「NISAらくらくおまもり保険」とはどんなサービス? メリットなどザックリ解説

「NISAらくらくおまもり保険」とはどんなサービス? メリットなどザックリ解説
ライター:関野 良和

楽天証券が「NISAらくらくおまもり保険」を開始、NISA口座保有者向けの国内初・就業不能保険

「NISAらくらくおまもり保険」とは?

2025年3月23日より、楽天証券は損保ジャパン、楽天インシュアランスプランニングと提携し、「NISAらくらくおまもり保険」の提供を開始します。この保険は、NISA口座を保有する人が病気やケガで働けなくなった際に、最大3年間、毎月一定額の保険金を受け取れるという国内初の仕組みです。新NISA制度の普及とともに、個人の資産形成が本格化する中で、長期投資を支えるセーフティネットとして注目を集めそうです。

「NISAらくらくおまもり保険」の背景

政府が掲げる「資産所得倍増プラン」や、NISA制度の恒久化・拡充を背景に、日本国内でも「貯蓄から投資へ」の流れが加速しています。実際に2024年末にはNISA口座数が2,560万口座、年間購入金額は17.4兆円に達し、前年比233%という急拡大を見せました。

しかし、長期で資産形成を行うには「続けること」が何よりも重要。もし病気やケガで収入が途絶えた場合、積立投資の継続は難しくなります。こうしたリスクを補うため、楽天証券が新たに打ち出したのが、「NISAらくらくおまもり保険」です。

保険の概要と主なメリット

「NISAらくらくおまもり保険」は、GLTD(団体長期障害所得補償保険)と呼ばれる仕組みを採用しています。具体的には以下のような内容です。

毎月の所得を補償

加入者が病気やケガで働けなくなった場合、60日間の免責期間後から、毎月3万円・5万円・10万円のいずれかを選択でき、最長3年間受け取れます。

精神疾患も対象に

うつ病、統合失調症、摂食障害など、近年増加する精神障害による就業不能も補償対象です。メンタル面のリスクにも対応できる設計が安心感を与えます。

医師の診断不要、申し込みも簡単

加入には健康診断や医師の診査は不要。楽天証券にNISA口座を持つユーザーなら、ウェブサイトから最短1分で申し込みが完了します。

「楽天ポイント」が貯まる

保険料は楽天カードで支払う形となり、1%分の楽天ポイントが付与されます。普段の積立投資と同様の仕組みで、手間なく保険に加入できるのが魅力です。

手続きもシンプル

毎月12日までに申し込めば、翌月から補償がスタート。申し込みは楽天証券のウェブサイトで完結します。

日本初!NISA口座と連動するGLTDの意義

GLTD自体は欧米を中心に普及しているものの、日本ではまだ導入例が少なく、NISA口座との連動は今回が国内初。これにより、「長期・積立・分散」を基本とする投資スタイルがより現実的かつ持続可能なものになります。

特に若年層や子育て世代など、収入減に対する不安を抱えやすい層にとっては、経済的な後ろ盾として有効です。「もしも」に備えることで、より安心して投資に臨むことができるようになります。

金融サービスとしての“ウェルビーイング”を重視

楽天証券は「資産づくりの伴走者」を掲げ、金融商品を通じてユーザーの「Financial Well-Being(経済的な安心・幸福)」の実現を目指しています。

また、損保ジャパンを含むSOMPOグループも、「ウェルビーイングの成長モデル」として、保険・介護・老後資金といった“人生の不安”に包括的に向き合う方針を打ち出しています。楽天インシュアランスプランニングも、楽天グループの強みを活かした保険サービスの拡充を今後も継続するとしています。

まとめ:投資に安心をプラスする新時代のサービス

「NISAらくらくおまもり保険」は、資産形成に欠かせない“続ける力”を支える保険です。NISA制度の利用が拡大する中で、「もしもの備え」として注目されるのは間違いありません。

投資を始めたいけど将来が不安、あるいは既にNISAで積み立てているけど長期的な継続に不安がある──そんな人にとって、この保険は強い味方となるでしょう。楽天証券が提案する「投資と保険の融合」は、今後の資産形成スタイルに新たなスタンダードをもたらすかもしれません。

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としており、グローバルマクロの視点から幅広いアセットクラスをカバーしているが、特に日本株投資に注力をしており、独自の切り口でレポートを行う。 趣味のグルメ旅行と情報収集を兼ねた企業訪問により全国を移動しながらグルメ情報にも精通している。
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