メットライフ生命が”危ない”、”やばい”と言われているのはなぜ?


メットライフ生命が”危ない”、”やばい”と口コミや評判で言われている原因について掘り下げて解説します
メットライフ生命についてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。「メットライフ生命は危ない」「やばい」といった噂が本当なのか、あるいは単なる誤解なのか、様々な角度から検証していきます。北米最大の生命保険会社の日本法人として知られるメットライフ生命ですが、インターネット上では賛否両論の声が見られます。本記事では、財務状況や顧客満足度、商品特性など多角的な視点から、その実態に迫ります。
メットライフ生命とは?基本情報と歴史
メットライフ生命は、150年前に創業したアメリカの保険グループ「メットライフ(MetLife Inc.)」の日本法人です。北米最大の生命保険会社としての地位を確立しており、日本には約50年前から進出しています。
現在の会社の沿革を見ると、以下のような歴史があります。
- アメリカニューヨークMetLife Inc.の日本支店として開業
- 2010年にアリコを統合してメットライフアリコ生命となる
- 2014年にメットライフ生命に社名変更
日本国内では約950万件(2022年6月末時点)の個人契約を保有しており、第一生命などの国内大手生保に次ぐ第8位の契約保有数となっているようです。メットライフ生命の特徴としては、「健康にこだわる保険会社」という印象が強く、日本のラジオ体操の原点となった活動もメットライフがアメリカのラジオで流した運動だったと言われています。
「メットライフ生命は危ない」という噂の背景
インターネット上で「メットライフ生命 危ない」と検索すると、様々な不安や懸念の声が見られます。これらの噂はどこから来ているのでしょうか。
1. 社名変更による不信感
メットライフ生命は過去に複数回の社名変更を行っています。アリコジャパンからメットライフアリコ、そしてメットライフ生命へと、比較的短期間で名称が変わったことで、経営の安定性に疑問を持つ声があるようです。
「10年間のうちの3回もの名前の変更が、『メットライフ生命は危ないのではないか』といった誤解が生じる原因となった可能性が高い」と分析されています。
2. 外資系保険会社への不安
メットライフ生命は外資系の保険会社であるため、「日本から撤退するのではないか」という懸念を持つ方もいるようです。保険は長期にわたって付き合う商品であるため、会社の継続性は重要な判断材料となります。
3. 商品に対する理解の難しさ
メットライフ生命の取り扱う保険商品、特に「ドルスマート」などの外貨建て保険や「ライフインベスト」などの変額保険は、仕組みが複雑で理解しづらいという声があります。
「保険商品が複雑」「営業マンが保険のメリットばかり解説していた」などの不満が、メットライフ生命の悪い評判・口コミとして挙げられています。
4. ライフネット生命との混同
興味深いことに、名前が似ていることから「ライフネット生命」と「メットライフ生命」を混同している例も見られます。この二つは全く別の会社で、成り立ちも歴史も規模も異なりますが、名前の類似性から誤解が生じているケースもあるようです。
メットライフ生命は本当に「やばい」のか?財務健全性を検証
保険会社が「やばい」と言われる最大の理由は、財務基盤が弱く、保険金の支払いに問題が生じる可能性がある場合です。では、メットライフ生命の財務健全性はどうなのでしょうか。
ソルベンシー・マージン比率は十分な水準
保険会社の支払い能力を示す指標として「ソルベンシー・マージン(支払余力)比率」があります。この数値が200%を下回ると金融庁からの行政指導が入るとされています。
メットライフ生命のソルベンシー・マージン比率は、2022年9月末時点で456.9%、さらに2023年6月末時点では692.6%と大幅に上昇しています。これは注意レベルの200%を大きく上回っており、コロナウイルスや大地震などの想定外のリスクが発生しても十分に耐えられる状況にあると言えるでしょう。
格付け機関からの評価も高い
S&Pグローバル・レイティング・ジャパン株式会社という格付け機関の保険財力格付けでは、メットライフ生命は「AA-」(2022年10月31日時点)の評価を受けています。
格付けの中で「AAA」が最上級で次に「AA」となりますが、「保険会社が保険契約債務を履行する能力は非常に高い。最上位の格付けAAAとの差は小さい」と定義されています。この結果からも、メットライフ生命の財務力は高く評価されていると言えるでしょう。
日本市場撤退の可能性は低い
