外貨建てMMFは”おすすめしない”、”やめたほうがいい”といわれているのはなぜ?


”外貨建てMMFはヤバイのでやめたほうがいい”と口コミや評判で言われている原因について掘り下げて解説します
本当に外貨建てMMFはやばいのか、デメリットとメリットから真相に迫る
外貨建てMMFについてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。近年、投資の選択肢として注目されている外貨建てMMFですが、同時に「おすすめしない」という意見も見られます。この記事では、SBI証券や楽天証券などで取り扱われている外貨建てMMFの実態について、メリットとデメリットの両面から検証し、本当におすすめできない商品なのか、それとも誤解から生じた評判なのかを詳しく解説していきます。
外貨建てMMFとは?基本的な特徴を理解しよう
外貨建てMMFは、Money Market Fund(マネーマーケットファンド)の略称で、主に外貨建ての短期金融商品で運用される投資信託の一種です。運用対象は高格付けの国債や社債などの債券が中心となっており、安全性を重視した商品設計となっています。
外貨建てMMFの基本的な特徴として、以下のポイントが挙げられます。
- 外貨(米ドル、ユーロ、南アフリカランド、トルコリラなど)で運用される投資信託
- 高格付けの国債や社債など、安全性の高い商品に限定して投資
- 株式や不動産のような高リスク商品は組み込まれていない
- 一般的に10米ドル程度からの少額投資が可能
- 分配金は月末に再投資される1ヵ月複利構造
外貨預金との違い
外貨建てMMFと外貨預金は似ているようで異なる商品です。主な違いを以下の表にまとめています。
比較項目 | 外貨建てMMF | 外貨預金 |
---|---|---|
商品性 | 投資信託 | 預金 |
元本保証 | 保証なし | 外貨ベースで保証あり |
運用収益 | 運用実績により変動 | 預入時に金利確定 |
手数料 | 為替手数料+運用管理費用 | 為替手数料のみ |
資産保護 | 分別管理で保全される | 預金保険対象外 |
資産保護の面では、外貨建てMMFは分別管理により保全される一方、外貨預金は預金保険の対象外であるという特徴があるようです。
外貨建てMMFが「おすすめしない」と言われる6つの理由
ネット上では外貨建てMMFが「おすすめしない」と言われることがありますが、その背景にはどのような理由があるのでしょうか。検索結果から見つかった主な理由を詳しく見ていきましょう。
1. 元本保証がないというリスク
外貨建てMMFは安全性が高いといわれていますが、元本が保証されているわけではないようです。これは、外貨建てMMFがあくまでも「投資信託」の一種だからです。
預金であれば、一定額まで元本の保証がありますが、外貨建てMMFの場合は異なります。特に新興国の外貨建てMMFに投資する場合、それらの国の経済情勢が悪化して不良債権が発生する可能性もゼロではないと言われています。
そのような場合、MMFに組み込まれている債券の価値が著しく低下し、MMFの基準価額も大きく下落する可能性があるのです。株式の個別銘柄や一般的な投資信託と比較するとリスクは低いものの、損失を出す可能性があることは覚えておく必要があるでしょう。
2. 為替変動リスクによる資産目減りの可能性
外貨建てMMFは円高が進むと、日本円に戻した時の資産額が減ることで、損失を出す可能性があります。
例えば、1ドル=150円の時に外貨建てMMFを100ドル分購入した場合、必要な購入資金は15,000円です。MMFの価格自体は変わっていなくても、1ドル=100円まで円高が進んだ時に売却をすると、手元に戻ってくるのは10,000円となり、5,000円の損失が発生することになります。
