「ほけんの窓口」が”やばい”といわれているのはなぜ?

「ほけんの窓口」が”やばい”といわれているのはなぜ?
ライター:関野 良和

”ほけんの窓口はヤバイのでやめたほうがいい”と口コミや評判で言われている原因について掘り下げて解説します

本当に”やばい”のか、ほけんの窓口のデメリットとメリットから真相に迫る

「ほけんの窓口」についてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。保険相談窓口として知名度の高い「ほけんの窓口」ですが、インターネット上では「やばい」「騙された」といった否定的な評判と、「満足した」「助かった」という肯定的な評判が混在しています。この記事では、実際の利用者の声や専門家の意見を参考に、ほけんの窓口の実態について多角的に分析していきます。

ほけんの窓口の基本情報と特徴

まずは、ほけんの窓口の基本情報を確認しておきましょう。

ほけんの窓口は、ほけんの窓口グループ株式会社が運営する保険代理店です。1995年に会社が設立され、2000年に1号店がオープンしました。その後、2006年に「ほけんの窓口」というブランド名となり、2024年現在では全国に700店舗以上を展開する国内最大規模の保険ショップに成長しています。

会社名 ほけんの窓口グループ株式会社
設立 1995年4月
従業員数 3,613人(2024年6月末現在)
店舗数 701店舗(2024年12月19日現在)
取扱保険会社数 最大48社
年間相談件数 97万件

ほけんの窓口の最大の特徴は、特定の保険会社に縛られず、複数の保険会社の商品を比較検討できる点です。顧客は無料で保険相談を受けられ、自分のニーズに合った保険商品を選ぶことができます。

「やばい」と言われる理由とその真相

インターネット上で「ほけんの窓口 やばい」と検索すると、否定的な口コミが見つかります。なぜ一部の人々からそのような評価を受けているのでしょうか?

1. スタッフの対応に関する不満

「上から目線」「態度が悪い」といった接客態度に関する不満が見られます。ある利用者からは「担当者の方から、今の保険は全く意味がないと言われ、新しい保険への加入を強く勧められました。必要のない保険まで勧められた気がして不信感が募りました」という声が寄せられているようです。

2. 不要な保険の提案

「希望と異なる商品を押される」という不満も散見されます。「自分たちが勧めたい保険しか紹介されていないような気がしてならなかった」「候補以外の保険を提案され、長く説明を聞かされた」といった声があるようです。

3. 店舗やスタッフによる格差

ほけんの窓口は直営店とフランチャイズ店が混在しており、取扱保険会社数や対応の質に差があると指摘されています。「店舗ごとに取扱っている保険商品が異なる」「店舗では取扱っていない保険商品を提案するということがなかった」といった声も寄せられているようです。

4. 過去の企業としての問題

2014年には、ほけんの窓口グループとその子会社が約2億8千万円の所得隠しを東京国税局に指摘されたという記事も見つかります。こうした過去の問題が「やばい」というイメージにつながっている可能性もあるでしょう。

誤解から生じている可能性

一方で、「やばい」という評判の中には誤解や限定的な体験から生じているものもあると考えられます。

1. 担当者による個人差

ほけんの窓口に限らず、対人サービスでは担当者によって提案力や対応に差が生じることは避けられません。「担当者によって提案力に差がある点もデメリットとして挙げられます。対人のサービスである以上、担当者によって知識量に差が生じることは理解しておくべきです」と指摘されています。

2. 事前の知識や期待値のずれ

保険に関する基本的な知識を持たずに相談に行くと、提案内容を正しく判断できないことがあります。「自分自身の頭で考えないと『カモられた』『騙された』と感じる恐れがあります」という指摘もあるように、自分のニーズを明確にせずに相談すると、後から不満が生じる可能性があるようです。

3. 無料相談のからくりへの理解不足

ほけんの窓口のビジネスモデルを理解していないと、「なぜ無料で相談できるのか」という疑問が生じることがあります。実際には「保険契約の締結の媒介後、保険会社が保険契約を検収し、保険会社が保険(サービス)の支配を獲得した時点で、履行義務が充足されるものであり、当該履行義務充足時点で保険契約者が支払った保険料に対し、一定の料率を乗じること等により算定された金額により収益を認識しております」という公式の説明があり、保険会社からの代理店手数料が収入源となっているようです。

