フィナンシャルドゥのリバースモーゲージ保証残高が200億円を突破

フィナンシャルドゥのリバースモーゲージ保証残高が200億円を突破
ライター:関野 良和

高齢化進展と提携金融機関の拡大でリバースモーゲージの利用が急増

株式会社And Doホールディングスの子会社である株式会社フィナンシャルドゥは、2024年6月末時点でリバースモーゲージ保証残高が200億円を突破したと発表しました。この結果、フィナンシャルドゥの保証残高は208億41百万円に達し、2023年10月末からの8ヶ月間で50億円増加しました。

急増の要因としては、高齢化による老後資金の需要増加や、新たに4つの金融機関との提携が挙げられるとのこと。フィナンシャルドゥは今後もリバースモーゲージの啓蒙活動を進め、さらに多くの金融機関との提携を図ることで、シニア層向けの金融サービスを拡充し、日本経済の活性化に貢献することを目指すとしています。

このニュースのポイント

  1. フィナンシャルドゥのリバースモーゲージ保証残高が200億円を突破
  2. 2023年10月末から8ヶ月で保証残高が50億円増加
  3. 高齢化による老後資金需要と新たな提携金融機関の増加が背景
  4. リバースモーゲージの利用拡大により、シニア層の生活資金の確保が可能

フィナンシャルドゥのリバースモーゲージ保証残高が200億円を突破

リバースモーゲージ保証残高急増の背景

リバースモーゲージは、自宅を担保にして老後の生活資金を確保する方法として注目されています。特に、高齢化が進む日本において、年金だけでは生活費を賄えないという現実が、多くのシニア層にとって大きな課題となっています。2023年の家計調査報告によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、毎月の生活費が約38,000円不足するという試算も出ており、この不足分を補うためにリバースモーゲージの需要が高まっています。

フィナンシャルドゥのリバースモーゲージ保証

フィナンシャルドゥは、リバースモーゲージ保証業務を2017年10月から開始し、急速にその残高を拡大させてきました。特に2023年10月末から8ヶ月間で保証残高が50億円も増加したことは、リバースモーゲージの利用が急増していることを示しています。また、フィナンシャルドゥは、多様な金融機関との提携を進め、リバースモーゲージを広く提供することで、多くのシニア層が自宅を担保に資金を確保できる環境を整えてきました。

リバースモーゲージがもたらす3つのメリット:

  1. シニア層の生活資金の確保: リバースモーゲージを利用することで、老後の生活費不足を補うことが可能になります。
  2. 多様なニーズに対応: 住宅ローンの借り換えや事業承継など、様々な資金ニーズに対応できるため、幅広い利用者にとって有効な手段となります。
  3. 日本経済の活性化: 不動産を活用したサービスの提供により、シニア層の消費活動が促進され、経済全体の活性化に寄与します。

リバースモーゲージがもたらす3つのデメリット:

  1. 家を失うリスク: リバースモーゲージは担保である自宅を失う可能性があるため、十分な理解と計画が必要です。
  2. 利息の負担: 借り入れに対する利息が加算されるため、将来的に返済額が増える可能性があります。
  3. 次世代への資産継承の難しさ: 自宅を現金化することで、子どもなど次世代への資産継承が難しくなる場合があります。

老後の生活資金を確保する有効な手段

リバースモーゲージは、老後の生活資金を確保する有効な手段として今後も需要が高まると考えられます。しかし、利用者が自身の状況を十分に理解し、リスクを正確に把握することが重要です。特に、自宅を失うリスクや返済額の増加、資産継承に関する懸念があるため、利用に際しては慎重な計画と専門家の助言が必要です。フィナンシャルドゥが積極的に啓蒙活動を進めている点は評価できますが、さらなる教育とサポートが求められるでしょう。

年金だけでは日々の生活費が足りない中で、リバースモーゲージを利用するかどうかは、家を売らずに他の手段で資金を工面する手段となり、リバースモーゲージの選択肢があることは大きな安心材料となるはずです。

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としている。 港区を中心にグルメ情報にも精通しており、独自の切り口でレポートを行う。
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