大人の自動車保険が”やばい”といわれているのはなぜ?

大人の自動車保険が”やばい”といわれているのはなぜ?
ライター:関野 良和

”大人の自動車保険がやばい”と口コミや評判で言われている原因と真相について解説

セゾン自動車火災保険が提供する「おとなの自動車保険」についてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。「大人の自動車保険がやばい」という噂が一部で広がっているようですが、その真相はどうなのでしょうか。良い評判と悪い評判の両方を調査し、この保険の実態に迫ります。

おとなの自動車保険とは

おとなの自動車保険は、セゾン自動車火災保険株式会社が提供するダイレクト型自動車保険です。香川照之さんが出演するCMでも知られており、名前の通り大人の年齢層をターゲットにした商品設計になっているようです。

特徴としては、一般的な自動車保険とは異なる「1歳刻みの保険料体系」を採用していることが挙げられます。多くの自動車保険では「〇〇歳以上補償」という年齢条件を設定していますが、おとなの自動車保険ではそのような区分はなく、主に使用される方(記名被保険者)の保険開始日時点での年齢で保険料が決まる仕組みとなっています。

この独自の料金体系により、特に40歳以降の保険料が安いという評価を得ているようです。また、補償内容の自由度が高いことも特徴として挙げられています。

「やばい」と噂される原因と評判

インターネット上では「おとなの自動車保険がやばい」という評価が一部で見られますが、その原因はどこにあるのでしょうか。口コミや評判から探ってみます。

事故対応に関する不満の声

最も多く見られる不満は、事故対応に関するものです。みん評というサイトの口コミには「おとなの自動車保険の事故後の対応、あり方が凄い悪い」という声が投稿されています。

具体的には「加入時には良いことを言いながら、いざ事故があって、警察連絡、大人の保険事故報告、担当者より電話あり、搭乗者保険と人身傷害保険の対応を致します」と初期対応は良かったものの、「休業損害においての担当者が変わり、男性、そして、代理人弁護士窓口?そして、1か月過ぎに、損害リサーチ調査、未だに、保険会社、また、代理人からの経過報告等なし」というように、その後の対応に不満を感じているケースがあるようです。

別の口コミでも「連絡は遅いし、対応も悪い最悪な保険会社です」「連絡が来ないのでこちらから電話をしましたが、繋がらず、繋がっても担当者が毎回変わり同じ説明を何度もするという最低最悪な対応」「結局5ヶ月も待ったのにまだ解決されない」といった厳しい意見もありました。

これらの事例から、一部の顧客は事故後の対応プロセスや連絡体制、解決までの時間に不満を感じているようです。

「やばい」という噂が広がる構造的要因

自動車保険選びにおいて、保険料の安さだけでなく事故対応の質も重要な判断基準となります。おとなの自動車保険は保険料が安い分、事故対応が悪いのではないかという先入観を持つ人もいるようです。

また、インターネット上の口コミは、不満を持った顧客がより積極的に投稿する傾向があります。満足している顧客は特に何も言わないことが多いため、ネット上では否定的な意見が目立ちやすくなるという構造的な問題もあるかもしれません。

良い評判も多数:満足している顧客の声

一方で、おとなの自動車保険に満足しているという声も数多く見られます。検索結果から抽出した良い評判をご紹介します。

事故対応の良さを評価する声

「迅速な事故対応」や「オペレーターの丁寧な対応」に感謝している声が多数あることが報告されています。実際のアンケート結果では、多くの利用者が事故対応・顧客対応について高い評価をしているようです。

例えば、50代男性の方は「修理代が高額だが、問題なく保険金が支払われた」と評価し、保険の満足度・事故対応の評価ともに5点(最高評価)をつけています。

40代男性の方は「ALSOKの駆けつけサービスが魅力」と述べ、同じく満足度が高いことが示されています。

また、40代女性の方は「ロードサービスの迅速な対応に感動」と評価し、特にサービス面での対応の良さを強調しています。

さらに、別の40代男性は「電話対応も丁寧でリーズナブルな保険」と評価し、コストパフォーマンスの良さと対応の丁寧さの両方を評価しています。

北海道在住の40代男性は「満足の事故対応で継続」としており、実際の事故対応に満足して契約を更新していることがわかります。

愛媛県の40代男性は「事故後の疑問や不安な点についての対応に感謝」と述べており、事故処理過程での丁寧なサポートに感謝の意を表しています。

これらの評価から、多くの顧客はおとなの自動車保険の事故対応やサービスに満足していることが伺えます。

独自の保険料体系を評価する声

おとなの自動車保険の特徴的な料金体系についても、良い評価が見られます。「納得できる価格」というタイトルの口コミでは、「保険料が予想以上に安くなり、『大人の自動車保険』に乗り換えました」と述べられています。

この方は「この保険の良いところは、補償範囲をかなり細かく選べることや、補償の値段が具体的にわかること」と評価し、「40歳以上の方には、お勧めできる保険だと思います」と結んでいます。

