投資は”やめたほうがいい”といわれているのはなぜ?

投資は”やめたほうがいい”といわれているのはなぜ?
ライター:関野 良和

”投資はヤバイのでやめたほうがいい”と口コミや評判で言われている原因について掘り下げて解説します

投資は本当に”やばい”のか、デメリットとメリットから真相に迫る

投資について「やめとけ」「やめたほうがいい」というネガティブな意見がネット上で多く見られることについてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。実際のところ、投資は本当に避けるべきものなのでしょうか、それとも単なる誤解なのでしょうか。このような意見が出回る理由と、実際の投資の実態について詳しく見ていきましょう。

投資が「やめとけ」と言われる理由

インターネット上では投資について否定的な意見が少なからず存在しています。なぜ投資は「やめとけ」と言われるのでしょうか。主な理由を見ていきましょう。

知識がないと損をする可能性

投資を始めるには、投資商品の特徴を把握し、どのようなリスクがあって、どのような原因で値動きするのかを知っておく必要があるようです。経済や市場を理解すること、そのために専門用語や計算式などを押さえる必要もあるでしょう。このような知識を身につけるハードルの高さから、「やめとけ」と言われることがあるようです。

利益が出るまでに時間がかかる

多くの投資方法は、中長期的に資産を増やすことを目的としており、リスクをできるだけ回避して、コツコツ資産を増やしていくものです。そのため、投資を始めても、短期間で利益を出すのは難しいと言われています。即効性のある結果を期待する人にとっては、この「待つ」という時間がネックになることがあるようです。

リスクがある

投資は、預貯金などの基本的に元本が保証された方法と違い、値動きによっては資産が目減りしてしまう可能性があるものです。中長期的に運用することや、資産を分散することでリスクは軽減できますが、ゼロではありません。このようなリスクから投資は「やめとけ」とされることがあるようです。

コストがかかる

投資にはさまざまな費用がかかります。こういった費用は、利益が発生した場合だけでなく、利益の有無に関係なく発生するものも多いです。投資を行うためにかかる費用が多ければ、かえって資産を減らしてしまう可能性もあります。

詐欺に遭う可能性がある

一定数、利益が見込めないのに資金だけを集める詐欺商品や、手数料が高く利益が出ないような商品も中には存在しています。実際に、詐欺被害などの報道を目にすることもあり、そういったことから、投資は「やめとけ」と考える人もいるでしょう。

例えば、「FXONET」というサービスは仮想通貨の投資案件として広告されていますが、有名人を悪用した仮想通貨の投資詐欺であり、サイトや運営会社情報にも問題があるうえ、金融庁に登録しておらず、口コミ・評判でも被害を訴える声が増えていると報告されています。

また、「ヤマワケエステート」という不動産投資サービスについても、詐欺ではないかという疑いの声があがっているようです。運営会社の信頼性が低い、元本保証がない、過去に似たサービスでトラブルがあったなどが理由として挙げられています。

運用に回した金額を取り返せない可能性

運用に回した金額を取り返せない可能性があるという点は、「やめとけ」となる大きな理由になっています。確かにリターンを求めればリスクは必ずついてきます。失敗すれば投資金額を回収できないどころか、当初の資金を下回るケースもあるのです。

特に、バブル崩壊を経験した人は損をした経験をしており、こちらの理由で「やめとけ」と言うことが多いようです。同じような経験を避けるためにも、資産運用に消極的になっています。

実は、バブル崩壊後も長期的に保有していれば多くの場合回復していたのですが、大きな赤字にびっくりして解約してしまったことで、より資産運用は良くないというイメージを持つことになってしまったと言われています。

本当に投資はやめるべきなのか?

上記のような理由から投資は「やめとけ」と言われることがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。投資に対するネガティブな見方には誤解も含まれているようです。

インフレの備えになる

日本はインフレ傾向にあり、このままでは預貯金の額面は同じでも、価値は下がってしまう可能性があります。そういった場合に、株や外貨債券、不動産、投資信託といった、インフレに合わせて値上がりする傾向がある、インフレに強い資産を保有していれば対策ができます。

税制優遇措置が増えている

通常、投資で得た利益には20.315%の税金が課せられますが、NISAやiDeCoの口座で運用すれば非課税となります。一定の制限はありますが、投資のデメリットであるコストを抑えて運用が可能です。

新NISAは2024年からスタートし、現行のNISAより年間投資枠は増え、運用可能期間も無制限となりました。さらにNISAは運用益が非課税となるため、大きな利益が出ても安心できます。

低リスク商品も数多くある

投資には様々な商品があり、リスクの低い商品も数多く存在します。例えば、投資信託は小口のお金を集めてひとつの大きな資金として運用するので、さまざまな資産に分散投資し、リスクを軽減することが可能になります。

正しい知識があれば成功率は高まる

投資をする上で知っておいたほうがいいことはたくさんありますが、金融機関では相談窓口や相談会などを設けていますし、運用のアドバイスをしたり、代行したりする「ロボアドバイザー」なども存在しています。

