NISAの”デメリット”がやばいといわれているのはなぜ?


”NISA(ニーサ)はヤバイのでやめたほうがいい”と口コミや評判で言われている原因について掘り下げて解説します
NISAは本当に”やばい”のか、デメリットとメリットから真相に迫る
NISA(少額投資非課税制度)のデメリットがやばいとネット上で噂されていることについてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。2024年から始まった新NISA制度をめぐり、「やめたほうがいい」「デメリットしかない」といった声がSNSなどで散見されます。これらの批判的な意見には根拠があるのか、それとも単なる誤解なのか、多角的に検証していきます。
NISAの基本と2024年からの新制度
まず、NISAとは「少額投資非課税制度」の略称で、投資で得た利益(配当金や売却益)に通常かかる約20%の税金が非課税になる制度です。2024年1月からは制度が大幅に改正され、「新NISA」として生まれ変わりました。
新NISAでは主に以下の変更点があります。
- 非課税保有期間が無期限に
- 非課税保有限度額が最大1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
- つみたて投資枠(年間120万円)と成長投資枠(年間240万円)の合計360万円まで投資可能
この改正により投資環境が整備されたことで、NISAの口座開設者数は2023年3月末時点で1,000万口座を突破したとのことです。
ネットで広がる「NISAがやばい」という噂
ネット上では「NISAはデメリットしかない」「やめとけ」といった批判的な意見が広がっているようです。特にSNSやネット掲示板では、NISAに関する様々な懸念や不満が投稿されています。
みずほ銀行のNISAに関する口コミでは「手数料が高い」「NISAで扱っている商品が少ない」というネガティブな意見が見られます。また、「つみたてNISAをやめたほうがよかった」と感じる人もいるようです。
これらの批判的な意見にはどのような根拠があるのでしょうか。NISA制度の主要なデメリットを詳しく見ていきましょう。
NISAの主要なデメリット
1. 元本割れのリスクがある
NISA口座で購入した投資商品も、通常の投資と同様に値動きがあり、元本割れするリスクがあります。「つみたてNISAはお金が増えるらしい」という口コミを見て始めたものの、投資信託の仕組みや値動きについて理解していない場合、予想外の値下がりに不安を感じる人も多いようです。
税制優遇があるからといって、投資そのものの性質が変わるわけではない点に注意が必要です。
2. 投資できる商品が限られる
NISAでは投資できる商品に制限があります。特に「つみたて投資枠」では、金融庁が厳選した投資信託からしか選べません。「成長投資枠」では上場株式や投資信託等に投資できますが、全ての金融商品が対象ではありません。
また、金融機関によって取り扱っている商品も異なります。例えば、みずほ銀行では「NISAの商品数が少ない」という口コミもあります。
3. 投資額に上限が設けられている
新NISAでは、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円という上限があり、合計でも年間360万円までしか投資できません。非課税保有限度額も1,800万円と定められており、それ以上の資産形成を非課税で行いたい場合には制約となります。
4. 損益通算や繰越控除ができない
NISAの大きなデメリットとして、損益通算や繰越控除ができないことが挙げられます。通常、株式投資では利益と損失を相殺して課税額を減らすことができますが、NISA口座では損失が発生しても、課税口座との損益通算はできません。
たとえば、NISA口座で損失が出た場合、特定口座で得た利益と相殺できないため、税金面での不利益が生じる可能性があります。
5. 1人1口座しか開設できない
NISAは1人1口座しか開設できないという制限があります。複数の金融機関でNISA口座を持つことはできず、金融機関を変更するには手続きが必要で、変更は1年に1回しか認められていません。
6. すぐに資産が増えない
つみたてNISAは少額から長期にわたって資産を運用する制度のため、始めたばかりの頃は投資額の合計も少なく、複利効果が十分に発揮されません。そのため、増えている実感を得にくく、途中でやめてしまう原因になることもあるようです。
7. 金融機関による商品・手数料の差
