楽天証券は”やめたほうがいい”といわれているのはなぜ?


”楽天証券はヤバイのでやめたほうがいい”と口コミや評判で言われている原因と真相についてデメリットを掘り下げて解説します
楽天証券は本当に”やばい”のか?
楽天証券についてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。楽天グループが展開するネット証券である楽天証券は、多くの投資家に利用されている一方で、「やめたほうがいい」「やばい」といった否定的な声もインターネット上では見受けられます。本当に楽天証券の利用は避けるべきなのでしょうか?それとも単なる誤解が広がっているだけなのでしょうか?この記事では、楽天証券に関するさまざまな評判を検証していきます。
楽天証券の基本情報と現状
楽天証券は楽天グループの金融事業の一環として展開されているネット証券です。2025年2月の決算資料によると、証券総合口座数は1,193万口座(前年同期比17%増)に達し、2025年1月には1,200万口座を突破したとのことです。ネット証券の中でも、特に楽天経済圏との連携やポイント還元の仕組みが特徴的だと言われています。
楽天グループ全体の業績については、売上収益は過去最高の2兆2,792億円(前年同期比10%増)を記録し、28期連続で成長を続けていると報告されています。また、長年課題となっていた楽天モバイル事業も、2024年12月に5年ぶりに黒字化したようです。
しかし、このような好調さを示す数字がある一方で、楽天証券に対して懸念の声も存在します。「やめたほうがいい」と言われる理由には、どのようなものがあるのでしょうか?
楽天証券が「やめたほうがいい」と言われる主な理由
1. 楽天グループの業績不振による将来的な不安
楽天証券が「やめたほうがいい」と言われる大きな理由の一つに、親会社である楽天グループの業績不振があるようです。楽天グループは2024年2月に発表した2023年12月期の決算で約3,394億円の赤字を計上したと報告されています。この赤字の主な原因は楽天モバイル事業の不振だとされています。
楽天証券自体は黒字を維持しているものの、グループ全体の業績不振が証券事業にも悪影響を及ぼすのではないかという懸念があると言われています。実際、過去には投資信託のクレカ積立のポイント還元率が一部銘柄で0.2%に引き下げられるなどのサービス改悪が行われたケースもあるようです。
2. ポイント制度が複雑でわかりにくい
楽天証券では、楽天ポイントと楽天証券ポイントという2種類のポイントがあり、名前が似ているためわかりにくいという指摘があるようです。さらに楽天ポイントの中でも「通常ポイント」と「期間限定ポイント」があり、投資に使えるのは通常ポイントのみという制限があります。
特に「期間限定ポイントが使えない」点は楽天証券のデメリットとして複数の情報源で言及されています。期間限定ポイントはキャンペーンなどでたまる楽天ポイントで、通常の楽天ポイントより有効期限が短く使い道も限定されているとのことです。
またポイント制度の変更が頻繁に行われることも不満の声として挙げられています。例えば、2022年8月までは楽天カードのクレジット決済で投信積立すると無条件に1.0%のポイントがたまりましたが、2022年9月からは原則0.2%へ変更され、その後2023年6月から再び変更されてカード種別に応じて0.5~1.0%のポイントがたまるようになったという経緯があるようです。
3. IPOに弱く当選確率が低い
楽天証券はIPO(新規公開株)の取扱銘柄が少なく、当選確率が低いという欠点があるようです。IPOでは主幹事証券に多くの株数が割り当てられるため、主幹事実績のある証券会社のほうがIPOに当選しやすくなりますが、楽天証券は近年IPO主幹事の実績がなく、株数の割り当てが少ないため当選しにくいと言われています。
楽天証券はIPOの完全平等抽選を自社の魅力としてアピールしていますが、これは裏を返せば株数があまりにも少ないため、平等抽選にするしかないという見方もあるようです。
4. 実店舗がなく対面サポートを受けられない
楽天証券はネット証券であるため実店舗を持たず、サポートは電話やメール、チャットに限定されています。このため、対面での相談や手厚いサポートを希望する投資家には不便と感じられる可能性があるようです。