外貨建てMMFは価格の安定性が魅力ではありますが、価格自体にほとんど変動がなくても、為替の動きによっては大きな損失を出す場合もあるため、注意が必要なようです。2024年7月時点では円安傾向が続いていますが、今後円高に反転する可能性も考慮し、外貨建てMMFの購入については慎重に検討した方がよいかもしれません。
3. 手数料負担:為替手数料と信託報酬
外貨建てMMFでは、購入時や解約時に為替手数料が発生します。これは外貨両替にかかる手数料です。
例えば、1ドルあたり2円の為替手数料がかかると、1ドル100円で1万ドルの外貨建てMMFを購入する場合、2万円の手数料が発生するということになります。為替手数料は金融機関によって異なりますが、一般的には大手銀行に比べてネット銀行が低い傾向にあるようです。
また、外貨建てMMFには年間の信託報酬も発生します。信託報酬は、ファンドの運用にかかる人件費やそのほかの運用コストを補うために、投資家が負担する手数料です。年率0.7%から1.0%程度の信託報酬が保有財産から毎日差し引かれるため、信託報酬が高くなるほど、運用効率が悪化するという側面があります。
4. 限られた銘柄選択肢
外貨建てMMFは、一般的な投資信託と比較して取引できる銘柄が少ないというデメリットがあります。2024年現在の主要証券会社での取扱銘柄数は、以下のとおりとなっています。
- SBI証券:7銘柄(最低投資額5,000円)
- 楽天証券:5銘柄(最低投資額1,000円)
- マネックス証券:3銘柄(最低投資額1,000円)
一般的な投資信託の場合、SBI証券や楽天証券、マネックス証券などの大手ネット証券では2000近くの銘柄から選べるのに対し、外貨建てMMFの銘柄数は大手ネット証券でもそれぞれ10以下と極めて少ない状況です。
また、取引できる通貨の種類も少ないという点がデメリットのひとつです。外貨預金の場合、米ドルやユーロのような主要通貨はもちろん、英ポンド、豪ドルといった多様な通貨で預金できる金融機関もありますが、外貨建てMMFの選択肢は米ドルや南アフリカランド、トルコリラの3通貨程度に限定されていることが多いようです。
5. 価格変動・金利変動リスク
外貨建てMMFは、投資した商品の価格が変動するリスクがあります。他の外貨投資に比べると価格変動リスクが少ないとされていますが、元本保証がなく、場合によっては元本割れする可能性があることも否めません。
外貨建てMMFの価格変動要因は、以下のとおりとされています。
- 債券価格の変動
- 金利の変動
- 発行体の信用状況の変化
- 市場環境の変化
- 政治・経済情勢の変化
特に直近で外貨建てMMFに投資する場合、注意したいのは金利の変動です。2024年の金融市場は金利変動が激しいため、価格変動リスクが高まっているといえるようです。
金利変動リスクについても注意が必要です。金利が急激に変動すると、大きな損失が出るリスクがあるとされています。外貨建てMMFの価格は、世界の金利動向に左右されるため、金利の急激な変動は運用成績に大きな影響を与える可能性があります。
6. 繰上償還のリスク
外貨建てMMFには償還リスクもあります。償還とは、投資信託の運用が終了することを指します。実際に、2020年には多くの外貨建てMMFが繰り上げ償還となった事例があります。
外貨建てMMFは、公社債やコマーシャルペーパー(CP)などの短期証券に投資する商品です。政策金利が下がると、これらの商品の金利も低下する傾向があるため、外貨建てMMFの運用も難しくなる場合があるようです。
運用難に陥った場合は「繰り上げ償還」が行われ、投資家にその時点での保有資産が返還されます。返還タイミングを選択することはできないため、運用状況によっては損失を出す場合もあるというリスクがあります。
外貨建てMMFの歴史的事例:元本割れリスクは本当に低いのか?
