「フリーガル」、フリーランス向け弁護士費用保険を損保ジャパンが拡充
「フリーガル」で知的財産権トラブルにも対応、9月15日より新たな補償開始
損害保険ジャパン株式会社は、フリーランス協会と連携して提供する「フリーガル」の補償範囲を、2024年9月15日から拡大します。これにより、著作権や商標権などの知的財産権トラブルにも対応できるようになります。この動きは、フリーランスの知的財産権侵害が増加している現状を踏まえたものです。従来の報酬トラブルに加え、クリエイターが安心して活動できる保険として機能することが期待されています。
このニュースのポイント
- 「フリーガル」の補償範囲を知的財産権トラブルに拡大。
- フリーランスが自身のコンテンツ無断使用などに法的対応が可能。
- 補償範囲の拡大は9月15日から自動で適用。
- フリーランス新法施行を見据えた強化策。
「フリーガル」とは
フリーガルは、一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(以下、フリーランス協会)が提供する報酬トラブル弁護士費用保険です。損害保険ジャパン株式会社が引受保険会社となっており、フリーランスや一人社長などの小規模事業者向けに日本で初めて実現した保険サービスです。
サービス概要
フリーガルは、フリーランス協会の一般会員(有料会員)向けの自動付帯特典として提供されています。年間1万円の会費を支払うことで、すべての一般会員が被保険者となります。
主な特長
フリーガルの主な特徴は以下の通りです。
1. 自己負担額0円
2022年9月15日から、保険利用時(弁護士利用時)の自己負担額が0円になりました。これにより、より多くのフリーランスが安心して利用できるようになりました。
2. 加入手続き不要
一般会員の入会承認日から自動的に加入となり、無料電話相談が利用可能です。ただし、加入承認日の60日以内の契約トラブルは補償対象外となります。
3. 無料電話相談窓口
弁護士による無料の電話相談窓口が設置されており、トラブルの予防や発生についてアドバイスを受けることができます。
4. 弁護士費用の補償
損保ジャパンの承諾のもと弁護士対応を行う場合、保険金が支払われます。
補償内容
フリーガルの主な補償は以下の通りです。
- 保険金額:1事故・保険期間中70万円
- 対象:報酬未払い等の法的トラブル(報酬トラブル)
利用の流れ
フリーガルは以下3ステップで利用できます。
- 電話で相談
- 弁護士の紹介
- 保険金の支払い
フリーガルは、フリーランスが安心して仕事に集中できるよう設計された保険サービスです。報酬トラブルに対する法的サポートを提供することで、フリーランスの権利を守り、安定した事業運営をサポートしています。
「フリーガル」の知的財産権トラブル対応の背景
フリーランスが増加する中、知的財産権を巡るトラブルが急増しています。特にクリエイターエコノミーの発展や生成AIの普及に伴い、著作権侵害などのリスクが高まっています。これに対応するため、損保ジャパンとフリーランス協会は「フリーガル」の補償範囲を拡大し、フリーランスが安心して活動できる環境を整えています。
今回の補償範囲の拡大により、フリーランスは知的財産権の侵害を受けた際に、法的対応の費用を保険でカバーできるようになります。自己負担額0円で、1事故あたり最大70万円まで補償され、年間2回まで保険金を請求できます。また、既存の会員は特別な手続きなしで新たな補償を受けられる点も特徴です。
「フリーガル」新サービスのメリット
- 安心の拡大: 知的財産権トラブルに対応できることで、フリーランスが安心して活動できる。
- 費用負担の軽減: 法的対応にかかる費用を補償し、経済的な負担を軽減。
- 自動適用: 既存会員は特別な手続きなしで新たな補償を受けられる。
「フリーガル」新サービスのデメリット
- 限定的な補償回数: 保険金請求は年間2回までと限定されている。
- 利用のハードル: 知的財産権の問題が複雑であるため、弁護士との相談が必要。
- 特定業界のみ: 知的財産権の問題は特定の業界に限られるため、全てのフリーランスに適用されるわけではない。
フリーランスの知的財産権トラブルへのタイムリーな対応
フリーランスの知的財産権トラブルは今後ますます増加することが予想され、今回の「フリーガル」の拡充はタイムリーな対応です。特にクリエイターエコノミーが拡大する中で、フリーランスが自身の作品を守るための法的手段を確保することは重要です。一方で、補償の利用頻度や効果については今後の実績を見守る必要があります。フリーランスにとって、自分の作品を守るための安心材料が増えることは非常に心強いです。