「iFreeETF FANG+」とは、メリットとデメリットをわかりやすく解説

「iFreeETF FANG+」とは、メリットとデメリットをわかりやすく解説
ライター:関野 良和

注目の新ETF「iFreeETF FANG+(ファング プラス)」とは?

米国ビッグテック10銘柄に投資できる大和アセットマネジメントの新しいETF

2025年1月10日、東京証券取引所に新しいETF「iFreeETF FANG+」(銘柄コード:316A)が上場します。このETFは、米国の大手IT企業(ビッグテック)10銘柄に均等投資するものです。FANG(ファング)とは、Facebook(現Meta)、Amazon、Netflix、Googleの頭文字を取った造語で、

これらを含む10社で構成されています。過去10年間で17倍以上の成長を遂げたこれらの企業群に、日本の投資家が簡単にアクセスできるようになります。大和アセットマネジメントが「投資をもっと自由に」という思いを込めて開発したこのETFは、次世代テクノロジーをベースに現代社会に大きな影響力を持つ企業への投資機会を提供し、日本の投資家にとって新たな選択肢となることが期待されています。

iFreeETF FANG+構成銘柄

構成銘柄には、FANGと呼ばれるビックテックを中心として以下の銘柄が含まれます。

  • Facebook(現Meta)
  • Amazon、Netflix
  • Google(Alphabet)
  • Apple、Microsoft
  • Nvidia
  • CrowdStrike
  • ServiceNow
  • Broadcom

iFreeETF FANG+はこんな方におすすめ

iFreeETF FANG+は、以下のような投資家におすすめできる商品です。

まず、米国のビッグテック企業の成長に期待する投資家に適しています。FANG+を構成する10銘柄は、次世代テクノロジーをベースに現代社会に大きな影響力を持つ企業であり、高い成長性が期待されます。

また、ハイリスク・ハイリターンを求める投資家にも向いています。FANG+は値動きが激しい特性があるため、リスク許容度の高い投資家に適しています。

さらに、少額から分散投資を始めたい投資家にも適しています。ETFは1口単位で取引可能であり、数千円程度から投資を始められます。

加えて、NISAを活用して税制優遇を受けたい投資家にもおすすめです。iFreeETF FANG+はNISA(成長投資枠)の対象となる予定であり、非課税で運用益を得られる可能性があります。

最後に、リアルタイムでの売買を好む投資家にも適しています。ETFは株式と同様にリアルタイムで価格を確認しながら売買できるため、市場の動きに敏感に反応したい投資家に向いています。

「iFreeETF FANG+」とは、メリットとデメリットをわかりやすく解説

「iFreeETF FANG+」のメリットとデメリットをわかりやすく解説

iFreeETF FANG+は、米国の大手IT企業10銘柄に均等投資するETFで、高い成長性と利便性を兼ね備えています。

過去10年間で17倍以上の成長を遂げたFANG+銘柄への投資機会を提供し、NISAの成長投資枠にも対応しています。一方で、特定セクターへの集中投資によるリスクや為替変動リスクも存在します。投資家は高いリターンの可能性と同時に、大きな価格変動にも備える必要があります。

iFreeETF FANG+のメリットについて

iFreeETF FANG+は、高成長が期待される米国ビッグテック企業への効率的な投資を可能にし、低コストで分散投資ができる上、NISAの活用も可能です。東証上場により、日本の投資家にとって利便性の高い商品となっています。

iFreeETF FANG+のメリット一覧

  1. 高成長が期待される米国ビッグテックへの投資
  2. 低コストでの分散投資
  3. NISAの成長投資枠での非課税運用
  4. 東証上場による利便性

高成長が期待される米国ビッグテックへの投資

このETFの最大のメリットは、FANGを含む米国ビッグテック10銘柄への投資機会を提供することです。これらの企業は過去10年間で17倍以上の成長を遂げており、今後も高い成長が期待されています。圧倒的な市場シェアと新規事業への投資サイクルにより、長期的な成長の可能性が高いという利点があります。

低コストでの分散投資

iFreeETF FANG+は、信託報酬が年0.605%以内と、同様の投資対象を持つ投資信託と比べて低コストです。また、10銘柄への均等投資により、特定の企業への過度の依存を避け、リスク分散を図るというメリットがあります。