外貨建てMMFは安全性が高いとされていますが、過去には元本割れを起こした事例もあります。これらの事例を知ることで、外貨建てMMFのリスクをより現実的に理解することができるでしょう。
1994年:コミュニティーバンガーズMMFの元本割れ
1994年に「コミュニティーバンガーズMMF」は米国MMFで初めて元本割れした事例として知られています。これは機関投資家限定商品だったため、個人投資家への影響はなかったようですが、安全と言われていたMMFが元本割れしたことは米国全体に衝撃を与えたと言われています。
この事例を契機に、米国ではMMFの安全性を高めるための制度が整備されていったとのことです。このような状況を回避するためには、MMFに組み入れられている会社の経営状況や業績をこまめにチェックして、先行きが不安なら早めに売却することが重要なようです。
2008年:リーマンショックとリザーブ・プライマリー・ファンド
2008年には、リーマンブラザーズの経営破綻によって「リザーブ・プライマリー・ファンド」が元本割れになりました。いわゆるリーマンショックです。
興味深いのは、「リザーブ・プライマリー・ファンド」以外にもリーマンブラザーズの債券を保有しているMMFはあったものの、回避策を取ることで元本割れを回避していたという点です。このMMFのみが元本割れしてしまった理由は、運用会社に損失を補填できる資金力がなかったからだと言われています。
このような状況を回避するためには、MMFを販売している会社をしっかり見極める必要があるようです。MMFの中身や保有割合をきちんと公開していることは大前提ですが、会社自体の資金力や大手銀行が親会社になっていて万が一の時に回避策が取れるかも確認することが大切だと言えるでしょう。
また、安全なMMFを見極める方法として、利回りが適切な水準にあるかどうかも重要なポイントとされています。元本割れを起こした「リザーブ・プライマリー・ファンド」は他のMMFよりもかなり高い利回りだったとのことで、利回りが高い=高リスクという基本的な投資原則を再認識させる事例となりました。
外貨建てMMFの「誤解」を解く:実はあるメリットとは?
ここまで外貨建てMMFの「おすすめしない」と言われる理由について見てきましたが、実際には多くのメリットもあります。これらのメリットを理解することで、外貨建てMMFが自分の投資戦略に合うかどうかを判断する材料になるでしょう。
1. 外貨預金よりも高い利回りが期待できる
外貨建てMMFの最大の特徴は、外貨預金などに比べて利回りが高いことが挙げられます。運用成果に応じて分配金を受け取ることができるため、利息のみが収益になる外貨預金よりも利回りが高くなる傾向があるようです。
2024年11月現在、米ドル建てMMFの年換算利回りは4.0%前後となっていると報告されています。これは外貨預金と比較すると魅力的な数字と言えるでしょう。
また、毎月末に分配金が元本に再投資されるため、利息が新しい利息を生んでふくらんでいくという「複利効果」も期待できるというメリットもあります。長期運用においては、この複利効果の恩恵を受けることができるでしょう。
2. 為替手数料が外貨預金より安い場合も
外貨建てMMFは、円から外貨、外貨から円に替えるときに為替手数料が必要ですが、外貨建てMMFの手数料は外貨預金に比べると安く設定されている傾向があるようです。
為替手数料は取引金融機関や通貨によって異なりますが、1米ドルあたり25銭から50銭程度が相場とされています。これは大手銀行の外貨預金の為替手数料と比較すると、相対的に低い水準であると言えるでしょう。
外貨建てMMFを購入する際は、ネット銀行など手数料が低い金融機関を選ぶことがおすすめされています。また、売買の頻度が高いと為替手数料がかさむことから、長期的な視点で投資を行うことが大切だとされています。
3. 為替差益が非課税になるケースがある
外貨建てMMFでは、分配金は利子所得という所得の分類に含まれ、20%の税金がかかりますが、為替差益には税金がかからないというメリットがあります。外貨建てMMFの利益の大部分を占める為替差益が非課税であるということは、とても大きなメリットといえるでしょう。
ただし、これは円から直接外貨建てMMFに投資した場合のみであることに注意が必要です。一部の証券会社や銀行では、円を外貨に換金してから外貨建てMMFに投資する方法をとっているところがあります。この場合、解約時に外貨から円に換えると、為替差益が雑所得として課税されてしまうようです。
4. 少額から始められる手軽さ
