PayPayがPayPay証券を連結子会社化、金融サービスの強化へ

PayPayがPayPay証券を連結子会社化、金融サービスの強化へ
ライター:関野 良和

PayPay証券の株式取得と第三者割当増資を通じて連携を深化

PayPay証券とは?

PayPay証券は、スマートフォンを活用した少額投資サービスを提供する証券会社です。もともと「One Tap BUY」として2016年に設立され、2021年に「PayPay証券」へと商号変更しました。

主な特徴は以下の通りです。

  • 1,000円から株式やETFに投資可能
  • PayPayポイントでの疑似運用サービスを提供
  • PayPayアプリと連携し、簡単な資産運用を実現
  • 2024年1月からNISA口座での取引開始

今回の株式取得により、PayPay証券の利便性がさらに向上し、PayPayアプリ内での金融サービスが拡充される見込みです。

  • PayPayがPayPay証券の親会社に
    • ソフトバンク・LINEヤフーから株式を譲り受け
    • 第三者割当増資を引き受け、持株比率75.2%へ
  • 金融サービスの利便性向上を目指す
    • PayPayアプリとの統合強化
    • PayPayカードとの連携を深化
  • みずほ証券とも引き続き協力
    • PayPay証券の成長を共同で支援

PayPayがPayPay証券を連結子会社化、金融サービスの強化へ

PayPay証券の概要

項目 内容
会社名 PayPay証券株式会社
親会社 PayPay株式会社(持株比率75.2%)
設立 2016年6月
提供サービス 株式・ETF投資、ポイント運用、NISA口座
利用可能な投資額 1,000円から
連携サービス PayPayアプリ、PayPayカード
特徴 スマホ完結型の資産運用サービス

PayPay証券を連結子会社化するメリット

  1. 金融サービスの一体化が進む
    • PayPayアプリ内で証券サービスがよりシームレスに利用可能
    • PayPayカードとの連携強化で利便性向上
  2. ユーザー数拡大によるシナジー効果
    • 6,700万人のPayPayユーザーに対して証券サービスを提供可能
    • 資産運用初心者へのアプローチが容易に
  3. 金融事業の強化と成長機会の拡大
    • キャッシュレス決済と資産運用を組み合わせた新しいサービス展開
    • みずほ証券との協力を継続し、サービスの信頼性を向上

こんな人におすすめ!

  • 投資を始めたいが、難しそうで踏み出せない人
    • 少額投資が可能で、初心者向けのサービスが充実
  • PayPayを普段から利用している人
    • アプリ内で簡単に資産運用が可能
  • 手軽にポイント運用を試したい人
    • PayPayポイントを活用した運用体験ができる

PayPay証券のデメリット

  1. 本格的な投資には物足りない可能性
    • 少額投資向けのため、大規模な投資には不向き
  2. 手数料が割高になる場合も
    • 取引手数料が他のネット証券と比較して高いケースも
  3. 取扱商品の種類が限られる
    • 主要な米国株・日本株は購入可能だが、個別銘柄の選択肢は制限あり

こんな人にはおすすめしないかも

  • 本格的な資産運用をしたい人
    • 取り扱い銘柄が限られ、大口投資には向かない
  • コストを重視する人
    • 他のネット証券と比べると手数料が高め
  • 幅広い投資商品にアクセスしたい人
    • FXや債券などは取り扱いなし

PayPay証券の使い方

  1. PayPayアプリで証券口座を開設
    • アプリ内の「PayPay資産運用」から申し込み
    • 必要書類を提出し、審査完了後に取引開始
  2. 取引開始
    • 1,000円から株やETFを購入可能
    • NISA口座の利用もOK
  3. ポイント運用の活用
    • PayPayポイントで疑似運用を試せる

今回のPayPay証券の連結子会社化は、PayPayの金融事業拡大の大きな一歩といえます。すでにキャッシュレス決済で日本市場を席巻しているPayPayが、証券サービスの強化を通じて「総合金融アプリ」としての地位を確立しようとしているのは明らかです。

みずほ証券との提携も続くため、金融のプロとの協力関係が維持される点は安心材料となるでしょう。ただし、他のネット証券と比較すると手数料がやや高めであり、本格的な投資家には物足りない部分もあるかもしれません。

それでも、資産運用初心者や、少額から投資を始めたい人にとっては、PayPayの使い慣れたアプリを通じて簡単に投資できる点は大きなメリットです。今後のサービス拡充に期待が高まります。

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としている。 港区を中心にグルメ情報にも精通しており、独自の切り口でレポートを行う。
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