楽天証券「楽天MT4CFD」と「楽天CFD」の違いを解説

楽天証券「楽天MT4CFD」と「楽天CFD」の違いを解説
ライター:関野 良和

楽天証券の2つのCFDサービス「楽天MT4CFD」と「楽天CFD」の違い

楽天証券が提供するCFD取引サービスには「楽天MT4CFD」と「楽天CFD」の2種類があります。名前は似ていますが、実は全く別のサービスであり、それぞれ特徴や対象となる投資家層が異なります。本記事では、これら2つのサービスの違いを明確に解説していきます。

主な特徴の違い

「楽天MT4CFD」の3つの特徴

  1. 世界的人気のトレーディングツール「MT4(MetaTrader4)」でCFD取引ができる
  2. 「MT4(MetaTrader4)」に搭載されている自動売買プログラム、「エキスパートアドバイザー(EA)」を利用したシステムトレードが可能
  3. 取扱銘柄数40銘柄!国内外の主要指数先物、金や原油などの商品先物に、取引手数料0円で取引できる

「楽天CFD」の3つの特徴

  1. 「iSPEED®」や「MARKETSPEED II®」で、国内株式などと同様の操作で取引可能
  2. 証拠金を自動的に振替える「CFDマスター口座」で証拠金管理も簡単に
  3. 取扱銘柄数100銘柄!取引手数料0円で幅広い銘柄を取引できる

基本的な違いと概要

サービスの位置づけと開始時期

「楽天MT4CFD」と「楽天CFD」は、どちらも楽天証券が提供するCFD取引サービスですが、別の商品として開発・提供されています。

  • 楽天MT4CFD:2021年1月にサービス開始した先行サービス
  • 楽天CFD:2023年1月にサービス開始した新しいサービス

どちらも楽天証券内のサービスですが、口座開設手続きから取引ルール、対応ツールまで多くの点で異なっています。同じCFD取引でも、別々のサービスとして理解する必要があります。

口座開設方法の違い

両サービスは口座開設方法が異なるため、利用開始までの手順も違います。

楽天CFD

  • 先に楽天証券総合口座の開設が必要
  • 総合口座開設後、会員ページ内で楽天CFDを申し込む

楽天MT4CFD

  • 先に楽天FX口座の開設が必要
  • 総合口座を持っていても、楽天FX口座がなければそちらを先に開設する必要がある
  • 総合口座を開かずに楽天FX口座だけを開設することも可能

取引プラットフォームと機能の違い

使用するプラットフォーム

両サービスの最も大きな違いは、取引に使用するプラットフォーム(取引ツール)です。

楽天CFD

  • 「iSPEED®」「MARKETSPEED II®」といった楽天証券の標準的な取引ツールを使用
  • 国内株式と同じ操作感で直感的に取引できる
  • スマートフォンでの取引に最適化されている

楽天MT4CFD

  • 世界中のトレーダーに支持されている「MT4(MetaTrader4)」という専門的な取引プラットフォームを使用
  • 高度なチャート分析機能を備えている
  • 50種類を超える豊富なインジケーター(テクニカル指標)で詳細な相場分析が可能
  • 自動売買(システムトレード)機能を利用できる

特徴的な機能

楽天CFD

  • 「CFDマスター口座」という機能があり、証拠金を自動的に振り替える仕組みで資金管理が容易
  • 直感的でスピーディな取引が可能

楽天MT4CFD

  • 自動売買プログラム「エキスパートアドバイザー(EA)」によるシステムトレードが可能
  • MT4は拡張性や機能が豊富で、上級者向けの高度な取引が可能
  • テクニカル分析を本格的に行いたい投資家には必須級のツール

取扱銘柄の違い

「楽天MT4CFD」と「楽天CFD」の取り扱い銘柄数の違い

取引ツール カテゴリ 期間 指数/証券CFD 商品CFD バラエティCFD 株式CFD 合計
楽天 MT4CFD MT4(MetaTrader4) 2025年3月30日まで 12銘柄 5銘柄 17銘柄
楽天 MT4CFD MT4(MetaTrader4) 2025年3月31日以降 22銘柄 18銘柄 40銘柄
楽天 CFD iSPEED® MARKET SPEED II® 2025年3月30日まで 30銘柄 18銘柄 1銘柄 29銘柄 88銘柄
楽天 CFD iSPEED® MARKET SPEED II® 2025年3月31日以降 30銘柄 18銘柄 1銘柄 51銘柄 100銘柄

楽天CFDの銘柄特徴

  • より幅広い銘柄を取り扱い
  • 2024年8月26日からは米国株式29銘柄(アップル、エヌビディアなど)とETF7銘柄も追加
  • 業界唯一、米国株式を現物・信用・CFDの3種類から選択して取引できる

楽天MT4CFDの銘柄特徴

  • 主に指数CFDと商品CFDに特化
  • 日経225やNYダウなどの株価指数CFD、金や原油などの商品CFD
  • 米国株式CFDの取り扱いはない

レバレッジと必要資金

レバレッジ設定

楽天CFD

  • 指数CFD:最大10倍
  • 商品CFD:最大20倍
  • バラエティCFD:最大5倍
  • 株式CFD:最大5倍

楽天MT4CFD

  • 株価指数CFD:最大10倍
  • 商品CFD:最大20倍

必要資金(証拠金)

両サービスとも少額から取引が可能ですが、具体的な最低証拠金額は銘柄によって異なります。

  • 楽天CFD:必要証拠金100円台の銘柄も複数あり
  • 楽天MT4CFD:JP225mini(日本225ミニ)なら3,800円から取引可能

どちらを選ぶべきか?

楽天MT4CFDに向いている人

  • テクニカル分析を重視したい投資家
  • MT4を使いたい/MT4の使い方を学びたい人
  • 自動売買(システムトレード)に興味がある人
  • より専門的な取引ツールを使いこなしたい人

楽天CFDに向いている人

  • 初めてCFD取引をする人
  • 国内株式と同じような操作感で取引したい人
  • スマートフォンでの取引を重視する人
  • 米国株式のCFD取引に興味がある人

まとめ:「楽天MT4CFD」と「楽天CFD」の違い

楽天MT4CFD 楽天CFD
開始時期 2021年1月 2023年1月
口座開設に必要なもの 楽天FX口座 楽天証券総合口座
取引プラットフォーム MT4(MetaTrader4) iSPEED®、MARKETSPEED II®
取扱銘柄数 40銘柄(拡充後) 100銘柄(拡充後)
特徴的な銘柄 主に指数CFDと商品CFD 指数CFD、商品CFD、米国株式CFD、ETF CFD
特徴的な機能 自動売買機能、高度なテクニカル分析 CFDマスター口座、直感的操作
向いている人 テクニカル分析重視、MT4活用したい人 初心者、スマホ取引重視、米国株CFD希望者

楽天証券のCFDサービスは、どちらも取引手数料0円という点では共通していますが、取引環境や対象銘柄が大きく異なります。自分の投資スタイルや目的に合わせて、適したサービスを選ぶことが重要です。

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としており、グローバルマクロの視点から幅広いアセットクラスをカバーしているが、特に日本株投資に注力をしており、独自の切り口でレポートを行う。 趣味のグルメ旅行と情報収集を兼ねた企業訪問により全国を移動しながらグルメ情報にも精通している。
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