外貨建てMMFは、少額でも取引が可能な点も大きなメリットです。証券会社や銀行などによっても異なりますが、取引を開始するための最低金額が10ドル(1,000円前後)からのところが多く、資金が少なくても投資を始めることができます。
例えば、SBI証券では最低投資額が5,000円、楽天証券やマネックス証券では1,000円から投資が可能とされています。このように少額から投資できることは、投資初心者にとって敷居を低くする効果があると言えるでしょう。
5. 高い流動性:いつでも解約自由
外貨建てMMFには満期がないため、投資した資産は普通預金のようにいつでも取引が可能で、いつでも解約することができるという利点があります。解約手数料もかからない(解約時に円に換金するための為替手数料は必要)というのも魅力的な点です。
国債は保有期間が決まっていますが、外貨建てMMFはいつでも売却ができるため、外貨での投資の中では比較的ハードルが低いと言えます。
いつでも簡単に解約ができて流動性が高いということは、為替変動による資産の目減りを避けたり、為替差益から利益を得たりする際に、有利に働くとされています。急な資金需要にも対応しやすいという点は、実用性の高い投資商品と言えるでしょう。
6. 株式や投資信託と損益通算ができる
外貨建てMMFは、株式や投資信託と損益通算ができるというメリットもあります。これは税金面での大きな利点となります。
例えば、株式投資で損失が出ている場合、外貨建てMMFでの利益と相殺することで、課税対象となる利益を減らすことができるのです。このような税務上の戦略は、総合的な投資パフォーマンスを向上させるために有効でしょう。
外貨建てMMF:意外とやばくない?適切な活用法
外貨建てMMFはしばしば「おすすめしない」と言われることがありますが、実は適切に活用すれば意外とやばくない投資商品と言えるかもしれません。重要なのは、その特性を理解し、自分の投資目的に合った使い方をすることです。
余剰資金の一時的な置き場所として
外貨建てMMFはその安全性の高さから、一時的な資金の置き場所として活用されることが多いようです。数か月~1年ぐらい、遊ばせておく余剰資金があるなら、MMFを利用する意味があるとされています。
このように、短期的な資金運用や、次の投資先を探している間の一時的な資金置き場として活用することで、外貨建てMMFの利点を最大限に活かすことができるでしょう。
分散投資の一部として
すでに資産運用していて、投資方法の一部に取り入れたいと考えている人には外貨建てMMFはおすすめだとされています。ポートフォリオの中に比較的安全性の高い外貨建て資産を組み入れることで、リスク分散の効果が期待できるでしょう。
特に、株式や不動産など他の投資商品とのバランスを考えた上で、一定割合を外貨建てMMFに配分するという戦略は理にかなっていると言えます。
為替タイミングを見極める
外貨建てMMFを購入する際のポイントとして、為替のタイミングを見極めることが重要です。為替変動リスクを最小限にとどめるには、円高が底値である状態で投資することがポイントとなるようです。
2024年7月時点では円安傾向が続いていますが、今後の為替動向を見極めながら投資判断をすることが大切でしょう。また、一度に大量購入するのではなく、ドルコスト平均法のように分散して購入することで、為替変動リスクを平準化する方法も検討する価値があります。
外貨建てMMFに向いている人・向いていない人
外貨建てMMFはすべての人に向いているわけではなく、投資家のタイプや目的によって適性が異なります。自分が外貨建てMMFに向いているのかどうかを判断する材料として、以下のポイントを参考にしてみてください。
外貨建てMMFが向いている人
- すでに資産運用していて、投資方法の一部に取り入れたいと考えている人
- 安全性の高い外貨投資を始めたい人
- 数か月~1年程度の余剰資金の運用先を探している人
- 為替変動リスクを理解し、許容できる人
- 元本割れリスクを理解した上で、相対的に安全な投資先を求めている人
- 外貨預金よりも高い利回りを求めている人
外貨建てMMFが向いていない人
- 元本割れが許容できない人
- 急激な価格変動リスクを許容できない人
- 長期または短期投資を考えている人
- 為替リスクに対して強い不安を持っている人
- すぐに使う予定のあるお金で投資を考えている人
- 高いリターンを短期間で期待している人
外貨建てMMFの始め方:具体的なステップ
外貨建てMMFに興味を持った方のために、実際に始めるための具体的なステップをご紹介します。
1. 取扱金融機関を選ぶ
外貨建てMMFは主に証券会社で取り扱われています。主要なネット証券では以下のような取り扱いがあります。
- SBI証券:7銘柄(最低投資額5,000円)
