ジブラルタ生命保険が”やばい”といわれているのはなぜ?

ジブラルタ生命保険が”やばい”といわれているのはなぜ?
ライター:関野 良和

”ジブラルタ生命がやばい”と口コミや評判で言われている原因と真相について解説

ジブラルタ生命保険についてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。外資系生命保険会社として知られるジブラルタ生命ですが、一部で「やばい」という噂が広がっています。この噂の背景には何があるのでしょうか?肯定的な評判と否定的な評判の両方を検証し、誤解から生じている部分はないか、客観的な視点で調査していきます。

ジブラルタ生命保険の基本情報

ジブラルタ生命は、世界最大級の金融サービス機関であるプルデンシャル・ファイナンシャルの一員として、2001年に日本で営業をスタートした外資系生命保険会社です。全国47都道府県に営業拠点を持ち、終身保険、医療保険、年金保険などの商品を取り扱っています。

特に外貨建て保険に強みを持っており、教職員や防衛省職員などの団体と提携関係を結んでいることも特徴のひとつとされています。2001年の営業開始以来、現在は19種類の保険商品を提供しており、2023年9月時点での総資産は12兆3,913億円とされています。

“やばい”と噂される主な理由

1. 営業体制とフルコミッション制の厳しさ

ジブラルタ生命が「やばい」と評される最大の理由のひとつは、営業体制とフルコミッション制(完全歩合制)の厳しさにあるようです。

フルコミッション制の実態

ジブラルタ生命の営業職は、入社から2年目までは研修期間として一定の固定給が支払われるコミッション制ですが、3年目以降はフルコミッション制(完全歩合制)へと移行すると言われています。つまり、成果が出なければ収入が激減するシステムです。

ある元社員の声によると「フルコミッション制なので、うまくいく人はいいと思うが、一度つまずくと誰も助けてくれないし、落ちぶれていく」と述べられています。別の口コミでも「報酬は全て成績次第なので、成績が悪いと続けたくても続けられません。常に数字のことが頭から離れなくなり、将来に対して不安を感じます」という声があります。

営業ノルマと退職率

実際に「ジブラルタ生命保険営業マンの8割~9割は3年以内に退職する」という情報もあり、その背景には「経費は全て自腹で手当がなく、休みもない」といった厳しい労働環境があるようです。

ある口コミでは「退職理由は、フルコミッションの為、成績不振で稼げないと生活が出来なくなります。特に家族がいると大きなポイントになります」と指摘されています。フルコミッション制の下では、継続的に契約を取得できないと生活が成り立たなくなるため、精神的なプレッシャーは計り知れないものがあると言われています。

2. 営業手法に対する批判

ジブラルタ生命の一部の営業担当者の手法に対する批判も見られます。

しつこい勧誘と不安を煽る手法

「みん評」というサイトに投稿された口コミによると、「しつこい勧誘と不安を煽る手口」についての報告があります。この投稿者は、担当者がしつこく連絡を取ってきて、「奥様は無職なので先生が働き頭ですよね?今倒れたらご家族になにも残せませんよ」といった言葉で不安を煽り、契約を迫られたと述べています。

また「考えるすきを与えず、いま決めろという雰囲気を出してくる」という口コミもあります。こういった営業手法に対する不満の声は複数見られるようです。

3. 外貨建て保険のリスク

ジブラルタ生命は外貨建て保険に強みを持っていますが、その一方で為替リスクについてのデメリットも指摘されています。

「外貨建てに初めて加入したが、これからどうなるか、今のところは不安の方が勝っている。自分の知識不足を補う情報は十分ではないかもしれない」という声もあります。外貨建て保険は、為替の変動により「払い込んだ保険料より受け取るお金が少ない、という結果になるケース」もあるため、リスクを十分に理解する必要があるとされています。

