楽天証券は”やめたほうがいい”といわれているのはなぜ?

楽天証券は”やめたほうがいい”といわれているのはなぜ?
ライター:関野 良和

”楽天証券はヤバイのでやめとけ”と口コミや評判で言われている原因について掘り下げて解説します

楽天証券は本当に”やばい”のか、デメリットとメリットから真相に迫る

楽天証券が「やめたほうがいい」と言われる理由についてネットの口コミや評判から真相を掘り下げてみました。人気のネット証券でありながら、「やめとけ」という声も聞かれる楽天証券。その評判には根拠があるのでしょうか、それとも誤解なのでしょうか。本記事では、さまざまな視点から楽天証券の実態を検証し、利用を検討している方々の判断材料を提供します。

楽天証券が「やめたほうがいい」と言われる主な理由

楽天証券に対して「やめたほうがいい」という評価が生まれる背景には、いくつかの要因があるようです。まずはそれらを詳しく見ていきましょう。

2025年3月に不正取引問題が勃発

2025年3月、楽天証券でフィッシング詐欺による不正取引が多発し、話題となりました。不正アクセスにより利用者の株式が勝手に売却され、中国株の大量購入が行われる事例が続出し、一部では損失額が200万円を超える被害も報告されています。詐欺グループは流動性の低い中国株を利用して株価操縦を行い、高値で売却して利益を得ていたとみられています。

楽天証券は3月21日に注意喚起を行い、582銘柄の中国株について買い注文を停止するなど緊急対応を実施しました。また、二要素認証やリスクベース認証の導入などセキュリティ強化を進めています。同社は顧客情報の流出はないと説明していますが、フィッシング詐欺の巧妙化により被害が拡大しているとしていますが、対応が遅れているとの指摘もネットニュースやSNSなどで多く見受けられます。

楽天グループの業績不振による経営不安

楽天証券が「やめたほうがいい」と言われる最大の理由の一つは、親会社である楽天グループの業績不振にあるようです。特に楽天モバイル事業の赤字が大きく影響していると言われています。

検索結果によると、「楽天証券が『やめたほうがいい』と言われる理由は、ここ数年、楽天グループのモバイル事業で赤字が続いたため、金融事業である楽天証券も影響を受けるのでは?と経営不安を感じる人が多かったから」とのことです。

実際、楽天グループは2024年2月14日に公表した2023年12月期の決算で約3,394億円の赤字を計上していたようです。楽天証券自体は黒字を維持していたものの、グループ全体の経営状況から将来的な不安が生じていたと考えられます。

ポイント制度の頻繁な変更と改悪

楽天証券では、ポイント制度の仕組みが複雑で、しかも頻繁に変更されることが”やばい”という評価につながっているようです。

検索結果では、「ポイント制度の変更が多い」という項目があり、「取引で楽天ポイントをためられるのは楽天証券の大きな特徴ですが、ポイント制度が変わりやすい点には注意が必要です」と指摘されています。

例えば、2022年8月までは楽天カードのクレジット決済で投信積立すると無条件に1.0%のポイントがたまっていましたが、2022年9月からは原則0.2%へ変更され、その後2023年6月からはカード種別に応じて0.5~1.0%のポイントがたまるようになっています。

また、2022年4月には楽天市場の還元率がアップするSPU(スーパーポイントアッププログラム)の条件も変更され、より厳しい条件になっています。

期間限定ポイントが使えない制約

楽天証券のデメリットとして、期間限定ポイントが証券取引に使えないという点も挙げられています。

検索結果によると、「楽天証券では期間限定ポイントが使えません」とされ、「楽天証券のポイント投資に使えるのは、楽天ポイントおよび専用ポイントである楽天証券ポイントのみ」であることがデメリットとして挙げられています。

一般的に楽天経済圏でよく貯まる期間限定ポイントが使えないことは、楽天ユーザーにとって不便に感じる要素かもしれません。

IPO(新規公開株)に当選しにくい

IPO投資を重視する投資家にとって、楽天証券は魅力が薄いと言われているようです。

検索結果では、「楽天証券はIPOに当選しにくいのもデメリットです」と記載され、「近年はIPOで重要な主幹事の実績がなく、株数の割り当てが少なくなっています」と指摘されています。