ほけんの窓口の良い評判と口コミ

否定的な評判がある一方で、多くの利用者が満足しているという声も多く寄せられています。

1. 多くの保険商品を比較できる点

「数多くある保険のなか、素人の自分達だけでは決めるのは難しかったため、プロのかたに相談でき自分たちの納得のいく保険を提供していただきました」という30代女性の声が紹介されています。40社以上の保険会社から300商品以上を比較できる点は、大きな利点と言えるでしょう。

2. 店舗へのアクセスのしやすさ

「家の近くにあり、利用しやすかった」「有名な店で安心できると思いました。また、店舗が多いので、家の近くにも駐車場のあるショッピングモール内に店舗があり、便利でした」という声も見られます。全国に700店舗以上展開しており、ショッピングモールや駅近くにも多くの店舗があることが評価されているようです。

3. 無理な勧誘がない点

「念の為口コミを調べたが、それほどひどい評価が無かったです。何度でも無料で相談できるという情報があったし、無理な勧誘も無いとあったので、試しに相談してみようと思った」という40代男性の声も報告されています。「ほけんの窓口グループの勧誘方針」により、無理な勧誘を実施しないことなど、ユーザーファーストで動いてくれるのが評価されているようです。

4. 高い満足度

2024年9月に実施されたアンケートでは、76名中71名、つまり93.4%の人たちが「無料保険相談サービスを利用して良かった」と回答しているようです。多くの利用者が満足しているという事実は注目に値します。

ほけんの窓口の無料相談のからくり

「なぜ無料で相談できるのか」という疑問を持つ人も多いでしょう。ほけんの窓口の収益モデルについて理解しておくことは重要です。

保険会社からの代理店手数料

ほけんの窓口を含む保険代理店の主な収入源は、保険会社から支払われる手数料です。顧客が保険に加入すると、保険会社からほけんの窓口に所定の手数料が支払われる仕組みとなっています。このため、利用者ではなく保険会社から収入を得ているため、相談は無料でも事業が成り立つのです。

継続的な手数料収入

「多くの生命保険では、契約を継続するたびに毎年保険料の一部が手数料として代理店(ほけんの窓口)に還元されます。一方、早期解約が発生すると受け取った手数料を返還する必要があるのです」という説明があるように、契約の継続によって長期的な収入を得るビジネスモデルとなっているようです。

このビジネスモデルについて理解しておくことで、「なぜ無料なのに丁寧に対応してくれるのか」という疑問が解消されるでしょう。

直営店とフランチャイズ店の違い

ほけんの窓口の評判にバラつきがある理由として、直営店とフランチャイズ店の差異が指摘されています。

取扱保険会社数の違い

「ほけんの窓口のデメリットは、直営店と加盟店で取扱保険会社数が異なる点です。加盟店での相談だと公式サイトに記載の取扱数とは異なる可能性があるため、予約前に店舗サイトを確認する必要があります」と説明されています。特に「募集代理店が銀行や小規模の会社だと、20社ほどの取り扱いとなっているところもあります」とのことで、事前確認が重要のようです。

対応品質の差

「保険の勧誘に対する不満など、一定数満足いかなかった声も確認できています」という指摘があるように、店舗によって対応の質に差があることが示唆されています。これは直営店とフランチャイズ店の運営方針や教育体制の違いに起因している可能性があるでしょう。

ほけんの窓口を利用する際のポイント

「やめたほうがいい」と考える前に、以下のポイントを参考にしてみてはいかがでしょうか。

1. 事前に自分のニーズを整理する

「必要な保険は、一人ひとりの生活状況や将来の計画、経済状況などによって異なります」という指摘があるように、自分が何のために保険に入りたいのか、どのようなリスクに備えたいのかを事前に整理しておくことが重要です。

2. 取扱保険会社数を確認する

「相談予約前に店舗サイトで取扱保険会社数を確認してみましょう」というアドバイスがあるように、訪問予定の店舗がどのくらいの保険会社を取り扱っているかを事前に調べておくことをおすすめします。

