池田泉州銀行が”やばい”といわれているのはなぜ?

池田泉州銀行が”やばい”といわれているのはなぜ?
ライター:関野 良和

池田泉州銀行は”やめとけ、”やめたほうがいい”と口コミや評判で言われている原因について掘り下げて解説します

池田泉州銀行についてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。関西地域を中心に展開する地方銀行として知られる池田泉州銀行ですが、インターネット上では「やばい」「危ない」などの噂が見られることがあります。これらの評判は実際の経営状況や顧客体験を反映しているのでしょうか、それとも誤解から生じているのでしょうか。今回は、さまざまな情報源から集めた口コミや評判を分析し、池田泉州銀行の実態について詳しく調査していきます。

池田泉州銀行の基本情報と背景

池田泉州銀行は、2010年に旧池田銀行と旧泉州銀行が合併して誕生した地方銀行です。大阪府を中心に関西圏に多くの支店を展開しており、池田泉州ホールディングス(HD)の傘下にあります。宝塚歌劇団のタカラジェンヌがイメージガールとなった看板やポスターが特徴的で、地域に密着した金融サービスを提供していることで知られています。

しかし、近年ではインターネット上で「やばい」「潰れる」といった噂が広がることもあるようです。これらの噂の背景には、過去の不祥事やサービスに対する不満などがあるとされています。そこで、これらの噂の真相について、口コミや評判を基に詳しく見ていきましょう。

「やばい」と噂されている理由

1. 行員による不祥事の発生

池田泉州銀行は過去に行員による着服事件が発生したことがあります。検索結果によると、2019年10月に銀行員による約2億2600万円の着服が発覚し、さらに2021年10月にも同支店で4251万円の着服という不祥事があったとされています。

このような事件は当然ながらニュースになり、銀行の信用問題に関わる重大な出来事でした。SNS上では「ショックです」「池田泉州銀行の支店長から、着服事件に際してのお詫びの電話が来た」といった反応も見られ、顧客の信頼に影響を与えた可能性があるようです。

2. インターネットバンキングの使いづらさ

池田泉州銀行のインターネットバンキングに関しては、セキュリティが厳しすぎて使いにくいという声が多く見られます。「すぐにログアウトさせられる」「毎回違った秘密の質問に答えさせられる」「パスワードを記憶する機能がない」などの不満があるようです。

また、「口座開設とは別にネットバンキング用のアプリをダウンロードしなければいけない」という点も使いづらさの原因となっているようです。あるTwitterユーザーは「池田泉州銀行のインターネットバンキング使うには別のアプリがいるとかでめちゃイライラ…」と不満を表明しています。

さらに、海外からのアクセスに制限があり、「日本国内のお客様を対象にしていますから」という理由で海外からは振り込みができないといった制約もあるようです。「何年か前まで、海外からトップページは見れるけど、ログインはできないって状態やったし、海外に出張や旅行の時は振り込みもできないってこと。全くいつの時代やねん」といった批判の声も見られます。

3. 行員の接客態度に関する不満

接客態度についても不満の声があります。「行員の態度がかなり悪いです。昭和のチンピラの取り立て屋のような口調」「とても銀行マンの態度とは言えません」といった厳しい意見が投稿されています。

また、「泉州銀行..2回、繰り上げ返済しましたが、女の融資係ばかりでしたが、嫌味で、嫌なかんじです」「店頭の融資係(女性)の態度もあまり褒められたものやないし、なんとも残念な銀行です」といった具体的な体験談も見られます。

事務処理ミスに関する不満もあり、「資料送付の宛名、住所が違うことなど何回もありました」「部下は話しにならない。上司が出てきたと思ったらミスばっかり」といった批判もあります。

4. その他の不満点

その他にも、以下のような不満点が挙げられています。

  • 住宅ローンの審査に時間がかかる
  • 法人用インターネットEBの機能が限定的で使用料(月額1430円)に見合わない
  • マイページの管理体制に不安がある(アカウントを自身で削除や退会ができない)
  • 月次支援金の依頼に対する対応が遅い

誤解から生じている可能性がある点

上記のような不満や批判がある一方で、「やばい」という評価は誤解から生じている可能性もあります。以下、その点について検討していきます。

1. 経営状況は実際には安定している

「潰れるのでは」という懸念が一部であるものの、検索結果によれば「池田泉州銀行は合併したことで安定した経営状況を実現させています」とあります。また、経常利益についても、2020年、2021年はコロナ禍の影響で下がったものの、「サービスの再開・向上で経常利益が上昇している」ことが示されています。

「不安視される声はほとんどありませんでした」「関西圏の地方銀行としての信頼性も高く、経営状況も安定しているのが現状です」という情報もあり、実際の経営状況は「やばい」とは言えないようです。

