「トラリピ」は”やばい”、”儲からない”、”大損”といわれているのはなぜ?


”トラリピはヤバイのでやめたほうがいい”と口コミや評判で言われている原因について掘り下げて解説します
本当にトラリピは”やばい”のか、デメリットとメリットから真相に迫る
マネースクエア社が提供するFXの自動売買ツール「トラリピ」についてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。SNSやブログでは「トラリピはやばい」「大損した」という声が目立つ一方で、「安定して利益が出ている」という評価も少なくありません。この記事では、トラリピの仕組みを理解し、なぜ「やばい」と言われているのか、そしてそれが誤解に基づくものなのかを検証していきます。
トラリピとは?マネースクエアの特許取得済み自動売買システム
トラリピは「トラップ・リピート・イフダン」の略称で、マネースクエアが提供するFXの自動売買ツールです。この仕組みはマネースクエアHDが特許を取得しており(平成22年1月22日特許取得 特許番号:特許第4445006号)、他社が真似できない独自システムとなっています。
マネースクエアは2002年10月に独立系のFX会社として設立され、2007年10月に大阪証券取引所ヘラクレス市場に上場、その後東京証券取引所市場第一部にも指定替えされた実績を持ちます。現在は米系ファンドのカーライル傘下のFX会社として運営されており、2023年5月時点で預り資産は1,200億円に達していると言われています。
トラリピの基本的な仕組みは、為替市場がある一定のレンジを上下する「レンジ相場」で効果を発揮するよう設計されています。特定期間の「高値と安値の価格差」を指す「高低差」と、特定期間の上下の値動きを合算した「トータルの値動き」を示す「総推移」の2つのデータを活用します。
なぜトラリピが”やばい”と言われるのか?5つの要因
1. 含み損を長期間抱えるリスク
トラリピが「やばい」と評される最大の理由の一つは、含み損を長期間抱える可能性があることです。トラリピはレンジ相場を想定した設計であるため、為替レートが一方向に大きく動くトレンド相場になると、含み損が拡大していく傾向があります。
ある事例では、2015年5月に123円で買い注文をしたポジションが、2022年4月になるまで決済されなかったケースがあり、約7年間も含み損を抱え続けることになったと報告されています。これは精神的な負担も大きく、忍耐力が試されます。
2024年には、4000万円をトラリピで運用していた「あっきんさん」がロスカットに遭ったという事例も報告されており、大きな資金でのリスクも示されています。
2. マイナススワップの影響
「トラリピ最大のデメリット」と言われるのが、マイナススワップの影響です。トラリピの設定では、一定のレンジ範囲内に複数のトラップを仕掛けますが、通貨のポジションによってはマイナススワップが発生します。
ポジションを保有している期間中、金利差の分だけ資金が減っていくため、長期トレードを前提とするトラリピでは、マイナススワップがつく通貨とポジションで運用すると、利益が削られていく可能性があります。最悪の場合、「マイナススワップばかりが貯まって利益が無くなる」こともあるようです。
3. トレンド相場に弱い構造
トラリピはレンジ相場で効果を発揮する一方、トレンド相場では弱点を抱えています。為替が上下どちらかの方向に継続的に動くトレンド相場では、自動売買の効果が薄れ、含み損が積み重なる恐れがあります。
最悪のケースでは、反発が起きずに含み損が拡大し続け、ロスカットが発生するリスクもあると指摘されています。このため、相場環境の変化に対応できないことが「やばい」と評される要因になっています。
4. 必要資金の問題
トラリピを始めるには、ある程度まとまった資金が必要だとされています。「トラリピをするには長期で考えて、評価損やマイナススワップに耐えられる投資額で始める方が良い」とされ、「最低、10万円はあった方がいい」と言われています。