NISA口座を開設する金融機関によって、取扱商品数や手数料が大きく異なります。例えば、みずほ銀行では「手数料高い商品しかない」という口コミがある一方、SBI証券や楽天証券などのネット証券は「手数料が安い」という評価が多いようです。
新NISAをやめたほうがいいと言われる人の特徴
これらのデメリットを踏まえると、以下のような人はNISAを利用するメリットが少ないかもしれません:
- 短期間で利益を得たい人:NISAは長期投資を前提とした制度であるため、短期間で大きな利益を得たい人には向いていません。
- 損益通算を活用したい人:複数の投資を行い、損益通算を活用して税負担を軽減したい投資家には不向きです。
- 一括投資でお金を増やしたい人:つみたてNISAは少額・長期・分散投資を支援するための制度です。手っ取り早く一括で投資をして利益を得たい人には向いていないでしょう。
- 価格変動に動揺しやすい人:投資商品は日々価格が変動します。この変動に一喜一憂して投資をやめてしまうと、複利の恩恵を十分に得ることができません。
NISAに関する誤解と真実
NISAに関しては様々な誤解も広がっているようです。ここでは主な誤解と真実を見ていきましょう。
誤解1:つみたて投資は年間120万円しかできない
新NISAでは「つみたて投資枠」が年間120万円ですが、「成長投資枠」でも積立投資ができます。つまり、年間投資可能額の360万円をすべて積立投資に使うことも可能です。
誤解2:つみたて投資枠での投資は毎月積み立てる必要がある
つみたて投資枠での投資は、最低でも年2回積み立てればOKです。毎月ではなく、年2回のボーナス時期だけの積み立てなども可能です。
誤解3:新NISAは富裕層を優遇している
この見解は逆だという意見もあります。NISAの非課税枠を活用することで多くの人が利益を得ることができますが、政府の真の意図は金融所得課税の引き上げを通じて富裕層に対する課税を強化することにあるという分析もあります。
誤解4:ほったらかしで儲かるわけがない
NISAが「放っておいても儲かる」とされるのは、制度設計上、長期的な投資を前提としているからです。しかし、完全に放置する投資スタイルは推奨されません。リバランスなどの定期的な調整が必要であり、投資家には一定の注意が求められます。
NISAのおすすめポイントと利点
批判的な意見や誤解がある一方で、NISAには多くの利点もあります。ここではNISAがやばくないどころか、むしろおすすめできる理由を見ていきましょう。
1. 運用益が非課税
NISAの最大の特徴は、投資で得た利益(配当金や売却益)が非課税になることです。通常、株式や投資信託などの金融商品から得た利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座で保有していた場合は利益に課税されないので、まるっと利益が手に残ります。
2. 非課税保有期間が無期限(新NISA)
2024年からの新NISA制度では、非課税保有期間が無期限になりました。これにより、長期投資がより行いやすくなっています。
3. 資産を効率良く増やせる
NISAの運用益には税金がかからないため、そのまま投資元本に回すことができます。これにより、利益が利益を生む複利効果が大きくなり、通常の投資より資産を増やしやすいというメリットがあります。
4. 初心者でも始めやすい
NISAは投資初心者でも始めやすい制度です。特につみたて投資枠では、金融庁が厳選した長期の積立・分散投資に適した投資信託から選ぶことができるため、投資初心者でも比較的安心して始めることができます。
5. いつでも売却できる
NISA口座で購入した株式や投資信託は、いつでも売却して現金化できます。長期投資を目的とした制度ではありますが、例えば子供の進学やマイホームの購入など、資金が必要なときには途中で売却することも可能です。
6. 確定申告が不要
NISA口座内で発生した利益については、確定申告をする必要がありません。これにより、余計な手間がかからないというメリットもあります。
7. 非課税保有限度額が最大1,800万円(新NISA)
2024年1月からの新NISA制度では、生涯で非課税投資ができる非課税保有限度額が総枠で最大1,800万円(うち、成長投資枠は1,200万円まで)に拡大されました。若いうちから少額の投資を長期に渡って行うことを想定した設計になっています。
NISAが向いている人・向いていない人
ここまでの内容を踏まえると、以下のような人にNISAはおすすめと言えるでしょう。
NISAが向いている人
- 長期的な資産形成を目指している人
