金融庁があいおいニッセイ同和損害保険に業務改善命令を発出
「あいおいニッセイ同和損害保険への業務改善命令」とは
MS&ADインシュアランスグループのあいおいニッセイ同和損害保険は、法人向け保険の入札事案における保険料調整行為で金融庁から発出された業務改善命令を受領しました。
命令内容は経営責任の明確化、独占禁止法の遵守、適正な競争実施のための環境整備、営業・保険引受管理態勢の確立、適切な法令遵守態勢の構築、組織風土の醸成などとなっています。
また、具体的な改善計画の提出と実施、定期的な進捗報告が求められています。会社はこの命令を真摯に受け止め、全社を挙げて改善に努めると共に、再発防止策として社員教育の強化、規定・マニュアルの見直し、適切な入札対応のチェック態勢強化などを実施しています。
あいおいニッセイ同和損害保険、業務改善命令を受領し再発防止に向けた取り組みを実施
MS&ADインシュアランスグループのあいおいニッセイ同和損害保険株式会社は、金融庁から業務改善命令を受け取ったと発表しました。代表取締役社長新納啓介は、この事態についてお客様および関係者に多大なるご迷惑と心配をかけているとして、深くお詫びの意を表しています。この命令は、法人向け保険の入札事案における保険料調整行為に関連して出されました。
業務改善命令の主な内容
受け取った業務改善命令の主な内容は以下のとおりです。
- 経営責任の所在の明確化。
- 独占禁止法に抵触する可能性のある事案や不適切な行為の更なる特定と調査。
- 企業保険分野における適正な競争の実施に向けた環境整備。
- 適正な営業推進態勢と保険引受管理態勢の確立。
- 独占禁止法等を遵守するための法令遵守態勢の確立。
- コンプライアンスと顧客保護を重視する健全な組織風土の醸成。
- 上記の実行と定着を図るための経営管理態勢の抜本的な強化。
これらの改善計画について、具体的な方策と数値目標を設定し、2024年2月29日までに提出後、即時実行することが求められています。また、中間的な検討状況は1月31日までに、その後は3ヶ月毎に進捗と改善状況を報告する必要があります。
業務改善命令の背景と再発防止策
業務改善命令の背景には、保険業法に基づく報告の結果、独占禁止法に抵触する行為および法の趣旨に照らして不適切な行為が認められたことが挙げられます。あいおいニッセイ同和損害保険は、現在も調査を続行しており、全容解明と再発防止のために以下の策を講じています。
- 社員教育の再徹底
- 規定・マニュアルの整備および見直し
- 独占禁止法に関する相談窓口の明確化
- 過去の不祥事を振り返り学ぶ日の制定
- 適切な入札対応のチェック態勢の強化
- リスク管理態勢の強化
あいおいニッセイ同和損害保険は、今回の命令を厳粛かつ真摯に受け止め、全社を挙げて改善に努める姿勢を示しています。