また、リスクを抑えて投資するには「200万円以上の投資資金を用意しておこう」という意見もあり、初心者にとっては参入障壁が高く感じられることがあるようです。
5. スプレッドの広さ
トラリピでは売買手数料が無料とされていますが、スプレッド(買値と売値の差額)が他のツールより広めに設定されているという指摘があります。スプレッドが広いほど取引コストが増加するため、取引回数が多い運用スタイルでは、スプレッドが利益を圧迫する原因になる可能性があります。
このコスト面がトラリピを「やめたほうがいい」と評価される一因となっているようです。
誤解から生まれた評判?トラリピの良い口コミ
1. 安定した収益実績
トラリピに対する「やばい」「大損した」という評判とは裏腹に、実績を見ると高い成功率があることがわかります。2022年度は約9割のユーザーの預り資産残高を増え、多くのユーザーが長期的に収益を上げていることが報告されています。
SNS上にある良い口コミでは、「オージーキウイが最後に下がったので、トラリピはまずまずの結果」「ここのところはドルカナダが好調!」「今世紀1番の対ドル円安に、今のところはうまく乗れてる」といった声があります。
2. 時間的自由を実現
トラリピの最大の利点の一つは、時間をかけずに投資ができることです。一度設定した後は自動で売買を繰り返してくれるため、日常生活に大きな影響を与えずに運用可能です。
ある利用者は「投資に時間が奪われず、普段の生活に大きく影響しないのも、トラリピのメリット」と評価しています。また、「24時間自動で売買を行うため、忙しい生活の中でも資産運用が可能」という点も強みとされています。
3. 初心者にやさしい設計
トラリピは「初心者でも扱いやすい自動売買システム」と評価されています。操作は簡単で、価格帯や注文数を設定すれば自動で取引が進みます。相場分析の知識が少なくても始めやすく、過去の相場データを参考に設定を行う仕組みが特徴です。
Twitterでの意見では「手軽にできそうなトラリピさんなら 私でもFX始められそうです」「リピート系3つ試しましたけど、設定しやすさトラリピが良い感じですよ」といった感想も見られます。
4. 感情に左右されない取引
トラリピは「感情に左右されない取引」を可能にする点でおすすめと評価されています。価格範囲と数量を設定すれば後はシステムが機械的に売買を実行してくれるため、感情で取引をしてしまうという問題を回避できます。
「トラリピの利点は感情に左右されないこと」という意見もあり、客観的な取引が可能になることが評価されています。
5. 充実したサポート体制
トラリピの公式サポートが手厚いことも利点として挙げられています。セミナーが頻繁に開催されていて、個別のZOOM相談にも対応しているとの報告があります。
「定期的にオンラインセミナーが行われていて、ZOOMの個別相談はいつでも受け付けています。初心者でも手厚いサポートが簡単に受けられるのは、初心者の心強い味方です。」と評価されています。
トラリピを成功させるための3つのポイント
1. 適切な通貨ペアの選択
トラリピで成功するためには、適切な通貨ペアを選ぶことが重要です。トラリピに向いていない通貨ペアを選ぶと失敗する可能性が高まります。
特に、2024年9月16日から新規で取り扱いを開始した通貨ペアNOK/SEK(ノックセック)など、新しい選択肢も注目されています。トラリピを始める場合、「トレード対象通貨は分散しましょう!」というアドバイスもあり、リスク分散が重要視されています。
2. 長期的な視点での運用
トラリピは短期投資には向いておらず、長期的な視点で運用することが成功の鍵です。「どれ位を投資期間として考えればいいの?と疑問があるかもしれませんが、1年位はかかると考えておいた方が良い」というアドバイスがあります。
トラリピは「明日、明後日の為替相場を当てる投資じゃない」ため、長期的な資産形成を目指す投資家には適した選択肢と言えるでしょう。
3. リスク管理の徹底
トラリピでは適切なリスク管理が必須です。「トラリピには含み損やマイナススワップの可能性があるので、リスク管理には気を配る必要があると言えそうです」という指摘があります。