まずは、投資信託や債券投資のような低リスクの商品を選び、投資しながら勉強するという方法も有効です。

少額から始められる

投資は、少額でも毎月行うことで、中長期的に運用することで、将来的な資産形成につながります。例えば、投資信託であれば、1万円程度から手軽に始めることができます。

投資のメリットと良い評判

投資には以下のようなメリットがあると言われています。

将来のための資産形成ができる

資産運用を行うメリットの一つとして、将来のための資産形成ができることが挙げられます。最大の特徴は、資産運用を通じて自分が保有する資産が大きく増える可能性があることです。

複利効果でお金を増やすことができる

また、投資商品によっては「複利」で運用できるので、さらに大きな利益が得られる可能性もあります。「複利」とは、運用して得られた利益をさらに投資して、元本+運用益に対する利息で利益を得ることです。

不労所得を得ることができる

投資によって、働かずとも収入を得ることができます。例えば、不動産投資は、アパートやマンションなどを購入し、第三者へ貸し出すことで家賃収入が得られる方法です。

投資の成功例

実際に投資で成功した例も存在します。ここでは、投資信託の成功例を見てみましょう。

バランス型のインデックスファンドをルール決めしてつみたて

ある投資家は、社会人1年目という若さで月給22万円の中から毎月10万円を必ず捻出してつみたてを行い、20%の利益が出たら売却して次にはつみたて金額を増額して再開するというサイクルを繰り返し、2021年の11月頃には投資信託のみで見ても元本2,200万円を4,000万円以上に増やすことに成功したということです。

驚くべきことに、つみたてをはじめた2007年の翌年である2008年にリーマンショックが発生し、その時点で元本が半減したのにも関わらず、長期的に見ればこの不況もいずれ終わると将来を見通し、つみたてをやめなかったところが成功の鍵だったと言われています。

ほったらかし投資で資産を倍に

あるファイナンシャルプランナーは、ローリスク・ローリターンのほったらかし投資=投資信託によって成功した一人です。投資をはじめたころは利益が上がるまで数年かかっているようですが、元々の狙いは目先の利益ではなく、5年後~10年後、さらには老後の資金を貯めるものと大きく構えることが成功の秘訣であると言い、長期的に見て多少の値下がりは無視し、3年くらいで良い成果が出てくるように待つことが大切とのことです。

おすすめの投資方法

それでは、実際に投資を始めるとしたら、どのような方法がおすすめなのでしょうか。特に初心者でも始めやすい投資方法を見ていきましょう。

不動産クラウドファンディング

不動産クラウドファンディングは、複数の投資家から資金を集めて不動産に投資し、賃料収入や売却益を分配する仕組みです。少額から投資できるため、初心者でも手軽に不動産投資を始められるほったらかし投資として注目されています。

特徴としては、少額投資が可能(1万円から投資できるサービスが多く、手軽に不動産投資を始められる)、運用は業者が代行(不動産の管理や運用はプロの業者が行うため、手間がかからない)、分散投資がしやすい(複数の物件やプロジェクトに少額ずつ投資してリスクを軽減できる)などが挙げられます。

NISA(少額投資非課税制度)

NISAは少額投資非課税制度の一種です。毎月専用の口座から金融商品などを買付、資産を増やしていく方法です。新NISAは現行のNISAより年間投資枠は増え、運用可能期間も無制限となりました。

さらにNISAは運用益が非課税となるため、大きな利益が出ても安心できます。また利回りも、20年間運用することで2%~8%に集約されるうえ、元本割れのリスクを失くすこともできます。

そのため、損失リスクを抑えつつ、堅実に増やしていきたいという方におすすめな投資方法です。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCoとは個人型確定拠出年金のことです。公的年金だけでは老後資金が不足する可能性も高いことから、個人でiDeCoとして年金を積み立てていき、将来の生活資金にする方もいらっしゃいます。

iDeCoは毎月5,000円の掛金から始めることができ、利回りも3.5%と安定しています。ただし、原則60歳までは引き出すことができないため、掛金額には注意しなければいけません。とはいえiDeCoは運用益が非課税なうえ、毎年の掛金は全額所得控除ができます。節税しながら運用できることから人気が高い投資です。

投資信託

投資信託は、専門家であるファンドが複数の投資家から資金を集め、株式や債券などに投資し、運用して得られる利益を投資家へ還元する方法です。

仕事が多忙で投資を行う時間がない方でも、専門家に一任できます。さらにプロが運用するため、初心者の方でも安心して始めることが可能です。

とはいえ専門家であっても必ず増えるとは言い切れません。株価や金利などが暴落してしまうと損失が生じる可能性もあるため、少額から始めることが大切です。

ロボアドバイザー

ロボアドバイザーは、投資先を自分で選ぶ必要がなく、投資先をAIの判断に任せたい人におすすめです。例えば、ウェルスナビは1万円から始められるため、いきなり大きな金額を投資するのではなく、少額から始めて徐々に慣れていくという使い方もおすすめです。