このように、特に中高年層を中心に、その保険料の安さと補償内容のカスタマイズ性の高さが評価されているようです。

おとなの自動車保険の特徴的な保険料体系

おとなの自動車保険の最大の特徴は、その独自の保険料体系にあります。一般的な自動車保険との違いを詳しく見ていきましょう。

1歳刻みの保険料体系

おとなの自動車保険では、「〇〇歳以上補償」という一般的な年齢条件区分ではなく、主に使用される方(記名被保険者)の保険開始日時点での年齢に基づく、1歳刻みの保険料体系を採用しています。

これにより従来の「35歳を過ぎるとそれ以後はずっと同じ保険料」という仕組みと比較して、40代・50代など事故率の低い世代の保険料を割安に提供できるようになっているとのことです。

親子で使用する場合の保険料設定

一般的な自動車保険では、同居のお子様を補償の対象に加えると、事故を起こす確率が高い若年層の年齢に合わせた保険料になり、大幅に保険料が上がることがあります。

しかし、おとなの自動車保険では、運転頻度が高く事故率の低い傾向にある「親の年齢」にあわせた保険料を基本とし、同居のお子様を補償の範囲に追加するだけで対応できるという特徴があります。

これにより「お子様の運転もしっかりと補償しながら、保険料の上がり幅を抑えることができる」とされています。

運転者範囲の選択肢

おとなの自動車保険では、運転者範囲を以下の4つのパターンから選ぶことができます。

  1. 運転者限定特約(本人補償型)
  2. 運転者限定特約(本人・配偶者・別居の未婚の子補償型)
  3. 運転者限定特約(同居の子以外補償型)
  4. 運転者限定なし特約(同居の子年齢条件設定型)

これらの選択肢により、実際の使用状況に合わせた適切な補償範囲を選べるようになっています。例えば、別居している子どもが帰省時に車を運転する場合や、結婚を機に親と同居するようになったケースなど、様々な家庭環境に対応できるようです。

自動車保険料の値上がり要因と値下げの方法

自動車保険の更新時に保険料が値上がりすることがありますが、おとなの自動車保険に限らず、これには様々な理由があるようです。

保険料が値上がりする主な理由

検索結果では、自動車保険料が値上がりする理由として以下のようなものが挙げられています。

  1. 自動車事故で保険を使用した場合:事故を起こして保険を使うと等級が下がり、さらに事故有係数が適用されるため保険料が高くなります。
  2. 契約する車の料率クラスの変更:車の型式ごとの事故実績に応じて区分される保険料率で、事故実績の多い型式ほど保険料が割高になります。この料率クラスは1年に1回見直されます。
  3. 記名被保険者の年齢別料率の変更:年齢は事故リスクを予測する要素であり、特に高齢ドライバーの事故増加に伴い、年齢が上がるほど保険料が高くなる傾向があります。
  4. 割引制度の適用外になる:乗り換え割引や早期契約割引、新車割引など、期間限定の割引が終了することで保険料がアップすることがあります。
  5. 保険会社の商品改定:保険会社による独自の商品改定も保険料値上がりの理由となります。保険金の支払いを安定して行うため、保険商品の見直しや保険料の改定が行われることがあります。

これらの要因は、おとなの自動車保険に限らず、どの自動車保険でも共通して見られるものとなっています。

おとなの自動車保険と他社保険の比較

自動車保険選びでは、他社との比較も重要です。検索結果からは、おとなの自動車保険と他社を比較した情報もいくつか見つかりました。

保険料の比較

検索結果では、おとなの自動車保険は40歳以降の保険料が安く、補償内容の自由度が高いことがおすすめポイントとして挙げられています。

ただし、具体的な保険料の比較データはあまり示されていませんでした。一般的にダイレクト型自動車保険は代理店型より保険料が安い傾向にあるとされており、おとなの自動車保険もダイレクト型であるため、比較的保険料は安い可能性があります。

他社の事故対応満足度との比較

検索結果には、事故対応満足度のランキングも記載されていました。2022年度から過去6年分の結果比較では、以下のような順位となっています。

1位:AIG損害保険 2位:ソニー損保 3位:日新火災海上保険

ソニー損保については、「初めての事故で気が動転しましたが、連絡をすると電話で親身になって話を聞いてくれ、今後の行動についてアドバイスしてくれました」という口コミが紹介されています。

おとなの自動車保険(セゾン自動車火災保険)は、このランキングのトップ3には入っていないようですが、これだけで事故対応が悪いと判断することはできません。個々の事例や状況によって対応の質は変わる可能性があります。

「やばい」という評価は誤解から生じている可能性

これまでの調査結果から、「おとなの自動車保険がやばい」という噂は、一部の不満を持った顧客の声が強調されて広がった可能性があると考えられます。

満足している顧客も多数存在

検索結果からは、事故対応やオペレーターの対応で高評価を与えている顧客も多数いることが確認できました。「迅速な事故対応」「オペレーターの丁寧な対応」に感謝する声が多く、「保険金の不払いや電話の対応が悪い、『最悪』『使えない』などの否定的な評判はほとんどない」とも報告されています。