メットライフのグローバルな経営戦略を見ると、メットライフホールディングス全体の収益の約28%はアジア地域からもたらされています。さらに、2022年9月末時点の決算レポートでは、「日本はアジアの成長の多くに貢献している」ことが言及されています。
これらの点から、メットライフ生命が日本から撤退する可能性は極めて低いと考えられます。日本市場はメットライフにとって重要な収益源となっているためです。
メットライフ生命の評判と口コミ:良い面と悪い面
メットライフ生命に対する評判や口コミには、良いものと悪いものが混在しています。ここでは両方の視点から検証します。
良い評判・口コミ
- 保険のプロからの高評価: メットライフ生命は「保険のプロから顧客思いの保険会社として3年連続1位を獲得している」と報告されています。
- 健康重視の姿勢: 健康な人には保険料を半額以上割引き、契約者には24時間無料の健康相談サポートを付けるなど、契約者の健康を重視する姿勢が評価されています。
- 担当者の対応とコンサルティング力: 「担当者の対応が丁寧」「担当者のコンサルティング力が高い」といった評価が多いようです。
- 迅速な給付金対応: 「ガンになり入院・手術した際は、アプリもウェブサービスも利用でき、給付もスピーディだった」という声もあります。
悪い評判・口コミ
- 商品の複雑さ: 「保険商品が複雑」という声が多く、特に外貨建て保険や変額保険などの商品は仕組みが理解しにくいという不満があるようです。
- セールスの偏り: 「営業マンが保険のメリットばかり解説していた」という不満もあり、デメリットや手数料について十分な説明がないケースもあるようです。
- サポート体制の問題: 「コールセンターがつながらない」などの不満や、「支払い免除になるとウェブサービスが使えなくなった」という体験談も見られます。
- 診断書や保険金請求の煩雑さ: 「担当者の説明が甘くて三度も送る羽目に」「手間だけかかって結局保険が下りなかった」といった不満の声もあります。
こうした評判や口コミは個人の体験に基づくものであり、すべての契約者に当てはまるわけではありません。しかし、メットライフ生命の商品やサービスを検討する際の参考になるでしょう。
メットライフ生命の主な商品とその特徴
メットライフ生命は多様な保険商品を提供していますが、特に話題になっている主要商品について見ていきましょう。
1. ドルスマート(USドル建て終身保険)
ドルスマートは、2016年10月1日までは「USドル建てIS終身保険」という名称で販売されていた外貨建て保険です。この商品の特徴として、「積立利率3%最低保証」がパンフレットで強調されています。
しかし、この商品については「ドルスマートは口コミで評判が悪い」という疑問も提起されています。その理由として、以下のような点が指摘されています。
- 積立利率が3%でも、10年後に払込保険料に対して元本割れが生じる場合がある
- 3つの手数料(契約にかかる諸費用、外国通貨のお取扱いにかかる費用、解約・減額の際の費用)が引かれる
- 為替手数料が大きい場合がある
- 加入後10年以内の解約には解約控除(ペナルティ)がある
2. ライフインベスト(変額保険)
ライフインベストは変額保険で、保障と投資信託の2つの面を持つ商品です。この商品についても賛否両論の評判があります。
メリットとしては運用による資産形成の可能性がありますが、デメリットには以下のような点が挙げられています。
- 運用コストが高くなる傾向がある
- 満期後、年金で受け取る場合には、毎年年金手数料がかかる
- 契約後10年間は解約控除がかかる
- 契約者貸し付けがないため、保障を継続しながら借入できない
「ライフインベストに勧められるがまま入って、後悔する人は多い」という指摘もあり、その理由として「最初からNISAにすればよかった」「変額保険なら変額個人年金に入ればよかった」といった声が挙げられています。
3. 健康割引のある医療保険
メットライフ生命の特徴的な商品として、健康状態により保険料が最大54%割引になる医療保険があります。「健康リスクの低い人ほど保険料が割引になる」という考え方に基づいており、非喫煙者や健康に自信のある人に特におすすめされています。
メットライフ生命のメリットとデメリット
これまでの情報を総合すると、メットライフ生命には以下のようなメリットとデメリットがあると考えられます。
メリット
- 財務基盤の安定性: ソルベンシー・マージン比率が高く、格付け機関からの評価も良好で、財務的な安定性は高いと言えます。
- 健康重視の商品設計: 健康な人には保険料の大幅割引を提供するなど、健康を重視した商品設計が特徴です。
- 外資系ならではの商品性: 外資系企業ならではのリスク管理手法や商品設計により、比較的リーズナブルな保険料で手厚い保障を提供する商品があります。