また、「正しい資金管理や公式サポートの活用で大損を防ぐ」ことができるとされています。個別のZOOM相談などを活用してリスクを最小限に抑える戦略を立てることが重要です。
「やばい」と思われやすい理由:誤解と真実
トラリピが「やばい」と評される理由の多くは、システムの性質への誤解や不適切な使用方法に起因していると考えられます。例えば、「トラリピで大損した」という口コミの多くは、「正しい設定やリスク管理が欠けていたことが原因」であるとの分析があります。
トラリピは「リスクを軽減するための具体的な設定方法と資金管理のコツ」を理解することで、「長期的に資産を形成する方法」として機能します。したがって、やばくないどころか、適切に使用すれば安定した資産形成に役立つツールと言えるでしょう。
特に、トラリピの運用実績を見ると、「2022年度は約9割のユーザーの預り資産残高を増やした実績がある」ことが報告されており、正しく運用すれば高い確率で利益を得られる可能性を示しています。
トラリピが向いている人、向いていない人
トラリピが向いている人
- 時間をかけずに投資したい人:トラリピは一度設定すれば自動で運用してくれるため、忙しい日常の中でも投資を続けられます。
- 長期的な資産形成を目指す人:短期の利益よりも、長期的にコツコツと資産を増やしていきたい人に適しています。
- 感情に左右されず投資したい人:機械的に取引を行うため、感情による判断ミスを防ぎたい人には理想的です。
- レンジ相場で利益を得たい人:為替の上下動を利用して利益を積み上げる戦略に共感できる人に向いています。
トラリピが向いていない人
- 短期で大きな利益を狙う人:トラリピは「短期間で大きな利益は狙いにくい」という特性があります。
- 少額からすぐに成果を出したい人:ある程度の資金と時間が必要なため、即効性を求める人には向いていません。
- 相場予測を自分で行いたい人:自動売買のため、自分の相場観を活かしたい人には物足りないかもしれません。
- トレンド相場で積極的に利益を狙いたい人:トラリピはレンジ相場に強い一方、トレンド相場では弱点があります。
結論:トラリピは本当に「やばい」のか?
トラリピについてネットの口コミや評判を総合的に分析すると、「やばい」という評価は一面的な見方や誤解に基づいていることが多いと言えます。確かに、含み損を長期間抱えるリスクやマイナススワップの影響、トレンド相場への弱さなど、おすすめしない要素はあります。
しかし一方で、「自動発注サービスなので時間のない人が感情に左右されない取引をすることができる」「中長期運用でリスクを分散」「サポートが充実しているので初心者でも安心」というメリットもあり、適切に利用すれば安定した資産形成のツールになり得ます。
トラリピの利点を最大限に活かすためには、その仕組みをしっかり理解し、適切な資金管理と通貨ペアの選択を行うことが重要です。また、長期的な視点で運用することで、短期的な相場変動に一喜一憂することなく、着実に資産を増やしていくことが可能でしょう。
最終的に、トラリピが「やばい」かどうかは、使い方と期待値に大きく依存します。短期的な大きな利益を期待するのではなく、コツコツと長期で運用することを前提とすれば、トラリピは多くの投資家にとって有用なツールになり得ると言えるでしょう。特に「2022年度は約9割のユーザーの預り資産残高を増やした実績」があることを考えると、適切に運用すれば高い確率で利益を得られる可能性があります。
トラリピは決して完璧なツールではありませんが、その特性を理解し、適切に使いこなせば、時間的制約がある投資家にとって強力な資産形成ツールになり得ます。巷で「やばい」と言われているトラリピですが、実は多くの人にとって「やばくない」、むしろおすすめできるFX自動売買ツールと言えるのではないでしょうか。
適切な知識とリスク管理を身につけ、長期的な視点で運用すれば、トラリピはあなたの資産形成を支える強い味方になるかもしれません。ぜひトラリピの特性を正しく理解し、自分の投資スタイルに合うかどうかを判断してみてください。