3. 複数の保険相談窓口を比較する

「相談に不安を抱えている方は、おすすめの保険相談窓口を参考に複数社で相談してみると良いでしょう」というアドバイスもあります。一つの窓口だけでなく、複数の窓口で相談することで、より自分に合った提案を見つけられる可能性が高まります。

4. 担当者の変更を躊躇わない

「万が一対応に不満を感じたら、担当者の変更を申し出ましょう。同じ店舗間であれば、担当者の変更は可能です」と説明されているように、相性が合わないと感じたら遠慮なく変更を依頼するのも一つの方法です。

ほけんの窓口の”おすすめ”ポイント

デメリットばかりに目を向けるのではなく、ほけんの窓口の「利点」も考慮する必要があります。

1. 多数の保険会社から比較検討できる

最大48社の保険会社の商品を比較検討できることは、大きなメリットです。これにより、自分のニーズに最も合った保険を選べる可能性が高まります。

2. 無料で何度でも相談できる

「何度でも無料で相談できる」という点は、保険選びに不安を感じる人にとって心強いサポートとなります。疑問点があれば、追加相談もできる点は安心材料となるでしょう。

3. セカンドオピニオンにも対応

「他社で提案された保険のセカンドオピニオンにも対応している」という特徴があり、既に保険会社から提案を受けている場合でも、別の視点からの意見を聞くことができるようです。

4. 大手ならではの安心感

「有名な店で安心できると思いました」という声もあるように、業界最大手であることの信頼性は一定のメリットと言えるでしょう。

「やばくない」と考えられる根拠

ネット上では「やばい」という評判も見られますが、客観的に見ると必ずしもそうとは言えない根拠もあります。

1. 高い満足度調査結果

先述の通り、2024年9月のアンケートでは93.4%の利用者が満足していると回答しています。この数字は、多くの人々が実際にはサービスに満足していることを示しています。

2. 店舗数の増加

700店舗以上という店舗数は、サービスに一定の需要があることを示しています。もし本当に「やばい」サービスであれば、このような成長は難しいでしょう。

3. 専門家の存在

「ほけんの窓口には、基本的にはFP資格を保有しているうえに、相談実績が豊富な優れたスタッフが多く在籍しています」という説明があるように、専門知識を持ったスタッフが対応している点は評価できます。

総合評価:適切に利用すれば「やばくない」サービス

「ほけんの窓口」について様々な角度から検討してきましたが、総合的に見ると、適切に利用すれば有益なサービスだと言えそうです。

確かに、一部の店舗やスタッフの対応に「欠点」があることは否めませんが、事前に自分のニーズを整理し、複数の選択肢を比較検討するという姿勢で臨めば、満足のいく結果を得られる可能性は高いと考えられます。

「基本的には安心して相談できる窓口である」という前提は押さえておきましょう。問題があるのはごく一部のスタッフに限られるため、ネガティブな声について過度に気にする必要はないようです。

まとめ

「ほけんの窓口」についてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてきました。「やばい」「やめとけ」といった否定的な声がある一方で、93.4%という高い満足度や700店舗以上という規模を考えると、多くの人にとって有益なサービスであることが伺えます。

重要なのは、無料相談のビジネスモデルを理解し、自分のニーズを明確にした上で相談に臨むことです。また、直営店とフランチャイズ店の違いを認識し、取扱保険会社数を事前に確認するなど、いくつかの「おすすめ」のポイントを押さえておくことで、より満足度の高い相談体験が期待できるでしょう。

保険選びは人生の大切な選択の一つです。「ほけんの窓口」を含め、様々な相談窓口を活用しながら、自分に最適な保険を見つけていただければと思います。

最後に、どのサービスにも光と影があるということを忘れずに、「のようです」「と言われています」といった表現で紹介した内容は、あくまで一部の意見や情報であり、実際の体験は人によって異なる可能性があることをご理解ください。ご自身の判断で、賢く保険相談サービスを活用していただければ幸いです。

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執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としており、グローバルマクロの視点から幅広いアセットクラスをカバーしているが、特に日本株投資に注力をしており、独自の切り口でレポートを行う。 趣味のグルメ旅行と情報収集を兼ねた企業訪問により全国を移動しながらグルメ情報にも精通している。
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