オリックス銀行が”危ない”といわれているのはなぜ?


”オリックス銀行は危ないのでやめたほうがいい”と口コミや評判で言われている原因について掘り下げて解説します
本当に”オリックス銀行はやばい”のか、デメリットとメリットから真相に迫る
オリックス銀行についてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。インターネット上では「オリックス銀行は危ないのでは?」「本当に大丈夫か?」という声が見られることがあります。このような不安の声がなぜ出ているのか、また実際にはどうなのか、良い評判も含めて徹底的に調査しました。ネット銀行を選ぶ際の参考になれば幸いです。
オリックス銀行の基本的な特徴と位置づけ
オリックス銀行は、大手総合金融グループであるオリックスグループの銀行事業として展開されているネット銀行です。実店舗を持たないインターネット専業銀行として、主に資産運用向けの商品に強みを持っています。預金商品としては普通預金と定期預金があり、特に定期預金の金利の高さが注目されています。
また、同行のカードローンは最大800万円までの借入が可能で、金利は1.7%~14.8%となっています。資産運用においては、投資用不動産ローンなども提供しており、AIを活用した不動産の将来の賃料・空室率の予測ツールなど、他行にはないサービスも特徴となっています。
「やばい」「危ない」と噂される主な理由
1. ATMやキャッシュカードがない点
オリックス銀行に対する不安の声として最も多いのが、「ATMやキャッシュカードに対応していない」という点です。実際、同行は通帳やキャッシュカードを発行しておらず、店舗も持っていません。このため、「ネットがまともに使えなくなるほどの不測の事態が起きたらどうなるのでしょうか?」「預金額が分からなくなって消滅したり」といった不安の声があります。
あるユーザーは「地震、台風、火山、ハッカー、電波障害、太陽風、お客様カード紛失」などの事態を心配し、「もっと預けたいですがこれ以上預金を預けるのに抵抗を感じます」と述べています。確かに、完全オンライン取引であることは利便性の反面、リスクとして捉えられることもあるようです。
2. システム管理への不安
口座開設時のトラブルから、システム管理に不安を覚えるという声もあります。あるユーザーは「自分のネット環境が不安定だったために、開設申し込みができたのか、不安がありました。通常は口座開設をすれば、直ぐにメールで開設申し込み受け付け完了の連絡があると思うが、それが来ない」という状況から二重に申し込みをしたところ、同一人物の口座が2つ作られてしまったというケースを報告しています。
このユーザーは「普通PCで申し込みを管理しているだろうから、名前、生年月日、住所までまるで同じ人物の申し込みは、入力時点で警告がでるなり、入力できないはず」と指摘し、「今後、入金した時に、お金がきちんと管理されていくのか不安です」と述べています。
3. 詐欺・なりすましの存在
オリックス銀行を名乗る詐欺やなりすましの存在も、同行の評判に影響を与えている可能性があります。同行のウェブサイトによれば、「『オリックス銀行』を名乗り、お客さまの勤務先などへ電話し、ローンの借りかえを勧誘する」「『オリックス銀行』を無断で名乗り、社債や未公開株の購入を電話で勧誘する」「『オリックス銀行』を名乗り、個人のお客さまに当社商品と内容の異なる定期預金を電話で勧誘する」などの悪質ケースが発生しているとのことです。
このような詐欺被害の報告は、銀行自体に問題があるわけではありませんが、同行の名前を騙った詐欺が多いことが「危ない」というイメージにつながっている可能性は否定できません。
4. 途中解約のデメリット
定期預金の途中解約に関するデメリットも指摘されています。「オリックス銀行 eダイレクト定期預金は、途中解約すると利息がほとんどつかないのがデメリット」であり、「満期期間の半分のタイミングで解約した際に適用される中途解約利率」は「1年ものは3%、3年ものでも20%とかなり低く設定されていました」と報告されています。
同記事によれば「満期まで預け入れ期間の長い5年ものでも満期利率の25%しか適用されません」とのことで、他行と比較すると見劣りする点だと指摘されています。
5. 従業員の評判に見る内部状況
一部の従業員からの声として、「女性の所謂一般職に対する扱いがわるい。給料は営業の半分かそれ以下、どれだけ頑張っても評価はされない」との口コミがあります。また、「自由な発想で経営陣の理解は得られるが各部署の業務改善を伴うので理解度不足による負担感増大の誤解による抵抗がしばしば発生した。セクショナリズムが強過ぎる」という声もあります。
これらの内部事情が直接顧客に影響するわけではありませんが、会社の組織文化に関する懸念点として挙げられることがあるようです。