- 少額から定期的に投資を続けられる人
- 投資による税負担を軽減したい人
- 初めて投資を始める人
- 将来のための資金を効率的に増やしたい人
NISAが向いていない人
- 短期間で大きな利益を得たい人
- 投資額の上限に不満がある人
- 損益通算を活用したい投資経験者
- 価格変動に敏感で、マーケットの動きに一喜一憂してしまう人
NISA口座開設におすすめの証券会社
NISA口座を開設するなら、取扱商品数や手数料、サポート体制などを比較して選ぶことが重要です。オリコン顧客満足度ランキングによると、以下の証券会社が高評価を得ているようです。
- 楽天証券(71.4点):「ネットで気軽に積み立て購入できる」「株式の手数料が無い」「投資信託の種類が多い」などの口コミがあります。
- 松井証券(69.6点)
- SBI証券(69.5点):「安価な手数料と対応力・サポート力に優れている」「ホームページでの取引もしやすく、入出金もスムーズ」という評価があります。
- マネックス証券(68.9点)
- 三菱UFJ eスマート証券(68.1点)
楽天証券の利用者からは「新NISAでHPがリニューアルされて、自分の現状が、イラスト画面で見える化されてわかりやすくなりました」という声や、「積立や資産が増えてる実感があり、直近取引も見やすい」という口コミがあります。
SBI証券については「IPOの実績で選び、住民票取得代行サービスでNISA口座を開設しました」「手数料も安くチャートが使いやすい」「夜間に取引できるのがとても便利」といった評価があります。
NISAの欠点を克服するための対策
NISAには確かにいくつかの欠点がありますが、それらを理解し、適切に対処することで効果的に活用することができます。
1. 元本割れリスクへの対策
元本割れのリスクに対しては、長期・分散投資を心がけることが重要です。特につみたて投資枠では、金融庁が厳選した投資信託から選ぶことができるため、比較的リスクを抑えた投資が可能です。また、投資を始める前に投資の基本知識を学んでおくことも大切でしょう。
2. 投資商品の制限への対策
投資商品の制限については、自分の投資目的に合った金融機関を選ぶことが重要です。取扱商品数の多いネット証券などを利用すれば、より多くの選択肢から選ぶことができます。
3. 投資額の上限への対策
投資額の上限については、iDeCoなど他の税制優遇制度と併用することで対処できます。また、非課税枠を使い切った後は、特定口座(源泉徴収あり)での投資を検討するとよいでしょう。
4. 損益通算・繰越控除ができない問題への対策
損益通算ができない点については、NISA口座では長期的に成長が期待できる商品を保有し、短期的な売買や値動きの激しい商品は特定口座で扱うという使い分けが効果的です。
5. 1人1口座の制限への対策
1人1口座の制限については、金融機関を選ぶ際に慎重に比較検討することが重要です。自分のニーズに合った金融機関を選べば、変更の必要性は低くなります。
6. すぐに資産が増えない問題への対策
資産がすぐに増えないという点については、長期的な視点を持つことが大切です。22歳から65歳までの43年間、毎月3万円を投資信託に投資し、平均4%の利回りを得る場合、合計投資元本は1,548万円で、運用資産額は4,111万円になるというシミュレーション結果もあります。長期的には大きな効果が期待できることを理解しておきましょう。
まとめ:NISAは「やばくない」むしろ多くの人におすすめの制度
NISAのデメリットがやばいという噂や「やめたほうがいい」という意見を検証してきましたが、多くは誤解や、NISAの特性を理解していないことから生じているようです。
確かにNISAには、元本割れのリスクや投資商品・金額の制限、損益通算ができないなどのデメリットがあります。しかし、これらは投資の本質や制度の特性を理解することで対処できる問題です。
一方で、運用益が非課税になることや非課税保有期間が無期限になったこと、資産を効率良く増やせることなど、多くの利点があります。特に長期的な資産形成を目指す人や、投資初心者にとっては非常におすすめの制度と言えるでしょう。
結論として、NISAは決してやばい制度ではなく、むしろ多くの人にとって資産形成の強力なツールになり得る制度です。ただし、自分の投資目的や状況に合っているかどうかを判断し、デメリットを理解した上で活用することが重要です。
NISAの口座開設を検討している方は、この記事で紹介した情報を参考に、自分に合った金融機関を選び、長期的な視点で資産形成に取り組んでみてはいかがでしょうか。