IPOでは主幹事に多くの株数が割り当てられるため、主幹事実績のある証券会社のほうがIPOに当選しやすくなります。楽天証券は近年IPO主幹事の実績がなく、株数の割り当てが少ないためIPOに当選しにくいと考えられています。

実店舗がなく対面サポートを受けられない

ネット証券の共通の特徴でもありますが、楽天証券には実店舗がないため、対面でのサポートを受けられないというデメリットがあるようです。

検索結果では、「楽天証券は対面でサポートを受けられません」と指摘され、「実店舗を設けないネット証券なので、問い合わせやサポートは電話やメール、チャットに限定されます」と説明されています。

特に投資初心者や高齢者の方にとって、直接対面で相談できないことは不便に感じる要素かもしれません。

親会社が中国からの出資を受けたことがある

楽天グループは2021年にテンセントの子会社から出資を受けており、この点を懸念する声もあるようです。

検索結果によると、「親会社が中国からの出資を受けたことがある」という項目があり、「楽天グループは2021年にテンセントの子会社から出資を受けています」と説明されています。

これについては、「楽天証券が中国からの出資を受けたわけではありませんが、中国からの出資を受けたことは日米両政府が懸念を示したことでニュースにもなりました」とのことです。

システム障害の発生

楽天証券ではシステム障害が発生することがあり、そのことで悪い評判につながっているケースもあるようです。

検索結果では、「楽天証券ではシステム障害が起きたことがあり、悪い評判が付けられています」と指摘され、ツイッターの投稿として「最悪!売ろうとしたタイミングで楽天証券障害!」「売れない、買えない最悪です」といった声が紹介されています。

ただし、記事では「こういったシステム障害は頻繫に起きるわけではありませんし、楽天証券以外の証券会社でも発生しています」とも説明されています。

カスタマーサービスの対応に関する不満

カスタマーサービスの対応に不満を感じるユーザーもいるようです。

検索結果では、「楽天証券には『カスタマーサービスが悪い』という評判もあるようです」と紹介され、「カスタマーサービスの対応の悪さや、そもそも繋がらないことを指摘する意見が多い」と説明されています。

また検索結果でも「チャットサポートの対応が悪い」という項目が挙げられており、サポート面での課題が指摘されているようです。

楽天証券のメリットと良い評判

一方で、楽天証券には多くのメリットもあり、良い評判も少なくないようです。次に楽天証券の良い点について見ていきましょう。

楽天経済圏との連携で得られる特典が豊富

楽天証券の最大のメリットの一つは、楽天経済圏との連携によるメリットの多さにあるようです。

検索結果では、「楽天グループとの連携で得られるので特典が豊富」というメリットが挙げられています。また検索結果でも「楽天経済圏でメリットを最大化できる」と説明されています。

具体的には、楽天カードでの投資信託の積立によるポイント還元や、楽天市場でのSPUによる還元率アップなど、楽天のサービスを多く利用している人にとっては相乗効果が期待できるようです。

国内株式の取引手数料が条件を満たせば無料になる

楽天証券では、一定の条件を満たすことで株式取引の手数料が無料になるサービスを提供しているようです。

検索結果によると、「楽天証券の国内株式の取引手数料が条件を満たせば無料になる」というメリットがあり、「ゼロコース」というプランで手数料無料の取引が可能とのことです。

この「ゼロコース」は、楽天証券が運営する取引のマッチングシステム「Rクロス」の利用への同意と、複数の市場から最良価格がある市場を自動的に選んで注文するシステム「SOR」の利用への同意という2つの条件を満たせば手数料が無料になるとのことです。

取扱商品の種類が幅広い

楽天証券では、さまざまな投資商品を取り扱っており、投資の選択肢が豊富であることも魅力のようです。

検索結果では、「取扱商品の種類が幅広い」というメリットが挙げられ、国内株式、外国株式、投資信託、NISA、FX、債券、金・プラチナ・銀、iDeCo、CFD、先物・オプションなど多様な商品ラインナップがあると説明されています。