誤解や良い評判:オリックス銀行の「やばくない」面
1. 高水準の預金金利
オリックス銀行の最大の利点として挙げられるのが、高水準の預金金利です。普通預金の金利は0.110%、定期預金の金利は1年ものが0.85%・5年ものは0.70%と、業界内でも高い水準にあります。また、より気軽に利用できる2週間定期預金でも金利0.12%と高いため、「預金で着実にお金を貯めていきたいならメリットは大きい」と評価されています。
また「3年もの・5年もの・7年ものは、半年複利なのもうれしいポイント」と報告されており、「常に同じ元本をもとに利子が決まる単利に比べ、元本の成長が早いのが複利のメリット」だと指摘されています。
2. 充実したセキュリティ対策
オリックス銀行では多様なセキュリティ対策が実施されており、これは同行の重要な強みの一つと言えます。具体的には「スマートフォン認証サービス」「無料ウイルス対策ソフトウェア『saat netizen』」「暗号化通信(SSL)による保護」「認証要素の組み合わせで安全性強化」「複数回数の間違いでパスワード失効」「一定時間後の自動ログアウト」「第三者機関による実在証明」「バーチャルキーボード」「ファイア・ウォールによる保護」「システムの二重化構成」「複数承認機能の導入」「振込内容のモニタリング」「電子署名付き電子メールを導入」などの対策が講じられています。
実際のユーザーからも「セキュリティ対策も万全であったようで、いままで一度も不正アクセスされた経験はありません。いまも安心して利用し続けています」という声があります。また、「SaAT Netizenというウイルス対策ソフトを使えるところです。今まではお金を払ってノートン先生を使っていましたがSaAT Netizenでも問題なくウイルスを発見してくれるので重宝しています」という評価もあります。
3. 利便性と使い勝手
ATMやキャッシュカードがない点はデメリットとして挙げられますが、逆に「口座開設から入出金まで、すべてWebで完結できるのもメリット」として評価する声もあります。「ほかの金融機関への振込も月2回まで無料」という点も魅力の一つです。
実際のユーザーからは「実際にオリックス銀行を利用してみて、毎月家賃の振込に利用するため、振込手数料が無料であることは、とてもありがたかったです」という声があります。また、「ネット銀行として手続きの簡便さ、定期預金金利の高さ、振り込み手数料、等利点を生かせば大手都市銀行とは比べもののならぬお得感」という評価もあります。
4. 融資審査の厳格さ
オリックス銀行の融資審査は厳格であるという点も、安全性の観点からは評価できる点です。同行では「お客さまの融資審査をする際に預金額を確認させていただいています」とし、「万一に備えて資産背景、すなわちストックをチェックさせていただくのが原則です」と述べています。
また、「融資を行う前にお客さまと面談をしていますので、その際に、お客さまに提出していただいた資料を直接再確認したり、内容について再度尋ねたりしています」として、面談による二重チェックを行っているとのことです。これは「お客さまが予期せぬ損害を受けないようにするため」の対策であり、顧客保護の姿勢が表れています。
5. 福利厚生と勤務環境
従業員の口コミには良い評価も見られます。「福利厚生はかなりしっかりしていて、連続休暇奨励金や、自己研鑽奨励金などしっかり休んだらお金をもらえて、自分のために勉強したらお金がもらえるなど大変助かっている」という声があります。
また、「ほとんど残業がなく定時退社できていた。フレックス制度も導入しているので好きな時間帯に出社でき、在宅勤務も可。なので比較的ワークライフバランスは取りやすいと思う。有給休暇も、同僚と相談しなければいけないが気軽に取れる環境であった」という評価もあります。
これらの点は直接顧客に関わる事項ではありませんが、従業員が働きやすい環境であることは、サービスの質にも良い影響を与える可能性があります。
金融の専門家としての分析:おすすめできる点と懸念点
オリックス銀行について、金融サービスの観点から分析してみましょう。
メリットとしてのおすすめポイント
- 金利の優位性: 同行の定期預金金利は市場の中でも高水準であり、特に「1年定期を取り扱っている中でも通常金利で好金利なところが魅力的」と評価されています。また、新規口座開設者向けの特典も用意されており、「新しく口座を作った方限定で6か月定期&1年定期&5年定期を好金利で預け入れることができます」。
- シンプルな商品設計: 「取り扱ってる商品が多くてわからないという悩みがなくなり、それでも運用商品を選べない人のためにニーズに合わせた投資ができるようサポートできる体制が整ってる」という評価があります。複雑な金融商品が多い中で、わかりやすさは重要なポイントです。