特に「電話での問い合わせがつながりにくい」という口コミも見られるとのことです。また、チャットのオペレーター対応は平日9~18時に限られており、それ以外の時間帯はAIチャットでの対応になるという制約もあるようです。
5. システム障害の発生
楽天証券では過去にシステム障害が発生し、取引ができなくなる事態が起きたことがあるようです。特に2021年10月には「売ろうとしたタイミングで楽天証券障害!」「売れない、買えない最悪です」といった不満の声がSNSに投稿されたとのことです。
楽天証券は2009年にもシステム障害により金融庁から業務改善命令を受けた経緯があります。当時は平成20年11月11日および平成21年1月13日に大規模なシステム障害が発生し、顧客からの注文が受注できなくなったり、一部の注文が執行遅延になるなどの事態が起きたと報告されています。
ただし、こういったシステム障害は楽天証券に限ったことではなく、他の証券会社でも発生していることや、頻繁に起きるわけではないという指摘もあるようです。
6. 中国資本の出資問題
楽天グループは2021年にテンセントの子会社から出資を受けていることが知られています。楽天証券自体が中国から直接出資を受けたわけではありませんが、楽天グループが金融や通信インフラを担っていることから、政府が中国からの出資に敏感になったというニュースもありました。
これにより楽天グループを嫌う人や、楽天のサービス利用者の中には中国資本が入っていることを懸念して利用を控える声もあるようです。
7. 不正アクセス被害の報告
2025年3月には、楽天証券でフィッシング詐欺により不正にログインされ、勝手に株取引をされる事案が多発しているとの報道がありました。被害者の一人は、保有する国内株式が勝手に売却され、代わりに中国株を大量購入されていたと証言しています。
この被害者男性は、不正アクセスされた際に楽天証券から通知が来ていたものの気づくことができず、210万8400円の損失を出してしまったと報告しています。これは非常にやばい状況だと言えるでしょう。
楽天証券の良い評判とメリット
一方で、楽天証券には多くのメリットや良い評判もあります。以下にその主なものを紹介します。
1. 楽天経済圏との連携でポイント還元や特典が豊富
楽天証券の最大の特徴は、楽天経済圏と連携することでメリットが最大化できる点です。楽天カードでの投資信託の積立利用で0.5~1%のポイント還元、楽天市場での買い物でのポイント付与、楽天モバイルの利用、楽天銀行との連携(マネーブリッジ)による普通預金金利の優遇など、様々な特典があるようです。
また、貯まった楽天ポイントを使って投資信託や国内株式、米国株式を購入できるポイント投資サービスも提供されているとのことです。
2. 手数料が安い
楽天証券は国内株式の取引手数料を業界最低水準で提供しているとの評価があるようです。さらにPTS経由での取引では価格改善効果もあり、サービス開始から1年で総額5.7億円の価格改善効果があったと報告されています。これは売買代金100万円あたり平均470円の価格改善に相当し、100万円取引時の手数料525円(税込)の約9割に相当するとのことです。
3. 投資初心者向けサポートが充実
楽天証券は金融経済教育に力を入れており、投資初心者から経験者、若年層からシニア層まで、あらゆる層が金融や投資に関する知識やノウハウを無料で学べるコンテンツが揃っていると言われています。これはネット証券を利用する上で、対面サポートがない分、自己学習のサポートとして重要な要素と言えるでしょう。
4. 使いやすいスマートフォンアプリ
「アプリの操作がシンプルで、初心者でもスムーズに株を売り買いできた」という口コミもあり、使いやすいアプリが評価されているようです。特に初心者にとっては直感的に操作できるアプリの使いやすさは重要なポイントと言えるでしょう。
5. 投資信託の取り扱い数が豊富
「投資信託の積立本数が多い」という口コミがあり、投資信託の取り扱い数の豊富さが評価されているようです。特に積立投資を検討している投資家にとっては選択肢の多さは魅力的と言えるでしょう。
6. 資産の安全性
