PayPayほけん「コロナ治療薬お見舞い金」がAI-OCRサービス「スマートOCR診療明細書」を導入開始

PayPayほけん「コロナ治療薬お見舞い金」がAI-OCRサービス「スマートOCR診療明細書」を導入開始
ライター:関野 良和

保険金請求をデジタル化、アイリックコーポレーションの「スマートOCR診療明細書」がPayPayほけん「コロナ治療薬お見舞い金」に採用され保険金の請求プロセスが加速

近年、デジタル技術の進化により、保険業界でも効率化が求められています。その中で注目されるのが、株式会社アイリックコーポレーション(東京都文京区、代表取締役:勝本竜二、証券コード:7325)が開発に関与した「生命保険給付金支払いプラットフォーム」です。このプラットフォームの一部であるAI-OCRサービス「スマートOCR診療明細書」が、アイアル少額短期保険株式会社(以下、アイアル少短)の提供するPayPayほけん「コロナ治療薬お見舞い金」にて、2025年1月28日より業務利用が開始されました。

これは、保険金請求の手続きをスムーズにし、最短で請求当日に支払いを可能にする技術革新です。本記事では、この技術がもたらす変化や保険業界への影響について解説します。

PayPayほけん「コロナ治療薬お見舞い金」がAI-OCRサービス「スマートOCR診療明細書」を導入開始

スマートOCR診療明細書の導入で実現する2つのポイント

アイアル少短は、スマートOCR診療明細書の導入によって、以下の2つのメリットを実現しました。

  1. 最短で請求当日に保険金を支払い
    これまで、保険金請求の際には、診療明細書や領収書を保険会社へ提出し、査定担当者が目視で確認・審査するという手続きが必要でした。しかし、スマートOCRを活用することで、これらの書類をAIが即座にテキストデータ化し、査定フローを大幅にスピードアップ。結果として、請求日当日の支払いが可能になりました。
  2. 査定業務のデジタル化による効率化・標準化
    従来の目視による審査作業は、多くの人的リソースを必要とし、誤認や時間のロスが発生しやすいものでした。しかし、スマートOCRを導入することで、書類のデータ化が即時に行われ、査定プロセスの標準化・自動化が実現。これにより、業務の負担が軽減され、迅速かつ正確な対応が可能になりました。

保険金支払いプラットフォームとは?業界全体の効率化を推進

「生命保険給付金支払いプラットフォーム」は、生命保険会社の業務効率化と顧客満足度向上を目的として、2020年に構想が掲げられ、2021年より提供が開始されたシステムです。このプラットフォームは、以下の機能を組み合わせることで、柔軟に利用できる仕組みになっています。

  • 診療明細書・調剤明細書・領収書をAI-OCRでテキストデータ化
  • データを解析し、手術や薬剤情報をコード化
  • 治療目的病名に紐づいた自動支払判定
  • 企業ごとの環境に応じたシステム連携

この仕組みにより、保険金の支払い業務が大幅に効率化され、担当者の負担も軽減されます。

PayPayほけんでの活用と今後の展開

今回の「コロナ治療薬お見舞い金」への導入以前から、スマートOCRは以下の保険商品でも活用されてきました。

  • PayPayほけん「熱中症お見舞い金」「インフルエンザお見舞い金」
  • 住友生命の「めまもりほけん」

これらの実績が評価され、「コロナ治療薬お見舞い金」にも採用されることとなりました。

さらに、アイアル少短では、クラウドCRMと連携した給付金支払査定フローにおいて、スマートOCR診療明細書を活用。これにより、診療明細書・調剤明細書・領収証・本人確認書類などの書類をスマホからアップロードするだけで、自動的にテキストデータ化され、保険金請求のプロセスが一層スムーズになりました。

保険業界の未来:AIとデジタル技術で進化するサービス

今回の技術導入は、単なる業務効率化にとどまらず、保険業界全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させる可能性を秘めています。

1. AI-OCRの進化でさらに迅速な対応へ
今後、AI-OCRの精度が向上すれば、より複雑な診療明細書でも瞬時にデータ化が可能となり、さらに迅速な保険金支払いが実現されるでしょう。

2. 他の保険商品への拡大
現在は少額短期保険の商品での活用が中心ですが、今後は大手生命保険会社の医療保険やがん保険などにも応用される可能性があります。

3. 顧客満足度の向上
「請求から支払いまでの時間短縮」は、保険契約者にとって大きなメリットです。特に、医療費がかかる状況においては、迅速な給付金支払いが顧客満足度の向上につながります。

今回、アイリックコーポレーションの「スマートOCR診療明細書」が、アイアル少短のPayPayほけん「コロナ治療薬お見舞い金」に採用されたことは、保険業界にとって大きな前進です。

  • AI-OCRの導入により、請求当日の保険金支払いが可能に
  • 目視作業をデジタル化し、査定業務の標準化・効率化を実現
  • すでに「熱中症お見舞い金」「インフルエンザお見舞い金」などで実績を積み、他の商品への拡大も期待される

今後、この技術がより広範囲に普及し、保険金請求のプロセスが一層スムーズになることで、保険業界全体のDXが加速することが期待されます。

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としている。 港区を中心にグルメ情報にも精通しており、独自の切り口でレポートを行う。
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