NISAの成長投資枠での非課税運用

このETFはNISAの成長投資枠の対象となる予定で、年間240万円まで非課税で投資できるという利点があります。これにより、投資家は税制優遇を受けながら、高成長が期待される米国ビッグテック企業に投資することができます。

東証上場による利便性

東証に上場することで、日本の投資家にとって非常に利便性の高い商品となります。日本の取引時間内で取引可能で、円建てで直接取引できるというメリットがあります。また、既存の証券口座で簡単に取引できるため、海外口座を開設する手間がありません。

おすすめの投資家像は成長志向の長期投資家

iFreeETF FANG+は、高い成長性を求める長期投資家に特におすすめです。米国ビッグテック企業の成長に期待し、ある程度のリスクを許容できる投資家に適しています。

また、NISAを活用して税制優遇を受けたい投資家や、少額から分散投資を始めたい若年層の投資家にも適しています。ただし、短期的な値動きが大きい可能性があるため、長期的な視点で投資できる方に特に向いています。

iFreeETF FANG+のデメリットについて

iFreeETF FANG+は、特定セクターへの集中投資によるリスクや為替変動リスク、高いボラティリティなどのデメリットがあります。また、配当利回りが低い可能性や、指数の構成銘柄が頻繁に変更される可能性もあります。

iFreeETF FANG+のデメリット一覧

  1. 特定セクターへの集中投資リスク
  2. 為替変動リスク
  3. 高いボラティリティ
  4. 配当利回りの低さ

特定セクターへの集中投資リスク

iFreeETF FANG+の最大のデメリットは、ほぼ米国ハイテクセクターに集中しているため、リスク分散の観点からは不十分な面があることです。特定のセクターに集中投資することで、そのセクター全体が不振に陥った場合、大きな損失を被る可能性があるという欠点があります。

為替変動リスク

このETFは米国株式に投資するため、為替変動リスクが存在するというデメリットがあります。円高ドル安の場合はETFの価値が目減りし、逆に円安ドル高の場合は価値が増加する可能性があります。短期的には為替の影響で大きな価格変動が生じる可能性があるという欠点があります。

高いボラティリティ

FANG+銘柄は成長性が高い反面、株価の変動も大きくなる傾向があります。このため、iFreeETF FANG+は他の株式ETFと比べてボラティリティが高くなる可能性があるというデメリットがあります。2022年のように二桁%のマイナスもあり得るため、大きな価格変動に耐えられるメンタルが必要です。

配当利回りの低さ

FANG+を構成する企業は成長企業が多いため、配当利回りが低い傾向にあります。このため、インカムゲインを重視する投資家にとっては、配当収入が少ないというデメリットがあります。キャピタルゲインを主な目的とする投資家向けの商品と言えます。

iFreeETF FANG+がおすすめできない投資家像

iFreeETF FANG+は、リスク回避型の投資家や短期的な利益を求める投資家には向いていません。価格変動が大きく、短期的には大きな損失を被る可能性があるため、安定した運用を求める投資家や、投資資金をすぐに必要とする可能性がある投資家には適していません。また、特定のセクターに集中投資することのリスクを許容できない投資家や、為替変動リスクを避けたい投資家にもおすすめできません。定期的な配当収入を重視する投資家にも不向きです。

「iFreeETF FANG+」について詳しく解説

「iFreeETF FANG+」について詳しく解説

「iFreeETF FANG+」について10の項目に分けて、詳しく解説していきます。

  1. NYSE FANG+指数への連動
  2. 10銘柄への均等投資
  3. 高成長が期待される米国ビッグテックへの投資
  4. 東証上場による利便性
  5. NISA(成長投資枠)での投資可能性
  6. 少額から取引可能
  7. 定期的な銘柄入れ替えと比率調整
  8. 信託報酬の水準
  9. 為替リスクへの注意
  10. 分配金の取り扱い

1. NYSE FANG+指数への連動

「iFreeETF FANG+」は、NYSE FANG+指数(配当込み、円ベース)に連動することを目指しています。この指数は、米国で法人登録され、主要米国証券取引所に上場している企業の中から、特に影響力の大きいビッグテック企業10銘柄で構成されています。対象となるのは、インターコンチネンタル取引所(ICE)のセクター分類における「一般消費財・サービス」「テクノロジー」「メディア・コミュニケーション」の3セクターです。