2. 不祥事後の対応は迅速だった

着服事件などの不祥事が発生した際、池田泉州銀行は「すぐに事務取扱ルールの見直しや強化が行われました」と報告されています。さらに、「中には、池田泉州銀行の支店長から直々に連絡があった方もいたようです」とあり、顧客への丁寧な対応も行われたことがうかがえます。

「不祥事が経営状況にあまり影響していないのは、ルール見直しや丁寧な連絡などの迅速な対応があったからかもしれませんね」という分析もあり、問題発生後の対応については評価できる部分もあるようです。

3. セキュリティ対策の一環としての制約

インターネットバンキングの使いづらさについては、「不祥事や不正引き出し事件などに見舞われたこともあり、セキュリティーをかなり強化しているとも言えますね」という見方もあります。

セキュリティを重視するあまり使い勝手が犠牲になっている面があるかもしれませんが、これは顧客資産を守るための対策の一環と捉えることもできるでしょう。

池田泉州銀行の良い評判

「やばい」という噂がある一方で、池田泉州銀行には多くの良い評判もあります。以下、その点について詳しく見ていきましょう。

1. 住宅ローンの充実した保障と低金利

池田泉州銀行の住宅ローンは、充実した団信保障と金利の低さが魅力として挙げられています。

特に、変動金利・10年固定金利・全期間固定金利が他の金融機関と比較しても低く設定されていることが特徴とされています。例えば、「池田泉州銀行の変動金利は年0.620%、10年固定金利は年1.495%、全期間固定金利プラン(35年以下)は年2.200%」となっており、これはメガバンクやネット銀行と比較しても競争力のある金利水準です。

また、諸条件を満たすことで「がん保障や3大疾病保障を年0.2%の金利上乗せで付帯できる」というメリットもあるようです。住宅ローン専門家のコメントとして「池田泉州銀行の住宅ローンは、変動金利、10年固定、全期間固定に特化していて、どの金利タイプもネット銀行と同等の低金利なのが魅力です。さらに金利面だけでなく、団体信用生命保険(団信)のオプションも豊富で、お得な保障内容が魅力です」との評価もあります。

2. 地域貢献活動への積極的な取り組み

池田泉州銀行は地域貢献活動にも積極的に取り組んでいるようです。例えば、「赤ちゃんの駅」の設置が挙げられます。これは「乳幼児を連れた保護者が安心して外出先で授乳やおむつ替えができる施設」で、箕面市内の池田泉州銀行3店舗(箕面支店、箕面駅前支店、小野原支店)すべてに設置されています。

「池田泉州銀行では、こうした赤ちゃんの駅を池田市、宝塚市、芦屋市でも設置しており、今後も本取り組みを実施している自治体と協議しながら、順次店舗を拡大する予定です」とあり、子育て支援への貢献が見られます。

3. 金融教育への取り組み

池田泉州銀行は金融教育にも力を入れています。2024年12月には「箕面自由学園高校(大阪府豊中市)で金融経済教育を実施した」とあり、「高校3年生向けに賢いお金のため方や少額投資非課税制度(NISA)の内容などを、クイズも交えながら分かりやすく解説した」と報告されています。

「お金にまつわる基礎知識を伝えることで、生徒たちが投資詐欺などのトラブルに巻き込まれることを防ぐ狙いもある」とされており、社会的責任を果たす取り組みとして評価できるでしょう。

4. 勤務環境の良さ

一部の口コミでは、勤務環境の良さについても触れられています。「休みは比較的取りやすいが、年次、役職が上がると仕事優先になっていく印象」「有給は取得しきらないとペナルティがある」という情報があり、休暇取得を促進する制度があることがうかがえます。

また、「男性に対する育休の取得推進や女性の社会復帰等については会社全体として推進している風潮であり子育て世代でも働きやすい職場が多い」という評価もあり、ワークライフバランスや多様性を重視する企業文化があるようです。

さらに、「地方銀行ということもあり、本人の努力+機会があればやりたいことが叶いやすい」「地域に根付いた金融機関のため今後も一定以上の需要がある」といった良い点も指摘されています。

池田泉州銀行のサービスとメリット

池田泉州銀行は特にどのようなサービスが充実しているのでしょうか。以下、主なサービスとそのメリットについて見ていきます。

1. カードローンサービス

池田泉州銀行には「キャッシュカード一体型カードローン」、「マックスファイブ」、「カードローンパッとサッと」という3つのカードローンがあります。これらの特徴として以下の点が挙げられています。

  • カードの枚数が増えない(キャッシュカードとローンカードが一体型)
  • 申込みから契約まで来店不要(WEB契約が可能)
  • 一律固定金利で借入れ可能(「キャッシュカード一体型カードローン」の場合)