このように、ジブラルタ生命がおすすめしない理由として、営業体制の厳しさや一部の営業手法、外貨建て保険のリスクなどがあげられることがあります。特に営業職として就職を考える場合は、フルコミッション制の特性について十分に検討することが大切であるとされています。

ジブラルタ生命の良い評判と強み

一方で、ジブラルタ生命には多くの肯定的な評価や利点も存在します。

1. 財務健全性と高い信頼性

ジブラルタ生命は決してやばくない健全な財務状況を持つ保険会社です。ソルベンシー・マージン比率は866.6%(2023年3月末時点)と報告されており、健全性の目安とされる200%を大きく上回っています。

また、格付け機関の評価も高く、S&Pグローバル・レーティングからは「A+」、格付投資情報センター(R&I)からは「AA-」の高い格付けを取得しています。これらは健全な経営と財務力の証拠であり、安心して契約できる保険会社であることを示しています。

2. オーダーメイド設計と多様な商品ラインナップ

ジブラルタ生命の大きな特徴のひとつは、「お客さま一人ひとりに合わせて、必要な保障を必要な時期に必要な額だけ設計するオーダーメイドの生命保険」という点です。自分のライフステージに合わせた保険設計が可能となっています。

商品ラインナップも豊富で、死亡保険(定期・終身・養老)、疾病・医療保険、個人年金保険、年金支払型積立保険など、19種類の保険商品を提供しています。特に終身保険については「他社に敵なし」との評価もあります。

3. 質の高い顧客サービスと対応

ジブラルタ生命のサービスや顧客対応にも高い評価が寄せられています。

「ライフプランコンサルタントの対応がとても良く信頼できます」、「担当者が適切な保険の提案をしてくれて良かった」といった口コミが見られます。また「申請から支払いまでが早い。担当者やその上司が丁寧」という声もあります。

ジブラルタ生命では、「ご契約」はお客さまとの長いお付き合いのはじまりと考えられており、人生に寄り添ってサポートするパートナーとしての役割を重視しているようです。

4. 外貨建て保険の魅力

ジブラルタ生命の外貨建て保険には、リスクがある一方で大きな魅力もあります。

「外貨建てなので利回りが良いのはもちろん、資産運用と保障両方の役割を果たしてくれるので良いなと思います。リスクも最低限に抑えながら運用しているので安心です」という評価もあります。

また「個人年金保険の受取率は米ドルによる運用が上手くいけば、170%を超える非常に高い割合」となるケースもあるとされています。資産形成の観点からは非常に魅力的な選択肢となり得ます。

5. 充実した研修制度

営業職の仕事内容に関しては厳しい評価もありますが、研修制度については高く評価する声も多いです。

「1ヶ月間は研修制度により座学でみっちり勉強会があります。その後3ヶ月間は保証給がありますので安心感はあります」という口コミがあります。また「研修体制、社員を鼓舞する施策が充実している」という元社員の声もあり、特に入社初期のサポート体制は整っていると言えるでしょう。

ジブラルタ生命の収入・給与制度

ジブラルタ生命の給与体系については、職種や年齢によって大きく異なるようです。OpenWorkの調査によると、回答者の平均年収は658万円で、年収範囲は180万円から2500万円と幅広くなっています。

職種別では、管理職が平均1323万円と最も高く、次いで管理(968万円)、本社(734万円)と続きます。営業は平均635万円となっていますが、フルコミッション制のため個人差が大きいと考えられます。

年齢別でも差があり、30歳で平均523万円(275万円~992万円)、45歳で平均677万円(357万円~1286万円)となっています。成果を出せる人には非常に高い収入が期待できる一方で、成績が振るわない場合は収入が低くなる可能性があることが示唆されています。