特に投資初心者、投資に時間をかけたくない人、長期的な資産形成を目指す人、リスクを抑えて運用したい人に向いていると言われています。

投資で失敗しないためのポイント

投資で失敗しないためには、以下のようなポイントを押さえておくとよいでしょう。

運用目的を明確にする

他の投資を行う際にも必要となる作業ですが、なんのために投資するのかということを明確にしておきましょう。何歳までにいくら貯めたいのかをはっきりさせることにより、日々のモチベーションを保つことができるだけでなく、どれくらいの資金で投資すべきなのかなど見えてくるはずです。

長期運用をする

特に投資信託であれば、短期的な運用よりも長期的な運用の方が推奨されており、実際に長くつみたてをするほど基準価額の上下に惑わされることなく、購入単価を平準化することができます。

株式であれば日々の株価や政治の動向、世界経済などを細かくチェックし、必要となれば随時売却するという迅速な判断が求められますが、投資信託ではある程度の年月運用を続けることとなるため、初心者でも安心して運用することができるでしょう。

少額から投資を行う

投資信託に限らないことですが、投資では元本の保証はされておらず、時には元本割れする可能性もあります。特に投資をこれからはじめようという方は、自分の収入や普段の支出状況を鑑みて、無理のない範囲で少額から投資を行い、慣れてきてから少しずつ投資額を増額することをおすすめします。

分散投資を行う

分散投資の観点から、株式の投資信託や海外に投資をする投資信託にも投資をしたほうが良いとされています。例えば、日本債券の一部を売却して、海外株式の投資信託を購入するなど、資産を分散させることで、リスクを軽減することができるようです。

注意すべき詐欺的な投資

投資を始める際には、詐欺的な投資案件に注意する必要があります。例えば、以下のような特徴がある場合は注意が必要です。

会社情報が不透明で怪しい

運営会社の情報が少なく、住所をGoogleMapで検索しても表示されない、同住所の怪しい投資サイトが複数あるなどの場合は注意が必要です。

金融庁に無登録

日本で金融商品を扱う場合は、例え海外で運営する企業であっても金融庁への登録は必須となっています。無登録の違法業者を利用すると、出金できないなどのトラブルが発生する危険性が高いと言われています。

有名人を利用した広告

有名人が利益を出している投資案件と紹介するFacebookなどの広告は、すべてフェイクニュースであり、投資金や個人情報を盗まれるなどの被害が多発している詐欺の可能性があると言われています。

投資は”やばくない”?誤解を解く

ここまで見てきたように、投資には確かにリスクはありますが、それは「やばい」ものではなく、むしろ将来のための資産形成には欠かせない手段の一つとも言えます。投資に対する誤解を解き、正しい知識を持って臨むことが大切です。

「運用益が非課税」という大きな利点

NISAやiDeCoなどの制度を利用すれば、運用益が非課税となるという大きな利点があります。これにより、投資で得た利益に対して通常かかる20.315%の税金が免除され、効率的に資産を増やすことができるでしょう。

おすすめの投資方法はある

投資には様々な方法がありますが、特に初心者におすすめなのは、少額から始められ、リスクを分散できる方法です。例えば、NISAを利用した投資信託の積立や、ロボアドバイザーの利用などが挙げられます。

これらの方法は、専門的な知識がなくても始めやすく、長期的に資産を増やしていくことを目指す方に適しています。

長期的な視点が重要

投資で成功するためには、短期的な値動きに一喜一憂するのではなく、長期的な視点を持つことが重要です。例えば、リーマンショック時に一時的に資産が大きく減少しても、長期的に保有し続けることで資産を増やすことに成功した例もあります。

「長期・積立・分散投資」は、決まった間隔で一定額を長いスパンで積み立て、さまざまな投資先に資産を分散させることで、20年以上続けることで元本割れする可能性が低くなると言われています。

まとめ:投資は正しい知識と方法で

投資が「やめとけ」と言われる理由はいくつかありますが、それらは必ずしも投資全般に当てはまるわけではないようです。投資には確かにリスクがありますが、正しい知識と方法で行えば、将来の資産形成に役立つ可能性が高いと言えるでしょう。

特に、NISAやiDeCoなどの税制優遇措置を利用したり、投資信託やロボアドバイザーなどの専門家の知見を活用したりすることで、初心者でも始めやすい環境が整ってきています。

また、少額から始めて徐々に慣れていくこと、長期的な視点を持つこと、分散投資でリスクを軽減することなど、投資で成功するためのポイントも明らかになってきています。

投資は”やめとけ”という意見はあくまで一部の視点であり、実際には多くの人が様々な方法で投資に成功し、資産を増やしています。大切なのは、詐欺的な投資には十分注意しつつ、自分に合った投資方法を見つけ、長期的な視点で資産形成を行うことではないでしょうか。

投資は決して「やばい」ものではなく、むしろ将来の資産形成のための重要な手段の一つと言えるでしょう。正しい知識と方法で投資に臨めば、その利点を十分に活かすことができるはずです。まずは少額から始めて、投資の世界に一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としており、グローバルマクロの視点から幅広いアセットクラスをカバーしているが、特に日本株投資に注力をしており、独自の切り口でレポートを行う。 趣味のグルメ旅行と情報収集を兼ねた企業訪問により全国を移動しながらグルメ情報にも精通している。
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