、比較検討することが、満足のいく保険選びにつながるでしょう。

いずれにしても、チューリッヒ自動車保険が「やばい」というのは一面的な見方に過ぎず、総合的に見れば多くの契約者に支持されている保険会社の一つであると言えそうです。

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としており、グローバルマクロの視点から幅広いアセットクラスをカバーしているが、特に日本株投資に注力をしており、独自の切り口でレポートを行う。 趣味のグルメ旅行と情報収集を兼ねた企業訪問により全国を移動しながらグルメ情報にも精通している。
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