- カードローンの保障: オリックス銀行のカードローンは「万が一の保障が付いており、保障を付けても金利上乗せにならない点は魅力的」と評価されています。「死亡や病気にかかった時、家族に迷惑かけないように保障に入ることができます」という点は、他行との差別化ポイントとなっています。
- 資産運用向けのツール: 「資産運用のツールで資産運用に関する情報やAIで不動産の将来の賃料・空室率の変動を予測できちゃう」という特徴は、投資家にとって有用なツールとなっています。
デメリットとして気をつけるべき点
- 日常利用の制限: 「日常生活に助かるサービスはあまりない」という指摘があるように、ATMやキャッシュカードがない点は日常的な利用に制限があります。「日常使いというよりも、資産運用向けの商品をインターネットで取引できること」に力を入れているため、メインバンクとしての利用には向かない可能性があります。
- 途中解約のリスク: 前述のように、定期預金の途中解約時の金利が低いため、「満期前に引き出す可能性のある人には不向き」と言えます。計画的な資金運用ができる人に適したサービスと言えるでしょう。
- ネット環境への依存: すべての取引がオンラインで行われるため、「ネットがまともに使えなくなるほどの不測の事態」に対する懸念は残ります。特に高齢者など、インターネットの利用に不安がある方には向かないかもしれません。
オリックス銀行を実際に使うべきか?真相と結論
これまでの分析を踏まえると、オリックス銀行は決して「やばい」銀行ではなく、むしろ特定の目的においては非常に優れたサービスを提供していると言えます。特に預金金利の高さ、セキュリティ対策の充実、オンライン手続きの簡便さなどは、同行の明確な強みです。
ただし、ATMやキャッシュカードがない点や、すべての取引がオンラインである点は、利用シーンや利用者の特性によっては制約となる可能性があります。また、定期預金の途中解約時の金利の低さは、資金計画に柔軟性が必要な方にとっては注意が必要なポイントです。
総合的に見ると、以下のような方にはオリックス銀行はおすすめと言えるでしょう。
- インターネットバンキングに抵抗がなく、むしろ積極的に活用したい方
- 高金利の定期預金で着実に資産形成したい方
- 満期まで預け入れる計画が立てられる方
- 月に数回程度の振込で手数料を節約したい方
- 資産運用や不動産投資に関心がある方
一方、以下のような方には他の銀行を検討した方が良いかもしれません:
- ATMでの現金引き出しを頻繁に行いたい方
- 対面でのサービスを重視する方
- 急な出費に備えて定期預金を途中解約する可能性がある方
- インターネットの利用に不安がある方
結論として、オリックス銀行は「やばい」銀行ではなく、むしろ特定のニーズに対して非常に良いサービスを提供していると言えます。ただし、全ての人に適したサービスではなく、自分の利用目的やライフスタイルに合わせて検討することが重要です。
また、セキュリティ面では充実した対策が講じられており、「オリックス銀行」を名乗る詐欺には注意が必要ですが、銀行自体のセキュリティは高いレベルにあると考えられます。実際、多くのユーザーが「不正アクセスされた経験はない」と報告しています。
最終的には、各自の金融ニーズや生活スタイルに合わせて、メリットとデメリットを比較検討し、判断することをおすすめします。オリックス銀行は、特に資産運用や定期預金での資産形成を重視する方にとって、検討する価値のある選択肢の一つと言えるでしょう。
補足:ネット銀行を安全に利用するためのポイント
オリックス銀行に限らず、ネット銀行を安全に利用するためのポイントをいくつか紹介します。
- 強固なパスワード設定: 推測されにくい複雑なパスワードを設定し、定期的に変更することが重要です。
- 二段階認証の活用: 可能であれば、ログイン時にスマートフォンなどへの認証コード送信による二段階認証を利用しましょう。
- 公共Wi-Fiでの利用を避ける: セキュリティ上のリスクがあるため、銀行取引は自宅や安全な環境で行うことをおすすめします。
- 定期的な取引履歴の確認: 不審な取引がないか、定期的に口座の取引履歴を確認する習慣をつけましょう。
- ウイルス対策ソフトの導入: オリックス銀行が提供する「saat netizen」などのウイルス対策ソフトを活用することも有効です。
- フィッシング詐欺への警戒: 銀行を装った不審なメールやSMSには注意し、記載されたリンクからログインしないようにしましょう。
これらの点に注意することで、ネット銀行の利便性を安全に享受することができます。
以上、オリックス銀行についての評判と真相について詳しく見てきました。金融サービスの選択は個人の状況やニーズによって大きく異なりますので、ご自身に最適なサービスを選んでいただければ幸いです。
