”レゾナックの株価がやばい”と話題に – 2025年4月7日


株式会社レゾナック・ホールディングスの株価が暴落、「やばい」と言われる背景を徹底調査
最近、株式市場で「レゾナックの株価がやばい」という話題が浮上しています。レゾナック・ホールディングス(証券コード:4004)の株価が急落し、投資家の間で大きな懸念が広がっているようです。本レポートでは、現在の状況を各種データや口コミから多角的に分析し、この「やばい」状況の背景について詳しく探っていきます。
株価の現状:急落する2025年4月のレゾナック株
2025年4月7日時点において、レゾナック・ホールディングスの株価は大幅な下落を記録しています。株探(かぶたん)の情報によると、直近の株価動向は5日線で-4.23%、25日線で-11.86%、75日線で-19.71%と、明らかな下落トレンドにあるようです。
4月4日時点の株価は2,607円で、前日比-253.0円(-8.85%)という大幅な下落を記録しており、投資家掲示板では「現在日経平均先物が微妙に買われ始めている?」「明日も日本株ヤバイ?」などの不安の声が見られます。
この株価水準は、「みんかぶ」に掲載されているアナリスト予想の平均目標株価4,792円と比較すると、約半値という状況であり、理論的には112.97%の上昇余地があると予想されているにもかかわらず、市場では売り圧力が強まっているようです。
アナリスト評価と市場の乖離
興味深いのは、株価が急落している一方で、証券アナリストの評価は全体的に良好である点です。2025年4月7日時点での、レゾナックに対するアナリスト判断(コンセンサス)は「強気買い」となっており、内訳は強気買い7人、買い1人、中立2人で、「売り」評価をしているアナリストはいません。
アナリストの平均目標株価4,792円に対し、実際の株価は2,600円前後で推移しており、専門家の分析と市場の評価に大きな乖離が生じているようです。この状況は投資判断において非常に重要なポイントであり、長期投資家にとっては買いのおすすめポイントになる可能性がある一方、短期的なトレーダーにとっては相場の流れに逆らうことになるため、やめたほうがいいという見方もあるようです。
業績の推移と見通し
レゾナックの業績を見ると、2023年12月期は経常損失147億円、最終損失189億円と赤字でしたが、2024年12月期には経常利益846億円、最終利益735億円と大幅に黒字化しています。しかし、2025年12月期の会社予想は経常利益380億円、最終利益260億円と大幅な減益予想となっており、これが株価下落の主な要因の一つと考えられます。
特に注目すべきは、2025年2月13日に発表された業績予想が市場の期待を下回ったことです。2025年12月期のアナリスト予想では売上高1兆4,459億円、当期利益423億8千万円、1株当たり利益232.99円となっていましたが、会社側の予想は売上高1兆4,220億円、当期利益260億円、1株当たり利益143.81円と、アナリスト予想を大きく下回っています。
この下方修正はインターネット掲示板でも話題となっており、「後の下方修正でまた下げるんでしょ」「安くなったのではなく、今が高値でしょう」などの悲観的な意見も見られます。
事業展開と戦略
レゾナックは2024年9月に黒鉛電極の販売価格を全製品で現行価格から20%以上値上げすると発表し、その際には株価が前日比+9.4%の大幅高となりました。黒鉛電極は、電気製鋼炉の電極に使用される部材で、直近数年間は需要低迷と中国などの低価格攻勢で製品価格が大幅に下落し、厳しい事業環境が続いていたようです。
また、2023年11月には業績予想を上方修正し、今期営業利益予想を200億円の赤字から120億円の赤字へと修正したことで株価が上昇した経緯もあります。半導体・電子材料やケミカルセグメントの増収に加え、コスト削減の効果などが要因とされ、HDメディア事業での生産規模・人員規模の最適化や、モビリティ事業での値上げ・撤退といった構造改革を進めていることが分かります。
さらに、YouTubeで公開されている分析によれば、レゾナックは「理論株価1万円」という長期目標を掲げているとも言われており、半導体材料事業を中心とした成長戦略を描いているようです。
社員の口コミと企業文化
レゾナックで働く社員・元社員からの口コミを見ると、会社の内部事情も見えてきます。転職会議などの情報によると、「メインの半導体材料事業を柱にする方針なので、それに関連してない事業についてはどんどん切り離されている」との指摘があります。
給与面では「ベース給料高く、昇級率も良いように思える。給与面では不満なし」「既婚者であれば40才まで家賃補助がでる。家賃によるが月5万以上でていた」というような利点が挙げられています。
一方で、「事業によると思うが、技術的な内容が理解できていない人が出世してしまう傾向にある」「事業所で働くリスク(切り売りされる、プロダクトのライフサイクルが)が高い」「年功序列から抜け出せずなかなかモチベ上がらない」などのデメリットも指摘されています。
また、退職理由としては「社風などには特に不満はなく、キャリアパスの問題」「人間関係」などが挙げられています。エンゲージ会社の評判によれば、レゾナックの社風・企業カルチャー・組織体制の評価は5点満点中3.2点と、平均的な評価となっています。
株価下落の多角的分析
では、なぜレゾナックの株価はアナリストの強気評価にもかかわらず大きく下落しているのでしょうか。考えられる要因をいくつか挙げてみます。
- 2025年度の業績予想が市場予想を下回ったこと:会社側の予想利益がアナリスト予想を大きく下回り、特に前年度からの減益予想が嫌気されている可能性があります。
- グローバル市場の不安定性:掲示板では「NYダウのCFDが1000ドル以上下げてる」という情報も見られ、世界的な株安の影響を受けている可能性もあります。
- 事業構造の改革途上:半導体材料事業を柱とする戦略を進めていますが、「石油化学事業が切り離された」「将来性に不安しかない」などの声もあり、事業再編の過程で投資家の不安が高まっている可能性があります。
- 技術的な売り圧力:「信用倍率と差金は4日で解決しちゃうよ!」「汝!レゾナック!の信用買い者は諦めるしかないでしょ!」などの投稿から、信用取引の動向が株価に影響している可能性も伺えます。
おわりに:レゾナック株の今後の見通し
「レゾナックの株価がやばい」という話題の真相は、当面の業績見通しへの懸念と、事業構造改革の途上にあることによる不確実性が主な要因のようです。しかし、アナリストは依然として強気の見方を示しており、長期的な成長ポテンシャルを評価していると考えられます。
個人投資家にとっては、現在の株価水準が投資機会なのか、それともおすすめしないタイミングなのか、慎重な判断が求められます。半導体材料事業の今後の展開や、レゾナックが進める構造改革の成果を注視する必要があるでしょう。また、複数のアナリストが目標株価を4,792円と設定している点は、中長期的な回復への期待を示しているのかもしれません。
株式投資には常にリスクがありますが、企業の財務状況や事業戦略、市場環境などを総合的に分析し、自己責任のもとで判断することが大切です。レゾナックの株価動向は今後も注目されるテーマとなりそうです。