特に「キャッシュカード一体型カードローン」は、「池田泉州銀行のキャッシュカードさえ持っていれば、必要に応じてATMにて借入れ可能」というメリットがあるようです。

2. 福利厚生・特典

池田泉州銀行の特典として、「宝塚歌劇のチケットが抽選で当たる定期預金や、低金利のマイカーローンなど利用者の心をつかんでいます」という情報があります。宝塚歌劇団のタカラジェンヌがイメージガールとなっていることからも、文化支援と連動した特典が提供されているようです。

評価と検討ポイント

これまで見てきた情報を総合すると、池田泉州銀行はやばくないと言えるでしょう。確かに過去の不祥事やインターネットバンキングの使いづらさなど、改善すべき点はあるものの、経営状況は安定しており、住宅ローンなど競争力のあるサービスも提供しています。

地方銀行としての利点も多く、関西地域に根ざした金融機関として地域貢献や金融教育にも積極的に取り組んでいることがわかります。特に住宅ローンは低金利で保障も充実しており、住宅購入を検討している方におすすめできるサービスと言えるでしょう。

ただし、インターネットバンキングの使いやすさや接客態度については改善の余地があるようです。これらの点を考慮しつつ、自分のニーズに合った金融機関を選ぶことが重要でしょう。

まとめ:池田泉州銀行は本当に「やばい」のか

池田泉州銀行について「やばい」と噂されている理由には、過去の不祥事やインターネットバンキングの使いづらさ、一部の行員の接客態度に関する不満などがあることがわかりました。しかし、経営状況は安定しており、不祥事後の対応も迅速だったとされています。

また、住宅ローンの充実した保障と低金利、地域貢献活動や金融教育への取り組みなど、多くの良い評判も存在します。特に住宅ローンは他の金融機関と比較しても競争力があり、住宅購入を検討している方にとっては魅力的な選択肢と言えるでしょう。

インターネットバンキングの使いづらさについては、セキュリティ強化の一環である可能性もありますが、顧客の利便性とのバランスを考慮した改善が期待されます。

総合的に見れば、池田泉州銀行は一部に課題を抱えつつも、安定した経営基盤を持ち、地域に根ざした金融サービスを提供している銀行であると言えるでしょう。「やばい」という噂は一部の不満や誤解から生じている可能性が高く、実際にはサービス内容や経営状況に大きな問題はないように思われます。

金融機関を選ぶ際には、口コミや評判も参考にしつつ、自分のニーズに合ったサービスを提供しているかどうかを総合的に判断することが大切です。池田泉州銀行には住宅ローンの低金利や充実した保障など、独自の強みもあるため、関西地域にお住まいの方は一度検討してみる価値があるのではないでしょうか。

参考情報:池田泉州銀行を利用する際のポイント

最後に、池田泉州銀行を利用する際のポイントをいくつか紹介します。

1. 住宅ローンを検討する場合

住宅ローンを検討している方は、池田泉州銀行の低金利プランや団信保障のオプションについて詳しく調べてみるとよいでしょう。特に「がん保障や3大疾病保障を年0.2%の金利上乗せで付帯できる」という点は、健康面での不安がある方にとって安心材料となるかもしれません。

ただし、「池田泉州銀行の住宅ローンは、諸費用も決して安くはないというデメリットがあります」という指摘もあるため、総合的なコストを比較検討することが重要です。

2. インターネットバンキングを利用する場合

インターネットバンキングを頻繁に利用する予定がある場合は、使いやすさの面で注意が必要かもしれません。特に海外からのアクセスに制限があるため、海外出張や旅行が多い方は不便を感じる可能性があります。

また、セキュリティ面では「ワンタイムパスワードはスマホアプリ(DOCOMOのアプリ)で使う」とあり、事前に必要なアプリやシステムについて確認しておくことをおすすめします。

3. カードローンを検討する場合

カードローンを検討している方は、「キャッシュカード一体型カードローン」がキャッシュカードと一体になっているため便利である一方、「池田泉州銀行口座が必要というデメリットがある」点に注意が必要です。

すでに池田泉州銀行の口座を持っている方や、これから口座開設を検討している方には適していますが、他の銀行を主に利用している方には新たに口座開設の手間がかかる点を考慮する必要があるでしょう。

以上、池田泉州銀行に関する様々な評判や情報をもとに、その実態について分析してきました。「やばい」という噂は一部に存在するものの、実際には安定した経営基盤を持ち、地域に根ざした金融サービスを提供している銀行であることがわかります。自分のニーズに合った金融機関を選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としており、グローバルマクロの視点から幅広いアセットクラスをカバーしているが、特に日本株投資に注力をしており、独自の切り口でレポートを行う。 趣味のグルメ旅行と情報収集を兼ねた企業訪問により全国を移動しながらグルメ情報にも精通している。
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