- 多彩な商品ラインナップ: 6種14商品の多彩な保険商品があり、さまざまなニーズに対応可能です。
デメリット
- 商品の複雑さ: 特に外貨建て保険や変額保険などは仕組みが複雑で理解しづらいという意見があります。
- 手数料や費用の透明性: 商品によっては手数料や費用の説明が不十分と感じるケースがあるようです。
- アフターフォローの課題: 「ネットで気軽に申込できる反面アフターフォローが手薄」という指摘もあります。
- 長期契約の制約: 多くの商品で10年以内の解約に解約控除がかかるなど、長期的な契約を前提とした設計となっています。
メットライフ生命に関する誤解と真実
メットライフ生命について、いくつかの誤解が生じている可能性があります。ここでは代表的な誤解とその真実を整理します。
誤解1:メットライフ生命は経営が不安定
真実:財務指標(ソルベンシー・マージン比率692.6%)や格付け(AA-)を見る限り、経営は非常に安定していると言えます。日本からの撤退リスクも低いと考えられます。
誤解2:外貨建て保険は必ず3%の利率がつく
真実:例えばドルスマートの「積立利率3%最低保証」は、手数料や為替コストを差し引くと、実際の運用結果は元本割れする可能性もあります。商品の仕組みを正確に理解することが重要です。
誤解3:メットライフ生命とライフネット生命は同じ会社
真実:名前は似ていますが、全く別の保険会社です。メットライフ生命は外資系大手の日本法人、ライフネット生命は日本の新興ネット保険会社です。
誤解4:保険金・給付金が支払われない
真実:一部に不満の声はありますが、財務健全性は高く、保険金支払いの基本的な能力に問題はないと考えられます。ただし、契約条件や請求手続きについてはしっかり理解しておくことが重要です。
メットライフ生命がおすすめな人
これまでの検証を踏まえると、以下のような方にはメットライフ生命の商品が「おすすめ」と言えるでしょう。
- 健康に自信のある人: 非喫煙者で健康に自信のある人は、保険料の大幅割引を受けられる可能性があります。
- 長期的な資産形成を考えている人: 外貨建て保険や変額保険などの商品は、長期運用を前提とした場合に利点が生かされる可能性があります。
- 海外資産への分散投資を検討している人: ドル建て商品などは、資産の通貨分散という観点からメリットを感じる方もいるでしょう。
- 健康サポートサービスを重視する人: 24時間健康相談サービスなど、健康管理をサポートするサービスを評価する方にとっては魅力的かもしれません。
まとめ:メットライフ生命は本当に「やばい」のか?
様々な角度からメットライフ生命について検証してきました。「メットライフ生命は危ない」「やばい」といった噂は、主に以下の要因から生じていると考えられます。
- 社名変更の履歴による不信感
- 外資系保険会社への漠然とした不安
- 商品(特に外貨建て保険や変額保険)の複雑さ
- 個別の不満体験の共有
- ライフネット生命との混同
しかし、財務健全性の指標や第三者機関の評価を見る限り、メットライフ生命の経営基盤は安定していると言えるでしょう。ソルベンシー・マージン比率は692.6%と高水準で、S&Pの格付けも「AA」と優良です。
商品に対する評価には賛否両論ありますが、これは保険商品の性質や個人のニーズとの相性によるところが大きいと考えられます。特に外貨建て保険や変額保険は仕組みが複雑なため、十分な理解と長期的な視点が必要です。
メットライフ生命の商品を検討する際には、以下の点に注意するとよいでしょう。
- 商品の仕組みと手数料体系を十分に理解する
- 長期的な契約となることを前提に検討する
- 自分のニーズに合った商品かどうかを見極める
- 必要に応じて中立的な立場のファイナンシャルプランナーなどに相談する
結論として、メットライフ生命は「やばくない」保険会社と言えるでしょう。財務基盤は安定しており、多様な商品ラインナップと健康重視の姿勢には「利点」があります。ただし、どの保険会社でも言えることですが、契約前にはしっかりと商品内容を理解し、自分のニーズに合った選択をすることが重要です。
保険はあくまでも「備え」であり、ご自身の人生設計や資産形成の一部として位置づけることで、その価値を最大限に引き出すことができるでしょう。メットライフ生命の評判や噂に惑わされず、客観的な情報と自分のニーズを照らし合わせた上で、賢明な判断をされることをお勧めします。
参考資料
この記事は、インターネット上の様々な情報源を基に作成しています。個々の体験談や評価は個人の状況によって異なる場合があります。保険加入の際には、最新の情報を確認し、専門家のアドバイスを参考にすることをお勧めします。