ジブラルタ生命の実際の口コミ・評判

良い口コミ

・「外貨建て保険で将来、効率的な資産形成が期待できる」 ・「担当者が適切な保険の提案をしてくれて良かった。ネットで医療相談出来て、助かったことがあった」 ・「ドル建てで貯蓄型で、米国の利率が高いので、受け取る時金額が高くなる」 ・「コンサルタントの担当者がとても良い対応してくれるので信頼できる」 ・「将来に対する不安が軽減され、変更前より保険料が安くなった」 ・「長期入院にも備えられるのが魅力的でした」 ・「家族に年金を残せるというのが決め手でした」

気になる点・改善を望む声

・「保険の契約の確認を行うコールセンターの方が内容を理解してなくて、困ったことがあった」 ・「外貨建てに初めて加入したが、これからどうなるか、今のところは不安の方が勝っている」 ・「満期金を運用したのだが、貯蓄で受け取りを先延ばしするより、年金で受取り生活費に充てて使いたかった」 ・「保険料が県民共済よりも高く、貯蓄性がある保険であっても総保険料よりももらえる額が少ないのは残念」 ・「担当者の職場への定期的な訪問時に、新規契約の勧誘をされることが煩わしい」

まとめ:ジブラルタ生命は本当に”やばい”のか?

ジブラルタ生命保険が「やばい」と噂される背景には、フルコミッション制の厳しさ、一部の営業担当者の勧誘手法、外貨建て保険のリスク、職場環境の問題などがあるようです。特に営業職として就職を考える場合には、やめたほうがいいと助言する声も見られます。

一方で、財務健全性や格付けは非常に高く、商品の多様性や柔軟性、サービスの質、外貨建て保険の高い利回りなど、おすすめできる利点も多く存在します。「外貨建てなので利回りが良いのはもちろん、資産運用と保障両方の役割を果たしてくれる」「ライフプランコンサルタントの対応がとても良く信頼できる」といった肯定的な声も多く聞かれます。

結局のところ、ジブラルタ生命が「やばい」かどうかは、どのような視点から見るか、何を重視するかによって異なると言えるでしょう。保険商品を検討する際には、自分のニーズやリスク許容度、長期的な目標に照らして慎重に判断することが大切です。また、営業職として就職を考える場合は、フルコミッション制の特性をよく理解し、自分の適性や価値観に合っているかを十分に検討することが重要だと考えられます。

外貨建て保険に強みを持っているジブラルタ生命ですが、財務状況・格付けに一切問題はなく、やばくない保険会社であることは確かです。保険のプロフェッショナルであるライフプラン・コンサルタントが担当に付いてくれるので、保険選びで悩むことはなく、あなたに合った保険設計が可能です。

一部の口コミや評判に惑わされず、多角的な視点から情報を集め、自分自身で判断することが、最も賢明なアプローチではないでしょうか。ジブラルタ生命が提供する保険商品やサービスは、適切に理解し活用すれば、将来の安心と資産形成に大きく貢献する可能性があります。

利用を検討する際のポイント

最後に、ジブラルタ生命の保険を検討する際のポイントをいくつか挙げておきます。

  1. 外貨建て保険については、為替リスクをしっかり理解した上で契約する
  2. 営業担当者の説明をよく聞き、不明点はすべて解消してから契約する
  3. 複数の保険会社の商品を比較検討してから決める
  4. 自分のライフプランに合った保障内容と保険料かどうかを確認する
  5. 契約後のサポート体制についても確認しておく

こうしたポイントに注意すれば、ジブラルタ生命の強みを活かした保険選びが可能になるでしょう。適切な情報と理解に基づいて、あなたに最適な保険選びができることを願っています。

この記事は、インターネット上の口コミや評判、企業情報などから収集したものであり、すべての情報が完全に正確であるとは限りません。保険の加入や就職の判断をする際には、公式情報や専門家のアドバイスも参考にすることをお勧めします。

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としており、グローバルマクロの視点から幅広いアセットクラスをカバーしているが、特に日本株投資に注力をしており、独自の切り口でレポートを行う。 趣味のグルメ旅行と情報収集を兼ねた企業訪問により全国を移動しながらグルメ情報にも精通している。
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