「楽天証券であれば、上記のように幅広い商品を取り扱っているため、投資の幅を広げたくなった場合でも新たに別の証券会社で口座を開設しなければならなくなる可能性は低くなります」とのことです。

投資情報が充実している

楽天証券は、投資に関する情報提供が充実していることも評価されているようです。

検索結果によると、「楽天証券には、無料で公開しているオウンドメディア『トウシル』があり、マーケットの情報はもちろん、家計にまつわるテクニックなど、投資初心者から経験者まで幅広い層に向けた情報を発信しています」とのことです。

また、検索結果では「日経テレコン(楽天証券版)を無料で利用できる」というメリットも挙げられています。「本来は利用料金がかかる日本経済新聞社のデータベースサービス『日経テレコン』も無料で利用できるようになります」と説明されています。

楽天銀行との連携で入出金が便利

楽天銀行との連携により、資金の入出金が便利になるというメリットもあるようです。

検索結果では、「楽天銀行との連携で入出金に手間がかからない」というメリットが紹介されています。「楽天銀行と楽天証券に口座を持っていて、『マネーブリッジ』という連携サービスを利用すれば、銀行から証券への資金移動がスムーズに行える」というメリットがあるようです。

使いやすいスマートフォンアプリ

楽天証券のスマートフォンアプリが使いやすいという評価もあるようです。

検索結果では、「わかりやすく使いやすいスマートフォンのアプリ」というメリットが挙げられています。

初心者向けサポートが充実

投資初心者にとっては、充実したサポート体制も魅力のようです。

検索結果では、「初心者向けサポートが充実している」というメリットが挙げられています。また検索結果でも「あらゆる層に向けた無料の学習コンテンツが豊富」と説明されており、「投資初心者から経験者、若年層からシニア層など、利用者の属性や知識のレベル、また情報チャネルの多様化にも合わせて、あらゆる層が、金融や投資に関する知識やノウハウを、無料で学べるコンテンツが揃っています」とのことです。

楽天証券の最新経営状況

「やめたほうがいい」という噂の大きな要因となっていた楽天グループの業績について、最新の状況を確認してみましょう。

検索結果によると、2025年2月に公表された決算資料では、楽天グループ全体の売上収益は過去最高の2兆2,792億円(前年同期比10%増)で、28期連続で成長を続けているとのことです。

また、長年の課題であった楽天モバイルは、2024年12月に5年ぶりに営業利益が黒字化し、2025年度は通期での黒字化を目標としているようです。

楽天証券自体も堅調に成長しており、証券総合口座の数は1,193万口座(前年同期比17%増、2025年1月に1,200万口座突破)とのことです。売上や利益は増加したものの、「国内株式の手数料無料化」や「さまざまなコスト増」の影響で純利益は減少しているとのことですが、預り資産の増加や取引の活発化が続いており、今後の成長に向けた投資を継続しているようです。

これらの情報を踏まえると、以前懸念されていた楽天グループの経営不安は、最近の業績改善により一定程度緩和されつつあると考えられます。

楽天証券が向いている人・向いていない人

楽天証券がどのような投資家に向いているのか、あるいは向いていないのかについても、検索結果から情報を整理してみましょう。

楽天証券が向いている人

検索結果によると、「楽天会員なら楽天証券を利用しよう!」という見出しがあります。これは楽天経済圏のサービスを既に活用している人にとって、楽天証券も選択肢に入れる価値があるということを示唆しています。

また、投資信託の積立を重視する人にも楽天証券は向いているようです。検索結果では「投資信託の積立本数が多い」という評価があり、「投資信託の積立を楽天のクレジットカードでできて、積立た分の金額に対して楽天ポイントでのキャッシュバックがあることです」という口コミが紹介されています。

初心者投資家にとっても、充実した学習コンテンツやサポート体制があるため、向いているとも考えられます。

楽天証券が向いていない人

検索結果では、「楽天証券でデメリットを感じる人の特徴」として「ポイント還元率を重視してクレカ積立を始めたい人」「長期に渡ってポイント制度を有効活用したい人」を挙げています。