実際のアンケート結果でも、多くの回答者が保険の満足度や事故対応・顧客対応の評価で高いスコアをつけています。これらの事実は、一部で広がる「やばい」という評価が必ずしも全体像を反映しているわけではないことを示しています。

保険会社選びにおける一般的な注意点

自動車保険選びで失敗しないためには、以下のような点に注意する必要があるようです。

  1. 事故対応満足度:最も重要なのは事故対応の質であり、これは実際に経験してみないとわからないため、第三者機関の調査結果や口コミが参考になります。
  2. 支払い実績:保険金の支払いスピードや判断基準も重要です。支払いを渋る会社は避けるべきとされています。
  3. 苦情・紛争の件数:一般社団法人日本損害保険協会が公開している苦情・紛争に関するレポートも参考になります。ただし、契約者数に対する苦情の割合を見ることが重要です。
  4. 保険料の適正さ:極端に高額な場合や逆に安すぎる場合は注意が必要とされています。
  5. 信用格付け:保険会社の財務健全性を示す指標で、これが低い会社は将来的に支払い能力に問題が生じる可能性があります。

これらの基準に照らし合わせると、おとなの自動車保険については賛否両論あり、一概に「やばい」保険であるとは言えないようです。

まとめ:おとなの自動車保険の実態

おとなの自動車保険について、インターネット上の評判や口コミを調査した結果、以下のようなことが見えてきました。

  1. 良い評判
    • 40歳以降の保険料が安い
    • 補償内容の自由度が高い
    • 1歳刻みの保険料体系が特徴的
    • 事故対応やオペレーターの対応が丁寧という声も多い
    • ロードサービスの迅速な対応を評価する声
  2. 悪い評判
    • 一部で事故対応の遅さや質に不満の声
    • 担当者が頻繁に変わることへの不満
    • 対応プロセスや解決までの時間に関する不満
  3. 特徴的な点
    • 親子で車を使用する家庭に適した保険料設定
    • 運転者範囲の選択肢が豊富
    • 40代・50代など事故率の低い世代にとってコストパフォーマンスが良い可能性

これらを総合すると、「おとなの自動車保険がやばい」という評価は、一部の不満を持った利用者の声が強調されて広がった可能性があると考えられます。実際には満足している利用者も多く、特に40歳以上の方や家族で車を使用する家庭にとっては、検討する価値のある保険のようです。

ただし、自動車保険選びは個人の状況や優先順位によって最適な選択肢が変わります。保険料の安さだけでなく、事故対応の質や補償内容、サービス面なども含めて総合的に判断することが重要です。一括見積もりサイトなどを利用して、複数の保険会社を比較検討することをおすすめします。

最終的には、自分自身のニーズや優先事項に合った保険を選ぶことが、後悔のない選択につながるでしょう。「やばい」という噂に惑わされず、客観的な情報に基づいた判断をすることが大切です。

参考情報:自動車保険選びのポイント

最後に、おとなの自動車保険に限らず、自動車保険選びで考慮すべきポイントをいくつか紹介します。

代理店型とダイレクト型の違い

自動車保険には大きく分けて、保険代理店を通じて契約する「代理店型」と、インターネットや電話で直接契約する「ダイレクト型(ネット型)」があります。それぞれの特徴は以下の通りです。

  • ダイレクト型(ネット型):保険料が比較的安いが、サポート面では代理店型に劣る場合も
  • 代理店型(対面型):サービスの手厚さが魅力だが、保険料は比較的高め

おとなの自動車保険はダイレクト型に分類されるため、保険料の安さを重視する方に向いているかもしれません。

必要な補償の見極め

自動車保険選びでは、自分や家族にとって必要な補償を見極めることも重要です。補償内容が重複していないか、また逆に補償の漏れがないかをチェックすることが大切とされています。

おとなの自動車保険は補償内容の自由度が高いと評価されているため、必要な補償を適切に選択できる可能性があります。

一括見積もりでの比較検討

最終的には、一括見積もりサイトなどを利用して複数の保険会社の見積もりを取り、比較検討することが推奨されています。保険料だけでなく、補償内容やサービス内容も含めて総合的に判断することが大切です。

インターネット上の口コミやランキングだけで判断するのではなく、実際に見積もりを取って比較することで、より客観的な判断ができるでしょう。

以上、おとなの自動車保険に関する評判と真相について調査してきました。「やばい」という噂は一部の不満の声から広がったものであり、実際には多くの満足している利用者も存在しています。自動車保険選びは自分自身のニーズや状況に合わせて検討することが大切であることを最後に強調しておきたいと思います。

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としており、グローバルマクロの視点から幅広いアセットクラスをカバーしているが、特に日本株投資に注力をしており、独自の切り口でレポートを行う。 趣味のグルメ旅行と情報収集を兼ねた企業訪問により全国を移動しながらグルメ情報にも精通している。
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