この指数に連動することで、投資家は米国の代表的なテクノロジー企業のパフォーマンスを効率的に追随することができます。また、円ベースの指数を採用していることで、為替変動の影響も含めた実際の日本円でのリターンを反映しています。

【専門用語解説:ETF】 ETF(上場投資信託)とは、特定の指数や資産に連動するように設計された投資信託で、株式と同じように取引所で売買できる金融商品です。個別株式を購入するよりも少額で分散投資が可能であり、運用コストも比較的低いのが特徴です。

2. 10銘柄への均等投資

「iFreeETF FANG+」の大きな特徴の一つが、構成銘柄10社への均等投資です。具体的には、各銘柄に対して10%ずつ投資されます。これにより、特定の企業に投資が偏ることを避け、リスクの分散を図っています。

構成銘柄には、FANGと呼ばれるFacebook(現Meta)、Amazon、Netflix、Google(Alphabet)に加え、Apple、Microsoft、Nvidia、CrowdStrike、ServiceNow、Broadcomが含まれています。これらの企業は、それぞれの分野でリーダー的存在であり、高い成長性が期待されています。

均等投資方式を採用することで、時価総額の大きな企業に投資が集中しがちな時価総額加重方式とは異なり、比較的小規模ながら高成長が期待される企業にも等しく投資することができます。これにより、幅広い成長機会を捉えることが可能となります。

3. 高成長が期待される米国ビッグテックへの投資

「iFreeETF FANG+」を通じて投資家は、高い成長性が期待される米国のビッグテック企業に効率的に投資することができます。これらの企業は、革新的な技術やビジネスモデルを持ち、グローバルな影響力を有しています。

過去10年間で17倍以上の成長を遂げたこれらの企業は、圧倒的な市場シェアを構築し、そこから得られる安定的な収益を新規事業に投資することで、さらなる成長を実現してきました。例えば、Amazonはオンライン小売りから始まり、クラウドサービス(AWS)や人工知能(AI)分野へと事業を拡大しています。

このような成長サイクルは今後も継続すると期待されており、「iFreeETF FANG+」はそうした成長の恩恵を受けられる可能性があります。ただし、過去の実績が将来の成果を保証するものではないため、投資にあたってはリスクも考慮する必要があります。

4. 東証上場による利便性

「iFreeETF FANG+」が東京証券取引所に上場することで、日本の投資家にとって非常に利便性の高い投資商品となります。東証上場のメリットには以下のようなものがあります:

  1. 日本の取引時間内で取引可能:日本時間の9:00から15:00までリアルタイムで取引できるため、米国市場の取引時間を気にする必要がありません。
  2. 円建て取引:日本円で直接取引できるため、為替手数料を気にせずに投資できます。
  3. 日本の証券口座で取引可能:既存の証券口座を使って簡単に取引できるため、新たに海外口座を開設する手間がありません。
  4. 日本の法令に基づく投資者保護:日本の金融商品取引法に基づく投資者保護の対象となるため、安心して取引できます。

これらの利点により、個人投資家でも米国ビッグテック企業に簡単にアクセスできるようになり、国際分散投資の機会が広がります。

5. NISA(成長投資枠)での投資可能性

「iFreeETF FANG+」は、NISA(少額投資非課税制度)の成長投資枠の対象となる可能性が高いです。これにより、投資家は非課税で運用益を得られる可能性があります。

NISAの成長投資枠は、主に高成長が期待される企業や新興企業に投資するファンドを対象としており、年間120万円まで非課税で投資できます。「iFreeETF FANG+」が対象となれば、売却益や分配金を非課税で受け取ることができるため、投資効率が高まります。

ただし、NISAの対象商品は定期的に見直されるため、常に最新の情報を確認する必要があります。また、NISA口座での運用には一定の制限があるため、自身の投資目的や状況に合わせて適切に活用することが重要です。

【専門用語解説:NISA】 NISA(ニーサ)は、Nippon Individual Savings Accountの略で、日本版の個人投資家向け少額投資非課税制度です。一定額の投資から得られる利益が非課税となる制度で、投資を通じた資産形成を促進することを目的としています。

6. 少額から取引可能

「iFreeETF FANG+」は、1口単位で取引可能であり、数千円程度の少額から投資を始めることができます。これは、個別の米国株式を直接購入する場合と比べて、はるかに少額から始められるという大きな利点があります。