特にポイント還元率については、「年会費が必要なステータスカードの場合、楽天証券よりもSBI証券のほうがポイント還元率は高くなる傾向にあります」と説明されており、最高のポイント還元率を求める人にとっては必ずしも最適ではないかもしれません。

また、IPO投資を重視する投資家や、対面でのサポートを希望する投資家にとっても、楽天証券は向いていないかもしれません。

楽天証券のセキュリティ対策

投資を行う上で重要な証券会社のセキュリティ対策についても、検索結果から確認してみましょう。

検索結果によると、楽天証券では以下のようなセキュリティ対策を実施しているようです。

  1. メールセキュリティ対策(DKIM/SPF/DMARCの活用)
  2. ソフトウェアキーボードの導入
  3. ログイン履歴の確認機能
  4. 出金先口座の登録制限
  5. 二要素認証(SMS認証)の導入

これらの対策により、顧客の資産や個人情報を保護する取り組みを行っているようです。

楽天証券に対するユーザーの満足度

楽天証券のユーザー満足度についても、検索結果から把握できる情報を見てみましょう。

検索結果によると、楽天証券をメイン口座として利用している216人に「楽天証券は友人や家族におすすめしたいですか?」と聞いたところ、約68.5%の人が「おすすめする」と評価しているようです。これは、実際の利用者の多くが楽天証券のサービスに満足していることを示唆しています。

また、検索結果では「2024年の『ネット証券 オリコン顧客満足度ランキング』でも総合1位を獲得しており、多くの顧客に選ばれています」と紹介されています。

検索結果には具体的なユーザーの口コミも紹介されており、「株の売買がしやすいのが一番だと思います」「手数料も他の証券会社と比べてみると安いと感じてます」「パソコンと携帯と利用していますが使い勝手がよく、外出先でもすぐに株価の情報がわかります」といった肯定的な評価が見られます。

結論:楽天証券は本当に「やめたほうがいい」のか?

以上の情報を総合的に考えると、楽天証券が「やめたほうがいい」という評価が生まれる背景には、楽天グループの業績不振(特にモバイル事業の赤字)、ポイント制度の複雑さと頻繁な変更、IPOの当選確率の低さ、対面サポートの欠如などの要因があると考えられます。

一方で、楽天証券には楽天経済圏との連携によるメリット、条件付きでの株式取引手数料無料、幅広い取扱商品、充実した投資情報、楽天銀行との連携による利便性など、多くの魅力もあるようです。

また、最新の決算情報によれば、懸念されていた楽天グループのモバイル事業も黒字化し、楽天証券自体も堅調に成長していることから、経営不安は以前ほど大きな問題ではなくなってきているようです。

実際のユーザー満足度も比較的高く、約7割のユーザーが「おすすめする」と評価していることや、オリコン顧客満足度ランキングで総合1位を獲得していることからも、多くのユーザーにとって満足のいくサービスを提供していると考えられます。

結論として、楽天証券が「やめたほうがいい」かどうかは、個人の投資スタイルや優先事項によって異なると言えるでしょう。楽天経済圏のサービスを多く利用している人や、使いやすさや情報の充実度を重視する人にとっては良い選択肢となる可能性が高いです。一方、IPO投資を重視する人や、対面サポートを求める人、ポイント還元率を最大化したい人にとっては、他の証券会社のほうが向いているかもしれません。

いずれにせよ、証券会社選びは個人の投資スタイルや優先事項に合わせて検討することが大切です。この記事で紹介した情報が、皆さんの証券会社選びの参考になれば幸いです。

タグ:
執筆者のプロフィール
関野 良和
大手国内生命保険会社や保険マーケティングに精通し、保険専門のライターとして多メディアで掲載実績がある。監修業務にも携わっており、独立後101LIFEのメディア運営者として抜擢された。 金融系コンテンツの執筆も得意としており、グローバルマクロの視点から幅広いアセットクラスをカバーしているが、特に日本株投資に注力をしており、独自の切り口でレポートを行う。 趣味のグルメ旅行と情報収集を兼ねた企業訪問により全国を移動しながらグルメ情報にも精通している。
関野 良和の執筆記事一覧・プロフィールへ