楽天証券では、顧客の資産(現金や株式)は証券会社自身の財産とは区分して管理することが法律で義務付けられています。現金については相当額を信託銀行等に信託し、株式については証券保管振替機構(ほふり)が管理しているとのことです。これにより、万が一楽天証券が経営破綻した場合でも、顧客の資産は保護される仕組みになっていると説明されています。
また、証券会社の経営の健全性を測る指標である「自己資本規制比率」は最低でも120%以上を維持することが法令で求められていますが、楽天証券ではこの比率を毎月末にウェブサイトで公表しているとのことです。
ユーザーの評価
オカネコというサービスが実施したアンケート調査によると、楽天証券をメイン口座として利用している216人のユーザーのうち、約68.5%の人が「おすすめする」と評価しているという結果があるようです。
また、あるサイトが行った感情分析では、楽天証券に関するSNS上の投稿はポジティブに傾いており、ライバルのSBI証券よりも若干高い評価を受けているとの分析結果もあるようです。
SNS上の投稿分析では、楽天証券に対する言及として「SBI証券との比較」が多く、楽天モバイルや楽天カードなど他の楽天サービスに関する言及も多いことから、楽天経済圏の活用に関する話題が多いと報告されています。また「初心者」というワードがSBI証券よりも大きく、使いやすさでは楽天証券の方が優れているという見方もあるようです。
楽天証券はどんな人に向いているのか
検索結果から、楽天証券が向いている人と向いていない人について、以下のようにまとめることができます。
楽天証券が向いている人
- 楽天経済圏の他のサービス(楽天市場、楽天カード、楽天銀行など)を利用している人
- ポイント投資に興味がある人
- 低コストで投資を始めたい初心者
- スマホアプリで直感的に取引したい人
- 投資信託の積立投資を検討している人
楽天証券が向いていない人
- IPO投資を積極的に行いたい人
- 対面サポートを重視する人
- 楽天のポイント制度の複雑さに不満を感じる人
- 中国資本からの出資に懸念を持つ人
- 金融機関の経営安定性を最重視する人
最近の動向:不正アクセス問題
2025年3月に報じられた楽天証券の不正アクセス問題は、現在対応が進行中の課題です。この問題は、フィッシング詐欺により顧客のアカウントに不正ログインされ、保有する国内株式が勝手に売却され、代わりに中国株を大量購入されるという被害が報告されています。
一人の被害者は210万円以上の損失を被ったと証言しており、楽天証券からの通知があったものの気づけなかったとのことです。
この問題については、最新の情報を確認し、楽天証券が公式に発表している対策や補償内容などを確認することが重要です。また、自分自身のアカウントを守るためにも、二段階認証の設定や不審なメールに注意するなどのセキュリティ対策も必要でしょう。
まとめ:楽天証券は本当に「やめたほうがいい」のか?
以上、楽天証券に関する様々な評判や情報を検証してきました。「やめたほうがいい」と言われる理由には一定の根拠があるものの、多くのメリットも存在することがわかります。
楽天証券の利用を検討する際に重要なのは、自分の投資スタイルや優先事項に合っているかどうかを判断することでしょう。楽天経済圏の他のサービスを利用している方や、ポイント投資に興味がある方には大きなメリットがある一方、IPO投資を重視する方や対面サポートを希望する方には物足りない面もあるようです。
また、最近の不正アクセス問題については注視する必要がありますが、これは楽天証券に限らずオンラインサービス全般に言えることで、適切なセキュリティ対策を講じることで対応可能な問題とも言えるでしょう。
楽天グループの業績については、モバイル事業の黒字化など改善の兆しも見られ、証券事業自体は堅調に成長していることから、短期的に大きなリスクはないと考えられます。ただし、長期的な視点では親会社の経営状況にも注意を払う必要があるでしょう。
結論として、楽天証券が「やめたほうがいい」と判断するのは性急であり、自分の投資ニーズに合わせて冷静に判断することが大切です。また、投資においてはリスク分散の観点から複数の証券口座を持つことも一つの選択肢と言えるでしょう。
投資は自己責任が原則であり、どの証券会社を選ぶにしても、メリットとデメリットを理解した上で、自分に最適な選択をすることが重要です。楽天証券についても、その特性を理解して、ご自身の投資スタイルに合うかどうかを判断されることをお勧めします。