例えば、2024年12月時点でAmazonの株価は1株あたり約15万円、Googleの親会社Alphabetの株価は約18万円と高額ですが、「iFreeETF FANG+」を通じてこれらの企業に少額から投資することが可能になります。

この特徴は、以下のような投資家にとって特に魅力的です:

  1. 投資初心者:少額から始められるため、投資に慣れていない人でも気軽に始められます。
  2. 若年層:学生や社会人初期の方々など、まとまった資金がない人でも投資を始められます。
  3. 分散投資を考えている人:少額で複数の銘柄に投資できるため、効率的なポートフォリオ構築が可能です。

ただし、少額から始められるからといって、リスクが小さいわけではありません。投資にはリスクが伴うため、自身の資金状況や投資目的をよく考慮した上で投資を行うことが重要です。

7. 定期的な銘柄入れ替えと比率調整

「iFreeETF FANG+」は、定期的に構成銘柄の入れ替えと投資比率の調整を行います。具体的には、毎年3月、6月、9月、12月の第3金曜日に以下の作業を実施します:

  1. 銘柄の入れ替え:市場動向や企業の成長性を考慮し、必要に応じて構成銘柄の入れ替えを行います。
  2. 投資比率の調整:各銘柄の投資比率を10%ずつに戻す「リバランス」を行います。

この定期的な調整には以下のようなメリットがあります:

  • 最新の市場動向を反映:成長性の高い新興企業が組み入れられる可能性があります。
  • リスク分散の維持:特定の銘柄への集中を避け、バランスの取れたポートフォリオを維持できます。
  • 自動的な利益確定:値上がりした銘柄の一部を売却し、相対的に割安になった銘柄を購入することで、自動的に利益確定と再投資が行われます。

ただし、頻繁な銘柄入れ替えは取引コストの増加につながる可能性もあるため、投資家はこの点にも注意を払う必要があります。

8. 信託報酬の水準

「iFreeETF FANG+」の信託報酬は、信託財産の純資産総額に対して年率0.605%(税抜0.55%)です。この信託報酬は、ETFの運用や管理にかかる費用として、投資家が間接的に負担するものです。

この水準は、国内の他のETFと比較して以下のような特徴があります:

  1. 海外株式ETFとしては標準的な水準:米国株式に投資するETFとしては、一般的な水準と言えます。
  2. アクティブ運用ファンドよりも低コスト:個別銘柄を選別するアクティブ運用の投資信託と比べると、かなり低いコストとなっています。

信託報酬は投資パフォーマンスに直接影響するため、投資家にとって重要な検討ポイントの一つです。低コストであることは長期投資において有利に働く可能性がありますが、同時にETFの運用の質や追随精度なども考慮する必要があります。

【専門用語解説:信託報酬】 信託報酬とは、投資信託やETFの運用会社が受け取る報酬のことで、ファンドの純資産総額に対して一定の割合で日々差し引かれます。この報酬には、運用管理費用、販売会社への報酬、受託会社への報酬などが含まれています。

9. 為替リスクへの注意

「iFreeETF FANG+」は米国株式に投資するため、為替変動リスクが存在します。このETFは円ベースで運用されるため、円高ドル安の場合はETFの価値が目減りし、逆に円安ドル高の場合は価値が増加する可能性があります。

為替リスクについて理解しておくべき重要なポイントは以下の通りです:

  1. 短期的な変動:為替レートは日々変動するため、短期的には大きな影響を受ける可能性があります。
  2. 長期的な影響:長期投資の場合、為替変動の影響は平均化される傾向がありますが、完全には相殺されません。
  3. 円ベースのリターン:日本の投資家にとっては、最終的に円ベースでのリターンが重要となります。

為替リスクへの対策としては、以下のような方法が考えられます:

  • 長期投資:短期的な為替変動の影響を抑えるため、長期的な視点で投資を行う。
  • 分散投資:他の資産クラスや通貨と組み合わせることで、リスクを分散させる。
  • 定期的な投資:ドルコスト平均法を活用し、為替レートの平均化を図る。

投資家は自身のリスク許容度や投資目的に応じて、為

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としている。 港区を中心にグルメ情報にも精通しており、独自の切り口でレポートを行う。
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