くにうみAI証券が「英国訴訟ファンド」を提供開始、メリットとデメリットは?
最低投資額5万ドルまたは500万円から参加可能、安定的な収益確保を目指す新商品の提供がスタート
- 日本では珍しい訴訟ファイナンス商品の取扱開始
- 英国の法律事務所向け訴訟費用貸付による収益獲得を目指す
- 金融市場との相関が低く、分散投資として期待
- 勝訴・和解時には成功報酬も享受可能な収益構造
英国訴訟ファンドとは
英国訴訟ファンド(ドル・円クラス)は、くにうみAI証券株式会社が2024年11月より取扱を開始した革新的な投資商品とされています。このファンドは、主に英国の法律事務所に対して訴訟費用を貸し付けることで収益を得る仕組みとなっているとしています。
特徴的なのは、通常の貸付による元本返済と金利収入に加えて、訴訟が勝訴もしくは和解となった場合には成功報酬の一部も投資家が受け取れる点とされています。また、小規模で短期の案件から大型集団訴訟まで、様々な案件に分散投資することで、リスクの軽減と安定的な収益の確保を目指すとしています。
さらに、株式や債券などの伝統的な金融商品との相関が低いことから、ポートフォリオの分散投資の観点からも注目される商品となっているとされています。特に日本では訴訟ファイナンス商品自体が非常に珍しく、新たな投資選択肢として期待されているとしています。
英国訴訟ファンドの概要
- サービス名 | 英国訴訟ファンド(ドル・円クラス)
- 提供会社 | くにうみAI証券株式会社
- 商品形態 | プライベート・デット商品(私募)
- ファンド形式 | オープン・エンド型
- 投資対象 | 英国を中心とした法律事務所への訴訟費用貸付
- 取扱通貨 | 米ドル・日本円
- 最低投資金額 | 5万ドルまたは500万円
- 収益源 | 元本返済、金利収入、成功報酬(勝訴・和解時)
- 投資対象案件 | 小規模短期案件および大型集団訴訟
英国訴訟ファンドのメリット
- 分散投資のメリット:金融市場との相関が低く、株式や債券とは異なる値動きを示すため、ポートフォリオ全体のリスク分散に効果的であるとされています。
- 収益構造のメリット:元本返済と金利収入に加えて、訴訟の勝訴や和解時には成功報酬も期待できる、魅力的な収益構造を持つとされています。
- リスク管理のメリット:複数の案件、法律事務所、訴訟時期に分散投資することで、個別案件のリスクを軽減し、安定的な収益確保を目指すことができるとされています。
英国訴訟ファンドのデメリット
- 投資金額に関するデメリット:最低投資金額が5万ドルまたは500万円と高額に設定されており、一般的な個人投資家にとってはハードルが高い弱点があるとされています。
- 流動性に関するデメリット:私募商品であり、換金性が制限される可能性があることがデメリットとして挙げられています。
- リスクに関するデメリット:訴訟の結果により収益が変動するリスクがあり、予定された収益が得られない欠点が存在するとされています。
英国訴訟ファンドの利用方法
英国訴訟ファンド(ドル・円クラス)への投資は、くにうみAI証券株式会社を通じて行うことができるとされています。投資を検討する際は、まず同社に口座を開設し、私募商品の取引資格を取得する必要があるとされています。
投資は米ドルまたは日本円から選択可能で、最低投資金額は5万ドルまたは500万円からとなっているとされています。オープン・エンド型のファンドであるため、一定の条件下で換金も可能とされていますが、訴訟案件の特性上、換金には一定の制限や時間が必要となる可能性があるとされています。
新たな選択肢を提供する投資商品
英国訴訟ファンドのは、日本の投資市場に新たな選択肢を提供する画期的な商品だと考えられます。特に、伝統的な金融商品との相関が低い点は、近年の不安定な市場環境下でポートフォリオの分散効果を求める投資家にとって魅力的な特徴となっています。
ただし、最低投資金額が高額に設定されていることや、訴訟の結果に収益が左右される特性など、リスク要因も存在します。投資家は、これらのリスクと商品特性を十分に理解したうえで、自身の投資目的や資産状況に応じて投資判断を行うことが重要だと考えられます。また、訴訟ファイナンス市場の今後の発展や規制環境の変化にも注目していく必要があるでしょう。