- 楽天証券:5銘柄(最低投資額1,000円)
- マネックス証券:3銘柄(最低投資額1,000円)
取扱銘柄数、最低投資額、為替手数料などを比較して、自分に合った金融機関を選びましょう。
2. 口座開設
選んだ証券会社で口座を開設します。多くの証券会社ではオンラインで口座開設の申し込みができ、必要書類の提出や本人確認を経て、1週間程度で口座が利用可能になります。
3. 資金を入金
開設した証券口座に投資資金を入金します。入金方法は各証券会社によって異なりますが、一般的にはインターネットバンキングやATMからの振込、クイック入金などが利用できます。
4. 外貨建てMMFを購入
入金が完了したら、取引画面から外貨建てMMFを選択して購入します。購入する通貨(米ドル、ユーロなど)や金額を指定し、注文を確定させます。
注文時には為替レートや手数料を確認しておくとよいでしょう。また、各証券会社のウェブサイトには外貨建てMMFに関する情報が掲載されていますので、運用方針や過去の運用実績なども参考にすると良いでしょう。
まとめ:外貨建てMMFの真相と上手な活用法
外貨建てMMFは「おすすめしない」という評判がある一方で、適切に活用すれば投資ポートフォリオの中で重要な役割を果たす可能性のある商品であることがわかりました。
元本保証がない点や為替変動リスク、手数料負担など、確かにデメリットは存在します。しかし、外貨預金よりも高い利回りが期待できること、少額から始められる手軽さ、高い流動性など、多くの利点も備えています。
外貨建てMMFは、短期間で大きなリターンを得るための投資商品ではなく、余剰資金の一時的な置き場所としての役割や、分散投資の一部として活用するのが適しているようです。また、為替のタイミングを見極めることで、リスクを抑えながら利益を得る可能性も高まります。
最終的には、自分の投資目的やリスク許容度に合わせて、外貨建てMMFを活用するかどうかを判断することが重要です。元本保証を求める方や急激な価格変動リスクを許容できない方には向いていませんが、すでに資産運用をしていて投資の一部として取り入れたいと考えている方には、おすすめの選択肢となり得るでしょう。
外貨建てMMFは「やばい」投資商品ではなく、その特性を理解した上で適切に活用すれば、安定した資産形成に貢献する可能性のある投資手段の一つと言えるのではないでしょうか。
よくある質問
Q1: 外貨建てMMFは本当に安全なの?
外貨建てMMFは一般的な投資信託と比較すると安全性が高いとされていますが、元本保証はありません。過去には「コミュニティーバンガーズMMF」(1994年)や「リザーブ・プライマリー・ファンド」(2008年)などが元本割れした事例もあります。安全性を求めるなら、MMFを販売している会社の信頼性やファンドの内容をしっかり確認することが大切です。
Q2: 外貨建てMMFと外貨預金はどちらがおすすめ?
それぞれに特徴があり、一概にどちらがおすすめとは言えません。外貨預金は元本が保証されている(外貨ベース)点で安心感がありますが、外貨建てMMFは利回りが高い傾向にあります。また、為替手数料は外貨建てMMFの方が低い場合が多いようです。投資目的やリスク許容度に応じて選択するとよいでしょう。
Q3: 外貨建てMMFの税金はどうなっているの?
外貨建てMMFでは、分配金は利子所得として20%の税金がかかりますが、円から直接外貨建てMMFに投資した場合、為替差益には税金がかからないというメリットがあります。ただし、円を外貨に換金してから外貨建てMMFに投資する場合は、解約時の為替差益が雑所得として課税されるため注意が必要です。
Q4: どの通貨の外貨建てMMFがおすすめ?
通貨の選択は為替見通しや金利水準によって変わりますが、米ドル建てMMFは比較的安定していると言われています。2024年11月現在、米ドル建てMMFの年換算利回りは4.0%前後となっていますが、金利動向や為替の見通しは常に変化するため、最新情報を確認することをおすすめします。
Q5: 外貨建てMMFはいくらから始められる?
証券会社によって最低買付単位は異なりますが、一般的に10米ドル程度(1,000円前後)からの少額投資が可能です。具体的には、SBI証券では5,000円から、楽天証券やマネックス証券では1,000円から投資が可能とされています。
外貨建てMMFの世界は奥深く、一見するとリスクが強調されがちですが、その特性を理解し適切に活用することで、投資戦略の中で重要な役割を果たす可能性を秘めています。自分の投資目的やリスク許容度に合わせて、外貨建てMMFの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
